お話好きな発達障害のお子さんがいると、きょうだいでママの取り合いになりませんか?一方的に話す、順番が待てないということはASDの症状です。コミュニケーション上手になる家庭での方法をお伝えします。
【目次】
1.話し好きもASDの症状
私には、自閉症スペクトラム症(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の発達障害の診断を受けた息子がいます。
息子は小さいころから色々なことを話すことが好きで、人の話を聞くよりも話す時間が極端に多いという特徴があります。
私が質問をするタイミングがないほど、ずっと話し続け、話し終わったと思ったら、またすぐに違う話が始まるというノンストップ会話です。
私がトイレに入っているときも、扉の外から話を続けることもありました。
どちらかというと私は話すよりも聞く方が得意なのですが、休みなく話を聞くのはつらく、ときには休みが欲しいと思うこともありました。
最初は、おしゃべりが好きなんだなあと思う程度でした。
加えて、私の中ではASDは控え目なイメージがあったので、まさか我が子がASDに当てはまるとは思いもしなかったのです。
ところが、お話好きなASDの有名人が何人もいることを知ったことで、我が子はASDではないかと考えるようになりました。
話を続けてしまうのは、空気が読めない、相手の気持ちをくみとることが苦手、ペースを乱されたくないというASDの特性が影響しています。
2.一方的に話すことで、ママの取り合いに発展した兄弟
私は息子の話を聞くことが好きでしたし、とても幸せな時間でした。ところが、長男が3歳、次男が1歳のときに問題が起きました。
思いついたときに、思ったことを自分のペースで話したい長男。話すことが楽しくなってきた次男。
兄が話している途中でも、弟は話しはじめる。話すスピードが遅い弟に、怒り始める兄。
「今は僕が話している途中だよ!」
「ママ聞いて!」
「次は僕の番だよ!」
「早くしてよ!」
毎日何度も、このやりとりが続きました。
2人の話を聞いてあげたいのですが、聞き疲れるし、早くどちらかが「待つ」ことを覚えてくれたらいいのにと、私は思っていました。
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3.発達障害の子どもが会話の順序を守れるコミュニケーション
幼いうちは「待ってね」と言っても、素直に待てることって少ないですよね。
そこで、我が家がしていた方法を2つお伝えします。
◆しりとり
しりとりは、相手の言葉を聞いて、順番通りにしないと成立しません。
「ちょっと待ってね~」と思いつかないふりをして、息子の順番を待つ時間を増やしたこともあります。
ポイントは、しりとりを正しくすることが目的ではないこと。
子どもが間違ったことを言ったり、お母さんが理解できない答えだったりしても、とがめないようにします。
子どもが言った言葉を尊重して、しりとりを続けてみてくださいね。
◆順番カード
「口の写真や絵のカード」と「耳の写真や絵のカード」を1枚ずつ用意します。
話す人には「口のカード」、聞く人には「耳のカード」を渡し、話し終わったら交代します。
トーキングスティックのように、話す人だけが何かを持っているとなると、取り合いになったり「何で僕は何もないの?」などと喧嘩が始まることがありますよね。
喧嘩は悪いことではありませんが、会話の順番が待てないということ以外の問題が起きないように、きょうだい平等にすると会話がしやすくなります。
カードに慣れてくると「お耳の時間だね」というように言葉だけでも分かるようになってきます。
絵の方が分かりやすい子と写真の方が分かりやすい子がいますので、お子さんに合わせて準備をしてみてください。
子どもが話す順番を守れるようになると、お母さんも心穏やかに話を聞くことができるようになりますよ。
発達障害の子どもがコミュニケーション上手になるには、おうちで準備が鉄板です。
執筆者:渡辺 ひろみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)