『こだわりが強い!』周囲への不満を主張する起立性調節障害の子の社会性を育てるサポート!

こだわりタイプ

1.こだわりが強い起立性調節障害の子が集団生活が苦手なワケ

起立性調節障害の子の中で
繊細さんの次に多いのが

 「こだわりの強い」お子さん。

 

このタイプのお子さんは
自己主張が強く正義感もあり、
自分のルールに反することは
許すことができません。

理解の幅が狭い傾向にあり、
「許せるか許せないか」
「悪か正義か」
というような極端な思考
持ち主でもあります。


許せないことには空気を読むことなく、
真っ向から
物申したり

そうでなければ、
非常に不満をためておうちで
ネガティブ発言を繰り返し
ます。

すると、当然ながら
周囲から煙たがられ、
だんだんと孤立していきます。

お子さんとしては
至極当然の主張だと
思っているので、

なぜ孤立していくのか
不思議でたまりません。

自分はお友だちと不仲になるつもりは
ないのに、

頑張っても上手くいかない経験を積み、
自己否定感を募らせていきます。

これがこだわりが強い子の
自律神経に負荷をかける原因です。

2.こだわりが強い子へのサポートが難しい訳

おうちの方はそんなお子さんに
「うちの子、絶対に嫌われている!?」
と心配になるのではないでしょうか?


集団の場でも正義感やこだわりが強い場合、
お家でも「腫れ物に触るように」
接することが多いんです。

この子を怒らせると大変だから、
とばかりに機嫌を取るように
接しています。

実際に、直接注意したり、
叱ったりすると余計に
自己主張が強くなり

収拾がつかなくなる事、
ありませんでしたか?

ではどうすれば、
こんなお子さんの社会性を育て
集団生活がスムーズになるのでしょうか?

 

3.思春期のこの時期の社会性の育ちが大事!

そのうち
空気くらい読めるようになるでしょ。
成長と共にコミュ力がつくでしょ。

と思っていると
実はそうではないことに

時が経ってから気づくことになります。

なぜなら、

人は得意な脳を使って生きていきますが
苦手な脳は育ててあげなければ
伸びていきません。

だから、「空気を読む」のに関わる、
右脳の感情系は
刺激しなければいつまでも
育たないです。

つまりいつまでも
空気を読めないまま
大人になり、

脳のかかる負荷は
続いていきます。

そしてこの時期にしっかり
コミュ力を育てておきたい
大きな理由がもうひとつあります。

なぜこの時期が大事なのか、
それは思春期の脳は人生で2番目に
良くも悪くも変化成長しやすい時期。

張り巡らされたネットワークの
使わない部分が積極的に
刈り込まれていくんです。

空気を読むというネットワークを
使わなければ、
ますます刈り込まれますし、

自分の感情にフォーカスしすぎる
脳の特性はどんどん強くなります。

また、思春期は
アイデンティティの
確立の大事な時期。

これを大きく左右するのが
「自信」「他者との良好な関係」です。

だから、この両方が欠けやすい
起立性調節障害の子は

その後もずっと否定的な自己像を
背負って生きていくことに
なりかねません。

ですから、これから先の人生をも
左右するこの時期のサポートが
何よりも大事です。

 

4.こだわりタイプのお子さんのコミュ力の育て方

でも大丈夫!

 こんなお子さんは
自己肯定感を育てて、

おうちでのコミュニケーションで
成功体験を積んでいけば、
社会性が育っていきます。

実はこだわりが強く自己主張を貫く
お子さんも、繊細さんと一緒で

不安の強いタイプのお子さんです。

不安が強いがゆえに
失敗体験を積むたびに
自分のこだわりに固執して

「いつも通り」の状態を
キープしようとします。

つまりこだわりに固執します。

自分にも人にも厳しいのは
自分の「こうあるべき」に従うことで
心の安定を求めようとしているのです。

 

だから、
ストレスに
より反応しやすい状態になり、

周囲への不満を感じやすく、
感情コントロールもしにくい状況
になります。

 

だからこんなお子さんは
おうちでコミュニケーションの成功体験を
つんでいけばいいのです。

1:1のコミュニケーションで
通じ合えた!

人とつながるって楽しい!

 

という経験を積めば、
集団の世界でも
「人とつながりたい」思いが
育っていきます。

そうなって初めて、
集団でのコミュ力が育つ
スタートラインに立つことが出来ます。 

 

5.コミュ力を育てて集団が「楽しい居場所」になったKさんのストーリー

8月から受講のKさんは
中学2年生の男の子のママです。

完璧主義でこだわり、
マイルールが強い
息子さんが自分の主張を繰り返し、

クラスの輪を乱していると担任から
連絡を受けるようになり、
その後、起立性調節障害になりました。

そんな息子さんが
不登校になってから、

社会情勢について不安を
訴えるようになり、

テレビを見るたびに
「こいつは馬鹿だ」
というようになりました。

こだわりの強いタイプのお子さんは
自己肯定感が落ちてくると
自分のルールに固執するようになり、

より人にも厳しくなります。

こんなお子さんの
キャパシティを広げるにはまず
①自信の回復です。

 

不登校でゲームばかりのお子さんを
ほめるところが分からない…

 

そんなママはぜひ「ありのままをほめる」
ということをしてみてください。

 「歯磨きしたのね」
「お風呂の準備ができたのね。」
「起きてきたのね」

 という具合にです。

そうすると、

自分に向けられた注目がうれしく
できているところまで自信として
積み上げていくので
だんだんと自信が育っていきます。

そうすると、

心の余裕が生まれ、
こだわりが緩んでいき、
人の意見に耳を傾けることができます。

 

②ストレートな会話

皮肉や冗談が通じにくい
こだわりタイプのお子さんに

お家でそれを覚えさせようと
すると、成功体験になりにくく
ますますコミュニケーション能力が
育ちにくいんです。

字義通り受け取るお子さんには
含みを持たせない
ストレートな会をしましょう。

「ママ、疲れたから、
洗濯物を取り込んでおいてくれる?」

「このおかずはみんなで食べるから、
ひとり〇個ずつね」

「急遽、しなきゃいけないことができたから、
さっきの約束は時間をずらして
そのあとになるよ。」

など分かりやすい会話で
人と通じ合える成功体験
積んでいきましょう。

すると、外に出たときに
人とつながりたいと感じるようになり、
人の顔色を読んだり、
配慮したりできるように

③社会性を育てることも大事です。

 

おうちでは、
「ありがとう」をいう
機会をつくって
声かけしていきましょう。

 

「ありがとう」は自己効力感を育て、
自分がしたことで人が喜ぶ経験をすると
社会に出たときにも、

「人の役に立ちたい」
と感じるようになります。


それが社会性の育ちに
つながるということ。

この中学2年生のお子さんも
だんだんと自信を回復したおかげで

ほかの人も自分も
受け入れられるようになり、

こだわりを緩めて楽に過ごせるように
なりました。

そうすると、腹痛・頭痛、
朝起きられないなどの
症状もなくなり、

心身ともにずいぶんと
楽に過ごせるようになったんです。

 今では、誰とでも
付き合えるようになり、
お友だちトラブルも
失敗体験もなくなりました。

学校を楽しい場所に変えることが出来、
充実の学校生活を
送っています。

ぜひおうちでのサポートで、
こだわりの強いタイプのお子さんの
社会性を育てていきましょう。

 

 

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