何度も同じことで叱られるADHDキッズの行動を改善する2ステップ

叱らない子育て
ADHDキッズは良くない行動を何度も繰り返すことがあります。叱られるとわかっているのになぜだろう?と不思議に思いますよね。発達凸凹からくる理由と行動改善のためのカナダ式子育てについてもお話ししています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

なぜ?ADHDキッズが同じことで何度も叱られるというナゾ

 
 
ADHDキッズは叱られることがとても多いです。
 
 
そこで不思議のに思うのが良くない行動について
 
 
『何度言っても同じことを繰り返すんだよね、なんでだろ?』
 
 
『何度も叱られたくないから同じことは繰り返さないでおこうと思わないのかな?』
 
 
ということではないかと思います。
 
 
 
 
なぜ何度も叱られるのに、同じことを繰り返してしまうのでしょうか?
 
 

叱られても同じことを繰り返してしまう2つの理由

 
 
その理由は2つあります。
 
 

◆①脳の凸凹が原因の行動は言われただけでは自分で直せない

 
 
ADHDキッズの困りごとは脳の凸凹が原因になっている場合があります。
脳の凸凹とは、得意な部分と苦手な部分のことです。
 
 
苦手な部分を例に出すと
 
 
・返事をしない、話を聞いてない
・人の話を遮って話し出す
・忘れ物が多い
・身の回りの物の、管理ができない
・落ち着きがない
・切り替えが苦手
・嫌なことは先送り
・自分本位な考え方
 
 
などがあります。
 
 
こういったことで、ADHDキッズは日常的に叱られたり注意を受けたりしてしまいます。
 
 
これらは脳の凸凹が原因で出る行動なので、無意識にやってしまう、もしくは頑張ったり工夫しても上手くできないことが多いのです。
 
 
 
 
ですから叱られても注意されても直せないのです。
 
 
そうすると『直せない自分はダメな子、他の子や兄弟はできるのに自分だけできない』と自分を責めて落ち込んでしまいます。
 
 
それなのにまだ叱られ続けるからストレスも溜まり、イライラしやすくなって衝動性という特性も手伝い怒りを爆発させてしまいネガティブな感情が全開な状態になります。
 
 
脳がネガティブ状態になると発達の速度がかなり落ちたり、凸凹が原因の行動も強く出るようになってしまいますので、叱られることが同じことを繰り返す原因にもなっていきます。
 
 

◆②お母さんが一方的に叱るだけでは子どもの中に叱られた内容が残らない

 
 
お母さんが一方的に叱っている最中に子どもの目線がフッと外れる瞬間を感じることはありませんか?
 
 
それは子どもの集中力が切れたサインです。その先はもう聞く力がない、という状態になってしまっています。
 
 
ラーニングピラミッドという学習定着率の理論があるのですが、それによると人は講義なども含め一方的に話を聞いている時は5%程度しかその内容が頭の中に残らないという結果があります。
 
 
 
 
大人でもそうなのだから集中力が弱い、特に発達凸凹のあるADHDキッズの中には5%も残らないということが考えられます。
 
 
ですから同じことを繰り返してしまうとも考えられます。
 
 
では次の章でその改善策についてお話ししていきますね。
 
 

ADHDキッズの行動を改善する2ステップ

 
 
改善策は『脳を発達させていく』ということです。
 
 
脳はポジティブな感情の時に発達が加速するので、まずポジティブな感情に
するために叱ることをやめて肯定的な声かけをしてください。
 
 
そこにカナダ式の叱らない子育てを取り入れれば、ストレスなく子どもを叱らずに脳を発達させていくことができるのです。
 
 
やって欲しいのはガミガミと叱るのではなく子どもに説明をさせて欲しいのです。
 
 
例えばお友達を叩いてしまった時に「なんでお友達泣いてるの?」と、まず叱らずに聞いてみてください。
 
 
そして「僕が叩いたから」と答えてくれたら「なんで叩いたの?」と優しく理由を聞き、答えてくれたら「教えてくれてありがとう!だったらどうする?」と対応を考えさせることをして欲しいのです。
 
 
そして「謝る」と答えて謝ることができたら「謝れたね!」と褒めてあげる!
 
 
 
 
そうすると失敗しても自分で対応ができる子になっていきます。
 
 
対話が子どもの脳を育てていきます!
 
 
このような対話ができるようになると、お子さんは同じことを繰り返すことがなくなっていきます。
 
 
日頃の子育ての参考にしてみてくださいね!
 
 

執筆者:梅村やよい
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)

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