ママやパパとの肯定的なコミュニケーションが子どもの言葉の脳を発達させる一番の栄養
ママやパパとの肯定的なコミュニケーションは、子どもの脳にとって一番の栄養です。発達障害・自閉症の子には「正しい」ことよりも「楽しい」ことを脳に覚えさせてください。
なぜなら、「楽しい」という感情は「ママやパパに伝えたい」というコミュニケーション意欲の源になるからだと『ことばが遅い自閉症児のおうち療育』(今川ホルン著、パステル出版)の著者は語ります。
『ことばが遅い自閉症児のおうち療育』
正しいことよりも楽しいことが発達障害・自閉症の子のコミュニケーション意欲になる
「じゃあ、毎日遊園地のようなところに連れて行かなくては」ということではありません。発達障害の子どもへのおうちでのコミュニケーションを肯定的な声かけに変えるだけで、みるみる言葉の脳が発達します。
さらに大好きなママやパパとのコミュニケーションで安心感が得られると、好奇心が育ち、自発的な行動が増えていきます。
言葉の脳の成長は毎日の声かけで大きく左右される
人とコミュニケーションをとるときは、ことばを聞いたり、理解したり、表情を読んだり、感情が動いたりと、脳全体が活発に動きます。ママやパパが笑顔で話しかけ、子どもが楽しいと感じるコミュニケーションは、幸せホルモンが放出され、脳の血流が増え、酸素や栄養素が脳に運ばれて活性化します。
しかし自閉症の子は、不安が高まりやすく、ネガティブな記憶をためやすい脳をしています。障害が重いほどストレスを受けやすく、周囲の大人たちによる過度の叱遺やイライラが長期間にわたると、学習やコミュニケーションに大きな影響を及ぼします。
大人はそんなつもりはなくても、つい口にした「ダメでしょ!」が自閉症の子にとっては全てを否定されたと感じられることさえあります。私たちが思っている以上に、脳の成長は毎日の声かけで大きく左右されます。
声かけ1つで、言葉の脳が発達する栄養を与えることも、脳が育たない環境にしてしまうこともあります。そして誰よりも、大好きなママやパパとの肯定的なコミュニケーションこそが、子どもの脳を育てる最良の栄養になるのです。
発達障害・自閉症の子どもは発達がゆっくりだからこそ、毎日良好な栄養を与え、発達の芽を親の力でグーンと伸ばしていきましょう。