概要 発達障害・グレーゾーンのお子さんの入学準備の中で、生活リズムがなかなな整わないと手を焼いておられませんか?生活リズムを整えて、ぐっすり眠れる方法をご紹介します。新学期の朝、笑顔で「いってらっしゃい!」と送り出してあげましょう。
発達障害グレーゾーンキッズの小学校への入学準備!
発達障害・グレーゾーンのお子さんの入学準備で、なかなか、生活リズムが整わないことに、心配にはなっていませんか?
子どもの健康のために、『早寝早起きあさごはん』の習慣を身につけてあげたいと思っても、スムーズには進まないものですよね。
大丈夫です!
発達に凸凹のある年長キッズがぐっすり眠れる方法をお伝えします。

小学校への入学を控えた3学期は、園生活の環境が変わる時期
私は、幼児教育学科の大学で、保育士を目指す学生さんたちに心理学関係の授業を教えています。
年長の3学期というのは、園生活の中で
最も環境が変わる時期です。
例えば、
✅昼食後のお昼寝の時間がなくなる
✅小学校に向けて、ワークブックなど着席での学習時間が増える
✅着替えや給食など身辺自立に向けて、先生たちの熱が高まる
✅小学校見学、給食の試食会など小学校
これらは、楽しみである一方、
子どもたちの脳にとっては、ストレスに感じられることもあります。
実は!
ストレスというのは、ネガティブな出来事に対してのみ
感じられるものではなく、
入学や誕生日、大人でいうと結婚など、
うれしい事であっても環境が変化する時には、ストレスになりうるのです。
そういったストレスを感じるのは、心、すなわち脳です。
お家でも、
「小学校に入ったら・・・」
「小学生になったら・・・」という会話も
自然と、増えてくるものですよね。
園生活での習慣の変化や、お家での話題の変化により
子どもは、知らず知らずのうちに、プレッシャーを感じ、
漠然とした不安を抱いているということも少ないのです。
年長さんの3学期になって、急に眠れなくなったYさんの娘さん
Yさんは、夜、なかなか眠れない娘さんの対応に悩んでおられました。
年長の2学期までは、一人で「おやすみ」と眠れていたのに、
正月が明け、1月も半ばというころから、
眠れない様子が見え始めたというのです。
夜、
年長の娘さんを寝室まで連れていって「おやすみ」と送りとどけるものの、
30分経ったころ、
寝室をのぞきにいくと、まだ、起きてる!
1時間経ったころ、
再び、寝室をのぞきに行っても、まだ、起きてる!
そういう様子に、心配なさっていました。
3学期、すなわち、小学校への入学が目に見えてきたという時期に、眠りにくくなったということは、入学へのプレッシャーから不安に感じていたと考えられるのです。
大人の私たちでも、
明日のプレゼンテーション、うまくいくかなと考えると
眠れなくなることって、ありますよね。
子どもたちにとっては、
大きなお兄さん、お姉さんが通う小学校がどんなところなのか
分からないだけに、不安は大きくなってたと想像できるたのです。
それが、寝られないという睡眠の困り事として現れていました。
生活リズムの乱れから登校しぶりや不登校につながることも
最新の文部科学省の調査によると
不登校児童数は、34万人という数字が出ています。
また、
令和2年度不登校児童生徒の実態調査によると、
不登校になったきっかけの理由の第3位が「生活習慣のみだれ」という結果が出ています。
しかも、不登校の子どもの25.7%!
つまり、4人に1人が、生活習慣の乱れがきっかけで不登校に至ったというのです。
朝起きられない/夜、眠れないといった生活リズムの乱れは、幼稚園の先生や小学校の先生が関わりにくいところですよね。
ですので、生活リズムの改善には、全面的に家庭にゆだねられているのです。
しかし、
眠れない、起きられないなどの生活リズムの乱れは、お子さんからのSOSのサインともいえます。
そんなSOSサインにうまく対応すれば、問題を悪化させる前に解決することができるのです。
お母さんが変えたたった一つの生活習慣
お母さんと一緒に寝るというたった一つの生活習慣を変えただけで、
眠れない問題が、解決できたのです。
私からアドバイスしたことは、たった一つ。
お母さんと娘さんと、一緒に寝るということです。
こんな簡単なこと?と思われてたかもしれませんね。
早速、Yさんは、その日から、
「そろそろ、寝る時間ね。一緒に寝に行こうか?」と
声かえをかけてくださり、隣りあわせに敷いたそれぞれの布団に寝るということを
始められました。
すると、娘さんから、
「(幼稚園の)お友だちと離れるれるのイヤだな」
「男の先生って、怖いの?」
ぽつぽつと、お母さんに尋ねることがあったそうです。
幼稚園では、女性の先生が多いので、
小学校で、男の先生がいるということ自体に
驚くお子さんも多いのも事実です。
そのような一つ一つが、
不安を膨らませ、眠れなくしていたんですね。
Yさんは、
「お友だちと、離れるのはイヤだよね。その気持ち、分かるよ。」
「お母さんが小学校の時にはね。」と
娘さんの気持ちが安心できるように上手に話していかれました。
すると、
娘さんも、気持ちが落ち着き、眠れるようになったそうです。
お母さんが、お子さんと一緒に寝るという生活習慣に変えただけで、
寝る前の親子の時間ができ
不安で眠れなかった子どもが、ぐっすり眠れるようになりました。
生活習慣が乱れてきたなと気づいた時こそ
お子さんとの時間を増やするチャンスです!
ぐっすり眠って、翌朝、笑顔で「いってらっしゃい!」と送り出してあげましょう。