急な予定変更に弱い!思い通りにならないとすぐ癇癪になるADHD×ASDキッズ
楽しみにしていたイベント事が中止になってしまったり、急な予定変更に爆発するように怒り、癇癪を起してしまうお子さんはいませんか?
我が家の小学3年生の息子は、スポーツ体験の日にボルダリングに参加することにしており、
同じ時間帯に、2つ年上のお姉ちゃんはアイススケートに参加予定になっていました。
しかし、外の会場で開催予定だったボルダリングが、雨により直前で中止になってしまい、息子はショックを受けて、癇癪を起してしまいました。
一方で、娘の参加するアイススケートは予定通り開催されることが分かると、怒りは余計に強くなり「どうして僕だけ参加できないの!?」と、私のことを蹴ったり床でジタバタ。
自分だけできないなんてヤダ!という気持ちが強く表れていました。
息子にとっては楽しみなことが突然目の前でなくなってしまい、ショックのあまりどうすることもできずに怒ってしまっていたのです。
母としては、一人だけ参加できなくてかわいそうだなと思う気もちがありましたが、癇癪で暴力をふるったり、床に座り込んでいた息子をどう見られているのかと、周りの目も気になってしまっていました。

すぐ癇癪!それはADHD×ASDの特性があるから?
こうした思い通りにならないことで激しい癇癪になることは、ADHDとASDの特性を併せ持っている子には多く見られます。
見通しがもてない
ADHD傾向がある子だと、脳の発達凸凹により、見通しを立てることが苦手です。
「もしかしたら明日雨なら中止になるかもな…」と予想をするなど、先のことまで考えられません。
ADHD傾向のある子は日々「今を生きている」といった感覚で過ごしているため、後先を考えることは難しいのです。
感情コントロールが苦手
見通しが立てられないことから、想定外のことが起きた時に、感情をコントロールすることが難しくなってしまいます。予想外の出来事に大きくショックを受けてしまいます。
この時には、ショックを受けて悲しい気持ちを感じているはずですが、その感情がうまく扱えず、そのまま怒りに代わって、勢いで爆発してしまいます。
融通が利かない
脳の凸凹から「自分の思う通りにしたい」「納得できない」という融通がきかないところがあります。
どうすることもできない状況を理解はできても、感情コントロールがうまくできなかったり、この状況に対して自分がどうしたらいいかわからない場合に「嫌だ」という感情が癇癪となって現れてきます。
息子の場合、状況は理解できたけれど、ショックでどうにもできなくて苦しい!という様子が見られていました。
この苦しい状態を早く解消してあげるためにはどうしたらよいのでしょうか?
癇癪=怒りの発作。叱ると癇癪は悪化します!
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激しい癇癪に効くママの対応はコレ!
ではここから、癇癪を起してしまった子供に効くママの対応をご紹介していきますね!
まず大切なのは、本人の気持ちに共感をしてあげることです。
※大丈夫、またいつかきっとできるよ、といった声かけは逆効果である場合が多いです。
「中止になっちゃって嫌だったね」
「悲しいよね」
「一人だけできないのは残念な気持ちだよね」
と声かけし、気持ちを代弁して寄り添ってあげましょう。
※この時に、癇癪によって叩かれたり、蹴られたり!と痛いですが、そこには触れず、寄り添う姿勢をみせます。
ママに気持ちをわかってもらえたことで、だんだんと興奮が落ち着いてきます。
落ち着けたらそのタイミングで、
「落ち着けたね」
「〇〇くんが落ち着けてママもホッとしたよ」
と肯定の声かけで褒めてあげましょう!
「じゃあこのあとどうしようか?」
と別の提案をすると、子どもの気持ちを切り替える助けとなります。
息子は、この対応をすると、スッと落ち着いていきました。
「悲しかったよね」「このあとどうしたい?」「帰る?」と寄り添い聞いてみると、お姉ちゃんのスケートを見て待っているという選択ができました。
お姉ちゃんの気持ちを優先してあげられたことが母として嬉しく感じ、「お姉ちゃん喜ぶね」「良い選択ができたね」と伝えてあげることができました。
その後はアイスを買って、広い観客席で自由気ままに気持ち良く過ごしながら、お姉ちゃんのスケート体験を見学できました。

この出来事は、息子の中でも良い経験となり、「俺きりかえられたんだよね!」と語れる、息子の成功の記録となっています。
急な予定変更でお子さんに癇癪が起きて困っているママさんに、ぜひ先ずは寄り添う対応を試していただけたら嬉しいです!
執筆者:冨沢夏海
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

