「できる・できないに関係なく、
子どもの存在そのものを肯定する声かけが大事
というお話をよく聞きますよね。
でも実際には
いくら肯定的に声をかけていても、
子どもがぐずぐずして、
一歩も踏み出せないってこと、
ありますよね。
「行きたい気持ちもあるけど、怖い…」
「やりたいけど、失敗したらどうしよう…」
「動きたいのに、動けない…」
そんな時、子どもは、
心の中で、ものすごく葛藤しています。
寝ている間、
実行機能をコントロールしている
前頭前野の部分は
完全に、活動を停止しています。
実行機能というのは
例えば、
トイレに行ってから
歯をみがいて
着替えてから
朝ごはんをたべようかな。
いや、
先に、ごはんを食べよう!というように
頭の中で順番を考えて、
実際に体を動かすことです。
特に、
朝の「登校前の準備」は、
この実行機能がフル稼働する時間帯。
でも、
不安グセが強かったり、
前の夜によく眠れなかったりすると、
この実行機能が、
うまく動き始められないのです。
「わかってるけど、体が動かない…」
「何から始めればいいかわからない…」
そんなふうに、
頭の中がごちゃごちゃになり
思考も体もブレーキがかかってしまうのです。
そんな時に
すっと動きやすくなる声かけは、
選択させる声かけです。
例えば
「一人で着替える。
それとも
お母さんと一緒に着替える?」
と、どちらを選んでも
着替えるというゴールは同じ。
私がやらかした失敗は、
「やるの?やらないの?」
という声かけ。
子どもは、こう尋ねられると
「やらなくてもいいだ!」と受け取って、
本当にやらなくなるんです。
「お母さんが、やらなくっていいって
言ったじゃない!」
と、けんかになってしまうことも多々。
ですので、
どっちを選択しても「やる!」という
声かけにすることがコツです。
「宿題、ごはんの前にする?
それとも、
ごはんの後にする?」
なにより、大切なのは
成功体験にしてあげること。
選ぶことが目的でなく
自分が決めたという体験を
積み上げてあげることが大切なんです。
それが、
一歩、踏み出す自信になるんです。
ぜひ、
どっちを選んでも「やる!」
選択させる声かけをやってみてくださいね。