時々しか会えない専門家にできることは、ほとんどありません
病院に行けば解決すると思っていたのに、何もしてもらえなくて拍子抜けした。療育や支援学級を利用しているのに、思ったような効果が出ない、という話は珍しくありません。
これは「発達支援は専門家が行うものだ、専門家にお願いすればうまくいく」という思い込みによるものだと『非常識なおうち発達支援』(吉野加容子著、パステル出版)の著者は語ります。
『非常識なおうち発達支援』
誰かに頼らないと子どもの発達支援ができない状態では問題解決に時間がかかる
専門機関を利用しても、先生と呼ばれる人に出会えても、日々の子育ての悩みが解消されないのにはワケがあります。
主な理由は2つ。
1つ目は、専門家に子どもを理解してもらう時間を与えなければならないから。
専門家であっても「子どもの実態把握」という、子どもを理解するための時間が必要です。仕方ないことですが、時間がもったいないと思いませんか?
2つ目は、専門家に毎日会えないから。
運よく、一瞬で子どもの状態を把握してくれて、効果的な支援をしてくれる腕のいい先生に出会えたとしましょう。だけど毎日やらないと、脳はなかなか変わりません。月に何回か、週に何回か会うだけでは、結果が出るまでに長い時間がかかります。
つまり「誰かに頼らないと子どもの発達支援ができない状態」が辛い状態を長引かせているので、この点を解決すればいいのです。
ママとパパ自身がわが子を発達させる専門家になろう!
子どもを専門家に診せることのメリットはあります。しかし、直接会わないと絶対にダメか、と言われると、会わなくても発達支援はできる!と言いきれます。
発達の知識やスキルは、偉い専門家の先生にしかわからないほど、難解なモノなのでしょうか?発達支援は、医師にしか許されていない医療行為なのでしょうか?答えはNO!
です。
やりたいことは脳の育成。これは「教育」です。誰にでもできます。むしろ、子どもと毎日会えるお母さんお父さんが、子どもの脳を変えられる最善の適任者なのです。ただし、これには唯一の条件があって、お母さんに「脳の発達支援の知識とスキル」があることが前提です。だから私はこれを学べるコミュニティを主宰しています。子育てに資格はいりません。発達支援は自分でできます! お母さんこそ発達の専門家になりましょう。
吉野加容子さんの著書『非常識なおうち発達支援』には、お母さんが発達支援を始めたことで子どもが発達した事例も掲載しています。