何度言っても聞こえてない!動き出さない!
「ごはんだよー!」
「そろそろ宿題しようか」
「お風呂入ろうねー!」
何度言っても、なかなか動き出さないばかりか、返事もしない!
そんな息子に、イライラする毎日でした。
イライラしてどんどん声が大きくなり、最後には叱ってしまう。
すると、息子はおうち癇癪を起こして事態は悪化。
「本当は叱りたくないけど、どうしたらいいのかわからない…」
「なんでこんなに行動できないの?!」
と毎日反省しながらも、この状況から抜け出すことができずにいました。
注意欠陥/多動性障害(ADHD)×自閉スペクトラム症(ASD)キッズは、脳の特性から、指示を聞いて行動を切り替える、というところに苦手がある子が多いんです。
その苦手をカバーする4STEPの声かけで、スムーズに行動を促し、子どもにも自信をつけていきましょう!
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動き出せない原因は、ADHD×ASDキッズの脳にあった!
ADHD×ASDキッズは、脳の特性から、一回の指示でスッと行動に移すことが難しいことがあります。
まず、「過集中」に陥りやすいので、好きなことに没頭していると、そもそもお母さんの声が入ってきません。
まず聞こえていなければ、返事をすることも行動し始めることもできないですよね。
そして、「実行機能の弱さ」があり、「嫌なこと・めんどうなこと」を後回しにして、「好きなこと・興味のあること」を優先させてしまう子も少なくありません。
聞こえていても、どうしてもやる気が出ず、お母さんの指示をスルーしてしまっている状態です。
さらに、物事を整理して段取りを立てるのが苦手。
「宿題をする」という一つの指示でも、
ランドセルを開けて、
連絡帳を出して宿題をチェック、
ドリルとノートを出して、
筆箱から鉛筆を出して…
とたくさんの行動が含まれます。
こうした行動の段取りを立てるのが苦手なため、めんどくさくなって、行動になかなか移れないということになりがちです。
脳の凸凹が原因で行動できないので、本人の意識だけで状況を改善するのは難しいです。
だから、脳の特性にあった声かけに変えて、子どもがスムーズに動けるようにしていきましょう!
ADHD×ASDキッズがスッと動き出す4STEPの声かけ
優しい声で声かけスタート!
会話の始まりを、ポジティブにスタートします。
優しい声で、笑顔で、名前を呼んだり、今やっていることを実況中継します。
例えば、
「〇〇くん/ちゃん♪」
「ブロックで遊んでるんだね!」
「兄弟仲良く遊んでるね!」
会話の始まりがポジティブだと、子どもが耳を傾けやすくなります。
遠くから話しかけると、どうしても大きな声になってしまいがちなので、近づいて優しい声で話しかけることを心がけましょう!
具体的な指示で行動をスムーズに!
指示を具体的にすることで、行動の始まりをスムーズにしていきます。
例えば、宿題をし始める時には、
「まずはランドセル開けようか!」
「連絡帳出せる?」
「漢字ドリルと計算ドリル、どっちからやろうか?」
ADHD×ASDキッズの脳は、車のように、停止状態から発進して加速するまでに一番負荷がかかります。
行動し始めは、まずは簡単なものから。
少しずつ難易度が上がるように、具体的に指示をしていきましょう。
同じトーンで指示を繰り返す
指示をしても、すぐに行動に移れるとは限りません。
ついイライラしてしまいそうになりますが、そこは少しガマンして、見守ります。
それでも行動しない場合は、同じトーンで、「指示する→見守る」を繰り返します。
ここがお母さんの頑張りどころ!
子どもが今やっている行動を観察しながら、行動の区切りが良さそうなタイミングで、優しい声で指示を続けます。
行動し始めたらすぐ褒める!
行動をし始めたらすぐに褒めると、行動の開始がスムーズになります。
「ブロック片付けられたね!」
「連絡帳見せてくれてありがとう!」
「計算早くなってきたよね!」
とすかさず褒めます!
ブロックが完璧に片付けられていなくても、連絡帳を出すまでに時間がかかっていても、怒りながら宿題を始めたとしても、「できているところ」に注目して、たっぷり褒めて上げてくださいね♪
この「褒め」がADHD×ASDキッズの行動を加速します。
褒められたことにより、成功体験の記憶が脳に刻まれていき、「好ましい行動」が定着していきます。
そうすると、お母さんの指示を聞けるようになるだけでなく、お母さんが指示をしなくても、自発的に動けるようになっていくのです。
4STEPのコミュニケーション、ぜひお試しください♪
執筆者:大谷むつみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)