1歳半健診で指差しができないと発達の遅れ?指さしができるようになる、ママのおうち対応

1歳
1歳半健診を控え、指さししないことに発達の遅れを心配しているママへ。 この記事では、指さしができるようになるまでの、発達を見るポイントと、ママがおうちでできる具体的な関わり方をお伝えしています。

1歳半健診を前に指さししないわが子に不安な気持ちでいっぱいなママへ

「1歳半健診で指さしのチェックがあるって聞いたけど、うちの子まだやらない…」
「もしかして発達が遅れてるの?」
「どうやったら指差しできるようになるの?」

1歳半健診を控えて、こんな風に不安な気持ちでいっぱいで、悩んでいませんか?

指さしは、練習でできるようになるものではありません。親子の楽しいコミュニケーションが、指さしができるようになる近道なんです!

 

この記事では、指さしができるようになるまでの発達の順番と、ママが発達を見るポイントがわかります。

 

後半では、1歳3ヶ月で全く指さししなかった子が、2歳前までに指さしするようになった、保育士時代の私の体験談をもとに、おうちでできる声かけをお伝えしているので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

 

 

 

なぜ1歳半健診で指さしをチェックするの?

1歳半健診では、「言葉」や「気持ちのやりとり」が始まっているかを見るために、「指さし」ができるかどうかをチェックします。


ただの“指をさすしぐさ”ではなく、「ママ、あれ見て!」「これほしい!」という心の成長が見えるサインなんです。

 

特に見るのは「応答の指さし」といって、大人に「ワンワンどれ?」と聞かれたときに、それを指さして答えることができるか。 つまり、大人の話を聞いて、意味をわかって、指で教えてくれるやりとりができるかを見ているんですね。

 

▼▼1歳半健診の内容については、こちらの記事てお伝えしています▼▼

1歳半健診はなぜ重要?発達相談はするべき?不安なママのためのガイド

 
 

「指さし」は5段階

指さしには、細かく見ていくと5つの段階があります。この5つの段階は、順番に育っていくものです。

 

① 興味の指差し

「あっ!」と思った、興味のあるものを見つけたときの指さし。


まだ言葉は出なくても、「知ってる!」「見つけた!」という気持ちが行動になった指さしです。この時は、ママの反応を振り返ったりすることはなく、自分で確かめるように指さししています。

 

乗り物の絵本を見ていて、大好きな電車を見つけたときに、「電車!」と見つけたことを確認するように指をさす、そんなイメージです。

 

 

 

② 要求の指差し

「それちょうだい!」「やって!」というお願いの気持ちがこもった指差し。


何かがほしいときや、手伝ってほしいときに使います。ママの顔を見てから伝えるのではなく、子どものタイミングで指さします。

 

おやつの棚を指さして、じっと見ている時は、「食べたい」気持ちを伝える一歩です。

 

 

 

③ 叙述(じょじゅつ)の指差し

「あれがあったよ」「ワンワンいたよ」と、自分が見つけたことを身近な大人に伝える指差し。「感動の指さし」とも言われます。

 

ママも見てるかな?と ママの様子を確認するようになるのが②との違いです。「これ見つけたよ!」「知ってるよ!」という気持ちを、大好きなママと共有したい!という気持ちが育っています。

 

絵本の中のりんごを指さして、「りんご、あったよ!ママ見て!」とママの反応を振り返って見ているような場面が、叙述の指さしにあたります。

 

 

 

④ 質問の指差し

「これなに?」と知りたい気持ちが出てくると、質問の指差しが始まります。


この段階で、指をさしてママの顔を見るのは、「教えてほしい!」というサイン。

 

看板を指さして、ママの顔を見る → 「これはお店だよ」と答えるやりとりで、質問の指さしが増えていきます。

 

 

 

⑤ 応答の指差し

「ワンワンはどれ?」と聞かれて、指をさして答えるのがこの段階。


相手の話を聞いて、意味を理解し、自分で答える力が育ってきたサインです。

 

「りんごどれ?」→ りんごの絵を指さす、というやりとりができるようになります。

 
 

1歳半健診で確認しているのは、この⑤の「応答の指さし」。
そこに行くまでには、①〜④のステップを通っていくので、今お子さんがどの段階なのか、正しく知ることがポイントになります。

 
 

指さしが全く出ていない…そんな時は、この関わりから

指さしをするようになるまでに、この2つの力が育っていることが必要です。

  • 大人が指差す様子を見ること
  • 大人が指差した先のものを、一緒に見ること

指さしの前に、子どもと一緒に楽しく見る遊びや経験を増やしながら、「見る」力を育てていきましょう。

 

 

2歳までに指さしができるようになった関わり(体験談より)

私が保育士をしていたとき、1歳3ヶ月で全く指さしをしなかったAくんを担当していた時のエピソードです。


Aくんは、2歳になる前に、応答の指さしができるようになりました。
そのときに私がしていた関わりをご紹介しますね。

 

ステップ①「していることを実況中継」

Aくんのできていること、好きなことをそのまま声かけします。

 

Aくんは歩くのが大好きで、よく保育園の中を歩き回っていました。

また、食べることが大好きなYくんは、おやつが届くと、おやつが置かれた机の前に行ってじーっとおやつを見続けていたんです。

 

好きなことやできていることを見つけたら、そばに行って、そのまま言葉にして声をかけます。


「歩くのおもしろいね!」

「まてまて〜」

「おやつあったね」

「おいしそうだね」

「食べたいね」

 

実況中継は、「あなたに興味を持っているよ」という肯定の注目になり、次の声かけ(指示)が伝わる準備ができます。

 

 

ステップ②「やることを単語で伝える」

「次にすること」や、「してほしいこと」は、短くわかりやすい言葉で伝えます。

 

おててあわあわ しようね〜」

おやつ だよ」

おしまい!」

 

同じ言葉を同じ場面で知らせることで、言葉の出ていない子も、わかるようになっていきます。

実物を見せたり、ジェスチャーを添えると、興味を持って見てくれるようになります。

 

声かけする言葉の数は、お子さんが出ている発語数プラス1で声をかけていきましょう。

例:喃語や言葉が出ていない→単語で声かけ

  単語で話している→「バス きた」「ママ おいで」など2つの単語で声かけ

 

 

ステップ③「できたことを見てわかるようにほめる」

頭をなでたり、「じょうず!じょうず!」と拍手したり、「やったね!」とタッチしたりして、嬉しい気持ちが見て伝わるように褒めます。


「わかってくれた!」「一緒に楽しかった!」という気持ちが、子どもの中に、成功体験の記憶が増えていくので、またやってみたいな、という気持ちが育ちます。

 

3つのステップの声かけで、意識していたのは、3つのSです。

  • Smile(スマイル):笑顔で
  • Sweet(スイート):やさしい声で
  • Slow(スロー):ゆったりと間をとって

子どもの脳は、大人に比べると、情報を処理するスピードがとてもゆっくりです。また、言葉がわからない代わりに、表情や声色にとっても敏感。この3つを意識するだけで、子どもに伝わる声かけに変わります。

 

 

 

いかがでしたか?

指さしは、「ことば」と「心」がつながったサイン。

1歳半健診でチェックするのは、できないことを見つけるためではなく、「今どの段階かな?」とお子さんの成長を確認するためのものです。

 

この記事を参考に、お子さんの成長の現在地がわかったら、3ステップの対応をやってみてくださいね!

 

ママとの1対1の安心できる関係を作り、親子で楽しむことで、子どもの中に“伝えたい!”の芽が育っていきますよ!

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