毎日お友だちとトラブルになってしまう発達障害の我が子。何度言ってもいけないことばかりするので、叱ってばかりの毎日に「育てにくい」と感じてしまっていませんか?今日から始められる3つのステップで、そんなお悩みを解消していっちゃいましょう。 |
【目次】
1.発達障害の子どもが、育てにくいと感じる理由
2.集団生活の中での困りごと
3.発達凸凹が見落とされやすい幼児期
4.今日から始める3つのステップ
①肯定的に視線を合わせる
②具体的な指示だし
③子どもの行動を待ち、できたことを褒める
1.発達障害の子どもが、育てにくいと感じる理由
我が子を「育てにくい」と感じてしまうときって、どんな場面があるのでしょうか?
落ち着きがなく、すぐにどこかにいてしまったり、何度言っても同じことを繰り返してしまったり、手先が不器用でスプーンがうまく使えなかったり…
お家の中ではあまり問題がなくても、集団生活の中でお友だちの嫌がることをしてしまい、トラブルになってしまったり。
子どもが小さいうちは、発達段階であるため、このような悩みは、どのご家庭にも少なからずあることだと思い、気にはなるけれど見守っていても良いかな、と考えているお母さん。
実はお子さんを「育てにくい」と感じるお母さんの直感力の裏側には、秘かに発達障害が隠れている場合もあるのです。
なかなか集団に慣れなかったり、感情のコントロールが難しくすぐにパニックになってしまったりする子は、園生活で「気になる子」と捉えられることも多いようです。
私が保育園で勤めていた頃、落ち着きがなく、すぐにお友だちとトラブルになってしまう子がいて、お母さんにお家での様子を伺ってみたことがありました。
初めのうちは、「兄弟はいるけれど少し歳が離れているので、あまりケンカにもならないと」おっしゃっていました。
しかし、お話を進めていくと、「思う通りに行かないとすぐにパニックになるので、家ではその子に合わせた生活を送っている」ということでした。
お休みの日のお買い物なども、大人の指示に従うのではなく、その子がゲームをやめた時間を見計らって、お買い物に行くなど。
外にはあまり気持ちを出されていませんでしたが、お家でも発達障害のお子さんに「育てにくさ」を感じられていたようでした。
2.集団生活の中での困りごと
お家でも少し育てにくさを感じられている中、保育園でも時々困った行動をとってしまうので、巡回相談で専門の先生に相談したり、保育士たちの間で対応を話し合ったりしていまいた。
そこで、専門の先生に「まずは子どもたちの様子をしっかり観察してみてください」と教えていただき、行動を観察してみることにしました。
そして、その子の様子を見ていると、本当は好きなのに「一緒に遊ぼう」と言えなくて、おもちゃをとってしまうような行動が見られました。
更には頑張って「一緒に遊ぼう」と言えたのに、言った相手に「他の子と約束してるから、今日は遊べない!」と言われてしまい…悲しい気持ちからか、お友だちを叩いてしまうこともありました。
そして、何か自分の思う通りに行かないと、パニックになってしまうようで、初めの頃は、大人から見ると「わがままな子」のように見えました。
私も発達科学コミュニケーションに出会う前は、やってはいけないことをしっかり伝えたり、諭したりする保育をしていました。
しかし、発達コミュニケーションに出会い、その伝え方では発達障害の子どもたちの脳に届いていないということを知り、とても驚いたことを今でもはっきりと覚えています。
3.発達凸凹が見落とされやすい幼児期
最近では、お母さんの「育てにくさ」を解消しようと、幼児期に見落とされがちな発達障害を、より早く発見し、早期から支援体制を整えているところもあります。
自治体独自ではありますが、5歳児健診というもの行われているところもあります。
「発達障害」と診断されることは、「特別な配慮が必要な子ども」ということを周囲の大人が共通認識できるという、メリットがあります。
これは、お母さんが「育てにくい」と感じていたり園生活で「気になる子」が、努力不足や親のしつけのせいではないと、理解されるきっかけにもなることです。
しかし、実際には発達相談や検査が行われたとしても「様子を見ましょう」と言われることがまだまだ多く、なかなか診断がつかないのが現状です。
多くのお母さんは、診断名がつかなくてホッとするとともに、本当にこのまま様子を見るだけで良いのかと、不安になります。
しかし大事なのは診断名ではなく、子どもがどんなことに困っているのか、どんな支援が必要であるのかということを知ることなのです。
もしもこの幼児期に発達の特性が見過ごされてしまうと、大きくなって8割の子が何らかの形で、不適合を持ち合わせてしまうというデータもあるぐらいなのです。(星野仁彦 - ひきこもり支援者読本)
では、発達障害という診断名がつかないが、「育てにくい」と感じているお子さんに、どのような対応をしていけば良いのでしょうか?
4.今日から始める3つのステップ
まずは、お子さんの脳の特性を知った上で、お母さんとの良いコミュニケーションを増やしていくことが、1番の解決策になっていきます。
例えどんなに良い療育を受けても、どんなに発達を促してくれる習い事に通っても、月に1回や週1回では、圧倒的に量が足らないのです。
その量をお家で育んでいくことができるのが、発達科学コミュニケーションです。
その発達科学コミュニケーションの入り口である、3つのステップをご紹介していきいますので、是非試してみてくださいね。
◆①肯定的に視線を合わせる
まず、お子さんと肯定的に目線を合わせるところから始めます。
いきなり話し始めるよりも、お子さんの顔をニコッと笑顔で見つめます。
優しい声で〇〇ちゃんと呼びかけることも効果的です。
◆②具体的な指示だし
そして視線があったら「お話しするよ」とこれからママが話す、ということを具体的に言葉で伝えます。
子どもたちは、ママがにっこり笑顔でお話ししてくれるんだと思い、しっかりと聞く耳を持つことができます。
聞く耳が持てたら、そこで「じゃあお着替えしよっか」と具体的な言葉で指示を出します。
◆③子どもの行動を待ち、できたことを褒める
そして、子どもの行動を待ち、洋服を脱ぎ始めたら、
「洋服脱げたね」
「シャツ着れたね」
「ズボンも履けたんだね」
とできたことを褒めていきます。
しっかりと聞く耳ができた状態で話し始めると、指示も通りやすいのです。
この3つのステップを踏むことで、お子さんの行動が変わっていくこと間違いありません。
今日から始められる3つのステップ、いかがでしたでしょうか?
是非、お子さんと一緒に楽しみながら、やってみてくださいね。
また、こちらでは子育てが楽になる!自己肯定感と自己効力感を上げるテクニックを紹介しています。ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
執筆者:古関ときこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)