発達障害の子どもの行動はお母さんの常識を超えることの連続!ついついイライラしてしまっていませんか?子どもにイライラして怒鳴りそうな日は、いっそ喋らなくてOK!ママが喋らなくても子どもが育つ、子育て術をご紹介します。 |
【目次】
1.毎日イライラ!発達障害の子育ては苦行の連続?
発達障害の子どもは独特な感性を持っていると言われていますよね。お母さんは毎日それを実感していらっしゃるのではないでしょうか。
どうしてこうなるの?
なんで今なの?
どうしてやらないの?の連続ですよね。
なんで今なの?
どうしてやらないの?の連続ですよね。
普通なら○○するのに…とイライラすること、ありませんか?
私も、自閉症スペクトラムの息子に対して、イライラすることは数えきれないぐらいたくさんありました。
(着替えてほしいのに)どうして着替えないの?
(急いでいるのに)どうしてここで立ち止まるの?
(車が来ているのに)どうして手をつないでくれないの?
元々私は短気で、5分に1回はイライラしていたかもしれないぐらいのイライラ母さんでした。
イライラした感情は子どもに向かいます。子どもを厳しく叱ったり、怒鳴りたくなったり、手を出したくなったりすることはよくありました。

一番苦労したのが、イライラを何とか自分の中に抑え込んで処理しなければいけなかったこと。
どうしてイライラを抑え込まなければいけないのか?というと、読み漁った書籍には「発達障害の子は叱ってはダメ!たくさんほめて!」と必ず書かれていたからです。
これ、毎日の子育てにイライラしている母親にとっては、かなりつらい一文ですよね。
叱りたくて叱っているわけではない。
やらかす子どもを見ていると、イライラが止まらない。
イライラしているのに、吐き出す場所がない。
発達障害の子どもを育てているお母さんは、子どもの行動にイライラしながらもイライラをぶつけないように必死にコントロールしている方が多いのではないでしょうか?
2.子どもの発達のためにイライラを封印したいワケ
そもそも、どうして叱ってはダメなのか、理由をご存じでしょうか?
「発達障害の子は叱ってはダメ!たくさんほめて!」という一文は間違いではありません。それには理由があります。
発達障害の子どもはネガティブな記憶をインプットしやすい性質があります。もともとこのネガティブな記憶は動物の本能である「危険回避」に基づいています。
この川でワニに襲われた!
この草は毒がある!食べたら死ぬ!
この草は毒がある!食べたら死ぬ!
こういった情報は、絶対に記憶しておかないと命にかかわります。だからこそ、ネガティブな情報ほど忘れないようにしっかりインプットする必要があるんです。
赤ちゃんが言葉を話さず、泣くことだけで意思表示するように、発達段階の子どもたちは大人よりも動物に近い存在。だからこそ、ネガティブな記憶は強烈に記憶されることもあるんです。
今子育てしているお母さんには、絶対に知ってほしいこと。
それはお母さんがイライラして叱ったり小言を言ったりした記憶が、発達障害の子どもにとっては「命にかかわるレベル」ぐらい大きなことととしてインプットされているかもしれないということです。
お母さんもまさか子どもがそこまで深刻にとらえているとは思っていなかった…という方が多いのではないでしょうか。

もしお母さんがことあるごとに叱り続けたとしたらどうなるでしょうか?
あれもダメこれもダメ…と、子どもは「してはならないこと」で記憶が埋め尽くされ、どうしていいのか分からなくなってしまいます。
脳の発達に必要なのは「経験」です。新しい体験をすればその分脳は発達していきます。その体験は行動することで獲得できます。
どうしたらいいのか分からなくなってしまった子どもが、新しい体験に出会えるか?答えはNOですよね。
発達障害の子どもの発達を加速させるためには、新しい体験をするためにどんどん行動することが必須になります。
だからこそ、お母さんがイライラして子どもが自信を失くしてしまうことは避けてほしいんです。
お母さんがイライラを封印してほしいワケはここにあります。
3.喋らなくてもOK!どうしてもイライラする日の乗り切り方
イライラを封印してほしい、とお伝えしました。お母さんのなかには「そんなこと言われてもイライラするときはどうしようもないでしょ!」と思われるかもしれません。
実際はその通り!イライラは感情です。湧き上がってくる感情を消し去ることはできません。
イライラするのは仕方ない、と割り切ってOKです。でも、子どもにイライラが伝わってしまうのは卒業しましょう!
イライラで気を付けたいのは、言葉に出さなくてもイライラしていることが雰囲気で伝わってしまうこと。ただ叱らなければいいというものでもないですよね。
ここがポイント!反対に雰囲気さえ穏やかならイライラは伝わりにくいといえます。
その雰囲気を作るもの…それはお母さんの笑顔です!
口角を上げて歯を見せていれば、雰囲気が穏やかになります。表情筋のトレーニングだと思って頑張ってみてください。
私は、口を開けば文句のオンパレードになりそうな日は、ほぼ喋らずに乗り切っています。息子が何か話しかけてきたら大きくうなづいたり、ハンドサインやジェスチャーで乗り切ります。

いいことをしたときは、グッジョブサインやOKサイン、拍手。
やめてほしいことをしたときは、首を振る、×サイン。
やってほしいことは、指差しや動作。
喋らなくても意外と伝わるものです。
私が喋らないからと言って、息子の発達によくない影響があるとは思いません。
あらかじめ「お母さん、今日は頭が痛くて話したくないの…」と言っておけば、「じゃあ○○してあげる!」と率先してお手伝いしてくれることが多いです。
また、息子は私の表情やジェスチャーから、私の意志を読み取ろうと頑張ってくれるので、非言語コミュニケーションのトレーニングになっていると感じます。
コミュニケーションの基本は会話のキャッチボールだと思いますが、たまには喋らない日があっても大丈夫だと自信を持って言えます!喋らない分、スキンシップは多めにとることを意識してください。
絶対に避けたいのは、「今日、お母さんなんかイライラしてるな…」と子どもがビクビク過ごすこと。イライラしてもイライラを気づかせないワザをぜひ身に着けてくださいね。
他にもイライラを乗り切る方法はたくさんあります。
併せてお読みいただき、ご自身にピッタリな方法を見つけてくださいね。
パステルキッズの子育てについて詳しい情報を配信しています
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)