ADHDキッズが衝動的に叩いてしまう!
ADHDキッズの困りごとで多いのが、衝動的にカッとなって、おともだちやきょうだいを叩いてしまうこと。
ADHDキッズが持つ特性として、感情コントロールの苦手さと衝動性があります。
元々持って生まれたものなので、衝動的に怒ってしまうのを抑えるのは難しいんです。
また子どもによっては気持ちの切り替えの難しさがあり、一度怒り出すと、落ち着くのに時間がかかるので、ママも疲れ切ってしまいますよね。
私のADHDタイプの長男も、「エレベーターのボタンを自分が押したのに、次男が押してしまった!」といった、ちょっとしたことで衝動的に次男を叩いてしまい、慌てて止めに入る、というのが日常茶飯事でした。
叱られてストレスが溜まって悪循環!
衝動性や感情コントロールの苦手さは、脳の特性によるものなので、本人の意思でコントロールするのは難しい!
それなのに、毎日
「叩いちゃダメでしょ!」
「そんなことで怒らなくてもいいでしょ!」
と叱られてしまうと、ストレスが溜まってしまいます。
ストレスでADHDキッズのイライラが増し、衝動的な暴力が増えてしまうという悪循環が生じてしまいます。
どんどん事態が悪化して、ママもイライラ、どうしたらいいのかわからずパニック!
自分で感情コントロールができるようになる方法を教えてあげることで、悪循環から抜け出すことができるんです!
自分で落ち着けるようになる「タイムアウト」
静かな場所に一定時間いて、心を落ち着ける「タイムアウト」ができるようになると、本人もママもとても楽になります!
自分で落ち着ける方法を習得していると、ママがいない場面でも自分で感情コントロールできるようになっていくので安心です!
タイムアウトは、事前準備が大切。
落ち着いているタイミングで、
「叩くのが止められないときは寝室に行くようにしようね」
などと相談しておきましょう。
そして、実際にその場面になったら
「タイムアウトしようか」
と約束の場所に連れて行きます。
このときに、ママは叱る必要はなく、あくまで落ち着いて対応をするのがポイント!
そして、一定時間(数分〜数十分程度)経って、落ち着いたら必ず褒める!
そうするとお子さんがだんだん落ち着き上手になってきますよ♪
ここで注意点!
発達のアプローチは順番がとても大切なんです!
タイムアウトを行う前に、まずは肯定的な関わりが必須!
日々の肯定的な関わりで、落ち着いてタイムアウトの説明を聞いて理解できたり、自信がついて新しいことに挑戦してみようと思える状態まで発達させておかないと、パニックになって、事態が悪化してしまいます。
自分で落ち着くことができる発達のベースができてから、タイムアウトを試してみてくださいね!
執筆者:大谷むつみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)