外ではいい子なのに、家で荒れる…繊細な息子
「先生からは“学校では問題ないですよ”と言われるのに、家に帰ると手がつけられない」
「友達の前ではいい子なのに、家では妹や弟に乱暴をする」
「お母さんに“ママのせいだ!”と怒鳴ってくる」
こうした姿に、戸惑ってしまうお母さんは多いのではないでしょうか?
私自身も、まさに同じ悩みを経験しました。
外では頑張っている息子も、家に帰ると疲れがどっと出て、些細なことに怒って大暴れ。
時には物を投げたり、家族にあたったりして、家の中が毎日のようにバトル状態になってしまったのです。。。
最初は「叱って教えなければならない」と思い、
「弟を叩いたらダメでしょ!」
「いい加減にしなさい!」
と、何度も注意を重ねました。
ところが、、、
叱れば叱るほど息子の怒りは強くなり、泣き叫んだり、余計に弟の嫌がることをしたり…。
こちらもイライラしてつい感情的になり、後で自己嫌悪に陥る、そんな悪循環にハマっていました。
こんな悪循環から抜け出せたきっかけが、「叱らないカナダ式子育て」の肯定的な声かけだったんです!
外ではいい子、家だけ荒れる子には叱らない!
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叱ると逆効果!外ではいい子が、家で荒れる理由は?
繊細系ADHD(注意欠陥多動性障害)キッズは、学校や外の世界で、本当に頑張っています。
ー授業中はじっと座っていなければいけない
ー先生や友達とのやり取りで気を使う
ー周りに合わせようと必死に我慢する
こうした一つ一つの行動は、大人が思う以上に大きなエネルギーを消耗させます。
家は「安全基地」だからこそ爆発します。
子どもにとって家は、安心できる場所。
だからこそ、外でため込んだストレスが「もう限界!」となった時に、一気に噴き出してしまうのです。
つまり「家で荒れる」というのは、むしろ安心しているからこそ出る姿でもあります。
ここで親が叱ってしまうとどうなるでしょうか?
すでにパンパンになっている脳のストレスに、さらに追い打ちをかけてしまうことになります。
脳科学の観点から見ると、感情をつかさどる「扁桃体」という部分が過剰に反応し、危険を感じると自動的に“戦うか逃げるか”のモードに入ります。
その結果、
ー大声を出す
ー物に当たる、人に当たる
ー泣き叫んで、気持ちを切り替えられない
といった行動が起きやすくなります。
叱られることで、子どもの脳は「危険だ!」と感じ、さらにパニック状態に。。。
結局、叱ることで落ち着くどころか、悪循環を引き起こしてしまうのです。
そんな子には、感情をコントロールできる脳を育てていきましょう!
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脳のストレスを減らす叱らない子育てで、好循環へ!
感情をコントロールする脳を育てられるのが、肯定の声かけです。
たとえば…
「お母さんもそう思う!」
「そうだよね!」
このように同意するだけでも、子どもは「わかってもらえた」と感じ、不安や怒りがスッと和らぎます。
子どもの気持ちに寄り添い、共感の言葉をかけることで、自己肯定感はぐんと高まります。
すると、感情を爆発させる回数も自然と減り、親子の関係が落ち着いていきます。
また、子どもは「自分の気持ちを言葉で伝えればわかってもらえるんだ」と学びます。
少しずつ感情を言葉で表現する力が育ち、癇癪や暴言の代わりに「イヤだ」「疲れた」と伝えられるようになるのです。
荒れている時には無理に止めず、落ち着いたタイミングで
→「嫌だったんだね」「すごく頑張ったんだね」
行動を切り替えてほしい時には
→「ここまでできたんだね!次どうしようか?」
不安を感じている時には
→「心配なことある?一緒に調べてみる?」
こうした声かけを積み重ねることで、子どもは安心して感情を切り替えられるようになりますよ!
執筆者:大谷むつみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)