「習い事に行きたくない…」急な予定変更で動けなくなるADHDキッズの気持ち
急な予定変更や予定通りにいかないことが原因で
ADHDキッズが癇癪を起こしたり
落ち込んでしまって動けなくなってしまったことはありませんか?
わが家のADHDタイプの息子は
予定が変更になると大きなストレスを感じ
癇癪を起こすことがよくありました。
習い事のある日の出発前のできごとです。
習い事のあとに予定していたお友達との夜ごはんが
相手の都合で中止になってしまいました。
習い事の時間が近づいているのにグズグズ…
「行きたかったのに…」
「楽しみにしてたのに…」を繰り返し
全く動けなくなりました
「○○くんが待ってるよ!」
「今日は久しぶりの練習だから楽しみだね!」
励まして行ってもらおうと声をかけたのですが効果なし。
まったく動かなくなりました。
急な予定変更は日常の中でもよく起こること。
それにいちいち癇癪を起こしたり落ち込んで動けなくなったりすると
お母さんはイライラして対応に困ってしまいますよね。
どうしてこんなにも急な予定変更に対応できないのでしょうか。
ADHDキッズが急な予定変更に敏感になる理由
ADHDの特性を理解すると
どうして子どもが急な予定変更に落ち込んだり、癇癪を起こしたりするのかが見えてきます。
・先を見通す力が弱い
ADHDタイプの子どもは「この後どうなるのか」を考える力
つまり、先を見通す力が弱い傾向があります。
未来の出来事や予測を立てるのが難しいためです。
そのため、予定の変更や予想外の出来事に直面すると
不安感や焦りが強くなり、感情のコントロールが難しくなってしまいます。
このような心の準備ができない状態では癇癪を起こしたり、落ち込んだりしてしまうのです。
・気持ちや行動の切り替えが苦手
ADHDタイプの子どもは
「気持ちや行動をスムーズに切り替えること」が難しい特性があります。
そのため、予定が変更になったとき、切り替えができず、怒りや不安を感じることが多くなります。
例えば、わが家の息子のエピソードのように
習い事に行く直前に急な予定変更があった場合、
「やりたかったことができなくなる」ことに強い不満を感じます。
しかし、ADHDの子どもは
その感情をすぐに切り替えて「次の行動」に進むのが難しいのです。
この「切り替えの難しさ」が、感情をコントロールできずに癇癪を起こす原因となります。
これらの発達特性が絡み合うことで、急な予定変更が大きなストレスになり、癇癪や極度な落ち込みを引き起こしてしまうのです。
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急な予定変更で落ち込むADHDキッズが笑顔で動く!3つの秘策
では
どうすればADHDキッズが急な予定変更を乗り越え
笑顔で動き出せるのでしょうか?
私が実践して効果を感じた方法をご紹介します。
1. 子どもの気持ちをまず受け止める
最初に大切なのは
子どもの気持ちをしっかりと受け止めることです。
お母さんとしては
「そんなに落ち込むことではないし
そこまで怒ることはないでしょ…」
と思えますし、なんとか連れて行こうとすぐ解決したくなりますよね!
その気持ち…いったん保留してみてください。
そして
感情を否定せず
「あんなに楽しみにしてたもんね」
「ガッカリするよね」
と共感してあげます。
そうすることで、子どもは気持ちを吐き出せます。
2. ワクワクする提案をする
気持ちが落ち着いてきたら
次は気分を切り替えるための提案をします。
「習い事の前に好きなお菓子買って、一緒に食べながら行こっか!」
「帰ってきたら、お母さんに○○くんの好きなゲーム見せてくれる?」
「習い事の後にお友達とご飯食べに行こうか?」
このような子どもが楽しみにできることを提案してあげると
子どもの気分も少しずつ上がります。
3.動き出したすかさず肯定!
急な予定変更後、子どもが動き出したら、
しっかり肯定してあげます。
「準備できたね!」など
できたを感じさせる言葉をかけることで
自信を持たせ、次回もポジティブに行動できるようになります。
わが家の息子は
冒頭の「習い事に行きたくない」エピソードのときに
この対応を実践しました。
落ち込んで動かなくなった息子の気持ちをしっかり受け止めてから
「習い事のあとにお友達誘って今日はご飯食べに行こう!」
と提案したところ
「よっしゃ、行く!」と笑顔で準備を始めました。
そして準備中もしっかり肯定しながら、無事に習い事に行くことができました!
急な予定変更にひどく落ち込んだり、癇癪を起こしたりすることが多いADHDキッズですが、
ママの工夫次第でスムーズに気持ちを切り替える力を
育むことができるようになります。
ぜひ試してみてくださいね!
執筆者:彩野紗江
(発達科学コミュニケーショントレーナー)