さて今日は
「学校が怖い…嘔吐恐怖症でも
少しずつ挑戦できる方法」
についてのお話です。
学校や乗り物、外出が怖い…
こんな○○恐怖症は、
ココロとカラダの両面からの
安心信号の積み重ねで解消できます。
学校行事で校外学習・遠足などで、
子どもが「行きたい気持ちはあるのに、
吐くんじゃないがと不安で行けない」
ときの対応についてお話しします。
校外学習やバス遠足が近づくと、
「行きたい気持ちはあるけれど、
バスに乗るのが怖い」
「吐いてしまうかも」と泣いたり、
ため息をついたりする
嘔吐恐怖症のお子さんはいませんか?
ママとしては
「行けるようにしてあげたい」
「でも、無理に行かせて
怖い思いをさせたくない」と思い、
どう声をかけたらいいか
悩む場面ですよね。
お子さんの不安に付き合っているうちに
ママの方が疲れ切ってしまうことも
多いはずです。
例えば、校外学習に行きたいけれど、
バスに乗るのが怖くて行けない…。
体験だけならやりたいけれど、
みんなと一緒に行くには
バスに乗らないといけない…。
そんなジレンマです。
この「怖い」「吐くかもしれない」
という不安や体の反応は、
性格の問題ではありません。
脳と自律神経の反応によって、
体が先に「危険」と認識してしまう
状態です。
体はストレスや不安を感じたときに、
自動的に防衛反応を作動させます。
吐き気や過呼吸も
この防衛反応のひとつ。
つまり、
「行きたいのに行けない」「行ったら怖い」
という状態は、
脳と体が身を守る信号を送っている
サインなのです。
この状態を無理に行かせたり、
「頑張れ」と言いすぎると、
✔バスや校外学習=怖い体験
✔「やっぱり無理だった」という
自己否定感
✔次の挑戦への不安が増す
につながり、
子どもの挑戦する気持ちが
どんどん失われていきます。
怖がっている今こそ、
安心を作りながら挑戦する
タイミングです。
ちょっとした工夫で
「やりたい気持ち」を守りつつ、
恐怖を減らすことができます。
不安が強い子は、
「怖い」という気持ちがあるから
体が反応するだけではありません。
逆もしかりなんです。
体が危険信号を出すから、
脳が「怖い」と判断するのです。
-
吐き気
-
ドキドキ
-
呼吸が速くなる
-
手汗
これを脳が「ヤバい!」と受け取り、
さらに不安が増幅します。
この ぐるぐるループ が起きています。
脳だけ落ち着かせても
体だけ整えても
また不安は戻ってきます。
必要なのは…
ココロの不安を言語化し、
カラダの防衛反応を安全モードに
切り替えるサポート
ここではじめて、
脳と体が “安全” を一致して
認識できます。
やってほしいのは2つ。
①体からの安心信号を送る
②声かけで不安の対処を言語化する
バスの中でできる “脳の安心行動”
-
呼吸法で体からの安心信号を送る
3秒吸って6秒吐く。腹式で行うと副交感神経が働き、
過呼吸や吐き気を抑えられます。
-
手先で安心を実感
自由帳に落書き、
指を順番につまむ、
手の甲をなでるなど触覚で
安全を体感。
-
声で安心
小声で歌ったり、
指トントンでリズム遊び。
声帯の振動が副交感神経を
刺激します。 -
安心アンカーを持つ
飴や好きな小物、
ママからの一言メッセージなど、
視覚・味覚・嗅覚で安心を
呼び戻す。 -
役割を決める
隣の子とクイズ係や景色メモ係など、社会的つながりを感じる行動を用意。 -
不安が来た時の合図と流れ
「気持ち悪い→先生→ママに連絡」の順で対処できる流れを
決めておく。
こんな風にできることを決めて
「コントロールできないもの」ではなく
「対処できるもの」として
インプットしていきましょう。
そしてママのできる声かけも
重要です。
「吐くのが怖い…は体のセンサー。
異常じゃなくて挑戦に向けた
お仕事中だよ」
「苦しい時は帰る選択肢があるからね」
「今日、挑戦しようとしたことが
すでに前進だよ」
こんな声かけで「安心」と「できた」の
積み重ねをしていきましょう。
・バスに乗れた → 大成功
・途中で休んでも → 大成功
・行かなくても、挑戦を考えたこと →
大成功
安全に戻れる道を作ることが、
恐怖を減らし挑戦する力を育てます。
不安で動けないお子さんも
ココロとカラダのバランスを整え
挑戦できる方法があります!
気持ちはあるのに動けない。
周りと同じように楽しみたいだけなのに
苦しくなる。
そんな子どもたちが、
行きたい場所に行き、
やりたいことを自分で選べる未来を
諦めなくていいように。
ママと一緒に、取り戻していきたい。
そう思っています。
今日はここまでです。


