一方的なおしゃべりが止まらない!
大好きな我が子の話をたくさん聞きたい!と思う一方、仕事に家事に忙しいお母さんにとって、延々とおしゃべりをしているのをずっと聞き続けるのも大変ですよね。
病院や電車の中など、公共の場でも大きな声でおしゃべりしてしまったり、お友達に対して、自分の興味のあることだけを一方的にしゃべってしまったり。
我が家には、おしゃべりが大好きな男の子が2人います。
2人ともが私に話を聞いてほしいので、どっちが先に話すかでケンカしてしまったり、どちらかが話しているのに割り込んで話し始めてしまったり、といったこともよくありました。
こういった一方的なおしゃべりは、脳の凸凹が原因である可能性があり、叱ったり言い聞かせたりしても、なかなか改善は難しいんです。
原因を理解して、お母さんのコミュニケーションを少し変えるだけで、「一方的なおしゃべり」を「楽しい会話」にすることができるんです!
原因は「聞く力」の苦手さ
一方的なおしゃべりが止まらない注意欠陥/多動性障害(ADHD)×自閉スペクトラム症(ASD)キッズ。
ADHDの特性から、
衝動性:思いついたことをパッとしゃべり出してしまう
多動性:黙っていることが苦手
不注意:相手の話していることに注意を向けるのが難しい
ASDの特性から、
興味の限定:自分の興味のあることだけをしゃべりたくなる
状況理解:相手の状況より、自分のおしゃべりを優先する
切り替えの苦手さ:会話のキャッチボールが難しい
こういった特性により、「しゃべる力」がある一方、「聞く力」が苦手なため、相手の話を聞いて、その場で適切な会話をする、というのが難しくなってしまいます。
その結果、「一方的なおしゃべり」になってしまうので、「聞く力」を伸ばすことで、得意な「しゃべる力」を生かしていきましょう!
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普段のコミュニケーションで「聞く力」を育てて会話上手に!
おしゃべりが止まらない子の「聞く力」は、おうちでのコミュニケーションで育むことができます。
普段の会話で信頼関係を構築
忙しい毎日を送っていると、子どもの話を集中して聞く時間がなかなか取れないということもあるかと思います。
まずは、1日10分でもいいので、お子さんの話を集中して聞く時間を作ってみましょう。
通園や習い事の送り迎え、お風呂の時間や寝る前など、落ち着いて話せる時間を活用して、「お母さんは話を聞いてくれる」という信頼関係を築いていきます。
「なるほど!」
「それ面白いね!」
「へぇー知らなかった!!」
など、いつもより少しリアクションを大きめにすることで、子どもの脳への刺激も大きくなります
質問が会話力を鍛える!
一方的なおしゃべりが止まらない子には、一瞬の合間をみて、短い質問を入れていきます。
「それって昨日のこと?」
「誰と遊んだの?」
「教室で?」
「それ、最後どうなったの?」
すると、
質問を聞く→理解する→話す
という力がついていくので、「一方的なおしゃべり」が「会話」になっていきます。
しゃべるのを待てるようになる声かけ
「大好きなお母さんにしゃべりたくてたまらない!」
そんな気持ちはうれしいけど、仕事や家事をしていて「今は無理!」という時もありますよね。
そんな時は、
「今仕事してるから、10分待ってくれたらうれしいな。」
「〇〇くんの話を集中して聞きたいから、あと10分で頑張って終わらせるね!」
となぜ待ってほしいのか、何分待てば話せるのかを説明して、理解してもらいましょう。
そして必ず、その仕事や家事が終わったら、
「お待たせ!」
「待っててくれてありがとう!」
「お話聞かせてくれる?」
と声をかけることをお忘れなく!
「待てた!」という自信と、「お母さんは話を聞いてくれる!」という安心感に繋がって、次からも待てるようになっていきます。
「聞く力」がつくと、「一方的なおしゃべりが止まらない!」という困りごとが、「会話上手!」という強みに大変身!
お母さんのコミュニケーションで、お子さんの強みをプロデュースしていきましょう!
執筆者:大谷むつみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)