うちの子だけ?1歳児の「反り返る癇癪」に悩むママ・パパへ
1歳を迎えたわが子が、急に怒って体を反り返すようになって驚いていませんか?
地面に寝転がって大泣き、抱っこすると体をそらせて暴れる……そんな姿に戸惑い、もしかしてうちの子は異常なのでは?と不安になる保護者の方は多いです。
この記事では、そんな「反り返る癇癪」の原因や対処法を、発達の観点からわかりやすく解説します。育児が少しでも楽になるヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも「1歳の癇癪」ってどんなもの?
癇癪(かんしゃく)とは、子どもが自分の思い通りにならないときに感情を爆発させる行動のこと。1歳前後になると、自己主張が強まり、思い通りにいかないことに強く反応するようになります。
特に言葉がまだうまく話せない時期なので、「やりたい」「イヤだ」「取らないで」といった思いをうまく表現できず、それが怒りや不快感となって現れるのです。
癇癪は自然な成長過程の一つで、多くの子どもに見られる行動です。
なぜ怒ると反り返るの?5つの原因をわかりやすく解説
1. 感情表現としての反り返り
怒りや混乱した感情をどう処理していいか分からない子どもは、全身を使ってそれを外に出そうとします。
その結果、体を反り返して大きく泣くという行動になるのです。
2. 筋肉の緊張や感覚過敏
触れられることに敏感だったり、特定の音や刺激に過敏なお子さんの場合、感覚の過敏さが癇癪につながるケースもあります。
反り返りは、感覚に圧倒されたときの反応(感覚を強く感じることで、押さえつけられたようになってしまうこと)とも言えます。
3. 基本的な不快感
空腹、眠気、オムツの不快感など、生理的な欲求が原因で不機嫌になりやすくなることもがあります。
言葉で伝えられない1歳児は、体を反らせて大きく主張することで不快感を訴えます。
4. 成長段階の一環としての反応
脳や神経の発達が著しい1歳児は、からだの動きの調整や感情のコントロールがまだ未熟。
そのため、感情が高ぶったときに、からだが反応して反り返ることがあります。
5. ごくまれに病気のサインである可能性
脳性麻痺や発達障害などの一部では、反り返る動きが頻繁に見られることがあります。
ただし、この段階では判断が難しく、癇癪以外にも運動発達の遅れやコミュニケーションのズレがあるかどうかが重要なポイントになります。
今すぐできる!反り返る癇癪への具体的な対処法
安全な抱っこのコツ
抱っこの時に反り返ると、落下やケガの危険があります。
無理に抑え込まず、背中をしっかり支え、子どもが暴れても頭や体を打たないよう注意しましょう。
安全なスペースで落ち着くまで見守ることも大切です。
環境を整えて落ち着かせる
急に音や光が強くなると、強い刺激に驚いて癇癪を起こすことがあります。
テレビの音量を下げる、照明を落とすなど、音、光、温度などの視点で見直し、落ち着いた環境を整えてあげましょう。
声かけやスキンシップで安心感を
「大丈夫だよ」「びっくりしたね」と、穏やかなやさしい声で、感情を代弁するような声かけをしましょう。
ぎゅっと抱きしめる、背中をさするなどのスキンシップも安心感につながります。
日常生活での予防習慣
<生活リズムを整える(睡眠・食事・排泄)>
いつもと同じリズムで過ごすことで、次に何をするのか、わかるようになります。繰り返すことで、見通しを持つことができるので、安心につながります。
時間だけを同じにするのではなく、「モーニングルーティン」などのように「〇〇したら△△する」行動の順番も同じにすることで、子どもは理解しやすくなります。
行動するためにかかる脳の負荷は、新しいことをするよりも、習慣になると楽にできるようになっていきます。
<ルールより「予告」を意識 >
「予告」は、子どもがやりたくなることを伝えるのがコツです。
例えば、「あと1回遊んだら、おしまいだよ。」と言われるのと「あと1回遊んだら、おやつ食べようね!」と言われるのと、どちらが楽しそう!と感じますか?
「楽しい」は行動のスイッチになります。楽しいことや、好きなことのチカラを借りて、次に何をするかわかるように声かけしましょう。
この場合は相談を!医療・専門機関に行くべきサイン
以下のような様子が見られる場合は、一度小児科や発達支援センターなどに相談してみましょう。
- 癇癪が毎日激しく続き、日常生活に支障がある
- 言葉や歩行など、他の発達段階に遅れがある
- 目が合いにくい、呼びかけへの反応が乏しい
- 体を反り返る以外にも、極端な行動(頭を打ちつけるなど)が見られる
早めの相談は、子どもの成長を助け、親の安心にもつながります。
「癇癪=困った行動」ではない!親子の成長につながる向き合い方
1歳児の癇癪や反り返りは、成長の過程で誰にでも起こりうる自然な反応です。
子どもなりの一生懸命な感情表現であり、困った行動ではなく「育ちの一場面」と捉えることが大切です。
感情を受け止め、適切に対応することで、親子の信頼関係が深まり、子ども自身も少しずつ気持ちのコントロールを学んでいきます。
気になったり、心配な場合はひとりで悩まずに、相談してみてくださいね。
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