ものが捨てられない発達障害の子が自分でおもちゃ整理ができちゃうお片付け法

こだわりが強い発達障害・アスペルガー傾向のある子どもは物への執着も強く、ものが捨てられないという傾向があります。お子さんが自分から整理整頓する力がつくお片付け法をどんどん増えるおもちゃにお悩みのお母さんへお伝えします。
 
 

おもちゃを手放せないのは発達障害の特性が関係していた!

 
 今年も半分が終わりました。「夏休みを利用して整理整頓しようかな。」そんな風に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 
 
振り返ると、一度も使わなかった!なんて物も意外と多かったりしますよね。自分の整頓はできたとして、お子さんのものはどうでしょうか。
 
 
子どものおもちゃってどんどん増えませんか?
 
 
教材の付録や保育園・幼稚園で作って持ち帰ってきた作品、お誕生日や何かのご褒美に買ったおもちゃが増え続けていきます。
 
 
実際のところ、サイズがあるので比較的整理しやすいお洋服類とは違って、おもちゃに関しては結構苦戦されている方が多いようです。
 
 
・整理しようとして広げてみたら、使っていなかったもので遊び始めた
・本人にいらない物どれ?と聞くと「全部必要!」と捨てられない  など、
 
 
どのご家庭でも見られる光景だと思います。
 
 
特に発達障害のお子さんの中でもアスペルガー傾向のある子は、この「捨てる」が大の苦手!
 
 
 
 
なぜならば、「こだわりの強さ」という特性を持っているからです。
 
 
こだわりが強いがゆえに、物事に対する執着もかなり強い傾向があります。
 
 
周りから見れば煩雑に置かれている物でも本人の中では自分のルールに基づいて配置していたりします。
 
 
そのため自分以外に触れられたくない、動かせず片付けられないといった状況になっています。
 
 
また、発達障害のお子さんには見通しが立たないことを嫌がる傾向が多くみられます。
 
 
「捨てる」という行動はその先を想像することができず(見通しが立たず)、不安になってしまうため選べないということもあるんですね。
 
 
更に言うと、子どもはまだまだ記憶力が未熟
 
 
普段奥底にしまわれているおもちゃをたまにみると、新鮮さを感じて「遊びたい」という好奇心が生まれるんです。
 
 
新しいおもちゃを欲しがり、買ったもののすぐ飽きる、というのもこの記憶力と好奇心が関わっています。
 
 
数か月前はきちんと収納されていたものが、気付いたら箱から溢れている!これではママの苦労も増えるばかり…
 
 
お子さんを断捨離上手にするとママもお片付けが楽になりますよ! 
 
 

壊れたおもちゃも「捨てないで!」と片付けられない息子

 
 
我が家には発達障害グレーゾーンの5歳の長男がいます。
 
 
彼は注意欠陥多動性障害(ADHD)と自閉症スペクトラム(ASD)の両方を特性として持っていて、ASDの中でもアスペルガー傾向が強いタイプの子どもです。
 
 
アスペルガーのこだわりの強さとADHDの不注意を持ち合わせる長男は、例に及ばず片付けが大の苦手でした。
 
 
まずこだわりの強さゆえに、自分のテリトリーのものを取られることをとても嫌がります。
 
 
そして、不注意という特性から真新しいものにはひとまず手を出します。
 
 
しかし、ある程度勝手がわかると興味が薄れてしまい結局はいつも同じもので遊んでいるのを繰り返していました。
 
 
本来ADHDタイプは「片付けられない」、アスペルガータイプは「捨てられない」という違った性質をもっています。
 
 
ですから、我が家の場合は片付けも捨てることもできず、結果家じゅうが散らかっているのが日常茶飯事といった状態でした。
 
 
 
 
男の子のおもちゃはブロックや車、ロボットなど硬いものが多いですよね。
 
 
破損してしまったり部品が取れてしまったり、何かと壊れてしまうことがよくありました。
 
 
一度私の自己判断でせめてもう壊れてしまったものだけでも…と、壊れたものを捨てようとしたことがありました。
 
 
ところが、こだわりの強さから、執着心がある息子はどこかでこんなおもちゃがあったはずだ!と覚えているんですね。
 
 
全く遊んでいなかったものでも手元にないと気付くや否や、「捨てないで!」と泣き叫ばれる。
 
 
捨てようと思っていたおもちゃをまたおもちゃ箱に戻してしまうの繰り返しでいつまでたっても片付きません。
 
 
どうしたらよいのだろうかと頭を抱えた時期がしばらく続きました。
 
 

「捨てる」ではなく「〇〇なものを選ぶ」のが片付けの秘訣

 
 
そんな状態で常に荒れ放題の我が家でしたが、今ではきちんとおもちゃスペースに片付く日々が当たり前になっています。
 
 
私が取った行動のポイントは3つです。
 
 

使わないものはいったん別室に保管する

 
 
まずは1つ目。本人に聞いても「全部捨てちゃダメ!」と言われたときは使わない物を一旦別室に保管するようにしました。
 
 
そしておもちゃが減り、片付けやすくなった状態で「片付けられた」という成功体験を増やしました。
 
 
子どもは大人が思っている以上に手先がまだ未発達です。
 
 
大人にしてみたら並び変えたら入るよ!なんて場合も子どもはざっくりしか入れることができません。
 
 
そのためぎちぎちに詰まっているおもちゃ箱だと片づけることが嫌になってしまうんですね。
 
 
ですから、まずは使っていないおもちゃをひとまず間引きして数を減らし、片づけることへの負担を減らしてあげるんです。
 
 
成功体験が増えてくると「片付けって楽しいかも」と思え、自分から片付けるようになってきます
 
 

「捨てる」ではなく「選ぶ」習慣をつける

 
 
2つ目は子どもに捨てるではなく「大切なものを選ぶ」習慣をつけていったことです。
 
 
しばらく保管していたおもちゃを持ってきて、ひとまず本人に返します。
 
 
大体が久々に見る刺激で遊びますが、すぐ飽きることが大半でした。 そのうえで、「これいる?」と再度意向を確認します。
 
 
要らないという場合は、おもちゃへ「ありがとう」と伝えてから廃棄。
 
 
もしそれでも「全部必要!」と言った場合は、 「今の箱に入るかな?」 と本人に相談します。
 
 
息子の場合はここでなんとか入れようと、パズルを組み立てるようにして入るように工夫します。
 
 
それならそれでOK!
 
 
一方で、「入らないね」と答えたり、工夫しても入らなかった場合ももちろんあります。
 
 
その場合は 「じゃあ、大切なものから入れようか」 と伝え、本人の好きなものから箱に入れてもらいます。
 
 
そしてはみ出してしまったものに対し、改めてどうするかを聞いてみます。
 
 
もしこの場でも「捨てない」と言った場合は、 「じゃあ〇〇君にあげる?」 「公園のお砂場用にする?」 と聞いてみたり、
 
 
「(入らないから)お母さんが預かっておくね」と言って、本人の目に触れない場所へ保管しておきました。
 
 

最初は「全部必要!」「全部捨てない!」と言いましたが、慣れてくると徐々に「これはもういらない」と言えるようになってきました

 
 
 
 

「自分で決める」ことで自分の人生を選択する力が育つ

 
最後3つ目は「自分で決める」こと。
 
 
大人からしてみたらガラクタだったり、もう使わないでしょ?と思うことも子どもにしてみたら大切な宝物の場合もあります。
 
 
ここで大切なのは、
 
 
意思決定は本人にあるということ
・スペースに限りがあること
・丁寧に扱わないと壊れてしまうこと
 
 
を伝えながら、お子さんの意見を尊重してあげてください。
 
 
「自分で決める」ことを繰り返し経験することで自分で自分の人生を選択していく力を培っていきます。
 
 
我が家の長男も今もまだ物を自分で選んでどうするかを決めることを練習中です。
 
 
しかし、息子にとって「自分で選んで決める」ことに抵抗が少なくなってきたのかもしれません。
 
 
以前に比べると「これは弟くんにあげる」等、自ら手放そうとする回数も増えています。
 
 
おもちゃを手放すというのは子どもにとっては重要なことなので、少しずつできるようになると良いですね!
 
 

ぜひ長い目で見守ってあげてください。

▼中々着替えてくれない様子にお困りのママさんはこちら

切り替えが苦手な子がすぐ着替えられるようになる環境づくり

▼毎日の行き渋りに悩むママさんはこちら

https://www.agentmail.jp/lp/r/9509/87006/?bun200

 
▼我慢させずに我慢できる子になる!
 
▼何度言っても動いてくれない子にはこれ!
 
▼リビング学習を検討しているママ向け
 
 
 
子どもが自分で物事を選ぶようになる秘訣を多数お伝えしています。
タイトルとURLをコピーしました