ママの気持ちを消費する…怒る子の子育ては終わりにできる!
「また怒ってる…」「朝からイライラ」「手がつけられない」
ADHDタイプの爆発するような怒り方に、毎日ヘトヘトになっていませんか?
思い通りにならないとすぐに怒る。
嫌なことがあると爆発するように怒る。
やるべきことをやらせようとすると怒る。
感情コンロールができず、激情的に怒ってしまう子に対して、こちらも引っ張られてイラッときてしまう…。
叱ってもきかない、むしろ逆上してしまう――そんな悪循環に悩むママたちは少なくありません。
ですが実は、ADHDの怒りには“叱らない対応”こそが効果的なんです。
本記事では、「なぜ叱ると逆効果なのか?」
「どうすれば感情コントロールできるようになるのか?」について、発達科学に基づいた視点からお伝えします。
ADHDタイプの子が怒りやすいのは、脳の特性
ADHDの主な特徴には、次の3つがあります。
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衝動性
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不注意
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多動性
その中でも「怒る子」によく見られるのが衝動性です。
この衝動性は、生まれつきの脳の特性(発達の凸凹)によるもので、自分の力だけでコントロールするのは難しいものです。
つまり、「わざと怒っている」「親を困らせようとしている」わけではなく、脳の機能として“怒り”がコントロールしづらい状態にあるのです。
さらに、ADHDタイプの子は、行動が目立ってしまうから叱られたり注意することが多く、日常的にストレスを感じやすいためイライラしやすくなってしまいます。
そして衝動性が強いため、少しでも嫌なことがあると感情コントロールができずに爆発するように怒ります。
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叱ると余計に怒る子になる…その理由とは?
イライラしている子どもに対して叱ることは、実は“火に油を注ぐ”ようなもの。
感情的になっている子どもは頭に血が上りかけているので、そこに叱りが加わると、「否定」と感じて、逆に怒りを爆発させてしまいます。
つまり、叱りが“怒りのスイッチ”になってしまうのです。
そしてこのスイッチは、毎回繰り返されることで強化され、怒りが脳の癖となっていきます。
感情コントロール力を育てるカギは「叱らない子育て」
感情のコントロールは、脳の「前頭前野」という部分が担っています。
この部分が発達することで、「怒りを感じたけど抑える」いった感情コントロール力が育まれていきます。
では、どうすればその脳の発達が促されるのでしょうか?
それは、ポジティブな感情にしてあげて行動させること。
だから声かけを「叱り」ではなく「肯定」に変えてあげる。
するとお子さんの怒りはスゥッと落ち着いていくんですね。
そこから脳が発達するための成功体験をどんどん積ませてあげる。
「宿題できたんだ!昨日よりも早く終われたね!」
「今朝は時間通りに学校に行けるね!」
こんな毎日の成功体験を積むことで、脳は育ちます。
つまり、「叱らない」「肯定する」「成功体験を自覚させてあげる」という接し方が、感情コントロールを育てるために欠かせないのです。
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「叱らない子育て」で変わった!我が子の変化
私自身も、息子の怒りに毎日振り回されていた一人です。
ちょっとしたことで怒鳴る、物を投げる、言い返す。
叱っても、逆効果で荒れ狂うばかり。
けれど「叱らない子育て」に切り替えてから驚くほど息子の怒りが落ち着いたんです。
もちろん、衝動性はゼロにはなりません、時にはカッと怒ることもあります。
けれども、感情をコントロールする力が育ったことで、1分以内に自分で気持ちを落ち着けられるようになったのです。
これは奇跡ではなく、脳の発達によって可能になった変化でした。
▶︎まとめ:叱らない子育ては、感情のコントロール力をあげられる!
・ADHDタイプの子どもが怒りやすいのは、脳の特性。
・叱れば叱るほど、怒りの感情は逆上しやすくなり、悪循環に陥ってしまう。
・「叱る」を「肯定」に変えて脳を育てれば、感情を自分でコントロールできる力を伸ばしける。
「うちの子には無理…」とあきらめる前に、叱らない子育て、はじめてみませんか?
執筆者:梅村やよい
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー