ADHDキッズと毎日ぶつかってしまうママへ
「思い通りにならないとカァッと怒る」
「すぐ反発して、何を言っても聞かない」
そんなADHDキッズとの毎日に、疲れきっているママは少なくありません。
きょうだいは普通に問題なく育っているのに、同じ育て方をしてるのに、どうしてこんなに手がかかるんだろう…。
私の何が悪いのかな…叱りすぎなのかな…と、苦しくなる気持ちを抱えながら頑張っているママもいるでしょう。
私は発達科学コミュニケーション講師として、200人以上の親子と関わってきました。
その中でわかったのは、「怒る子の子育て」でママを苦しめているのは、子どもの問題だけではなく、ママ自身の感情との戦いもあるということです。

感情に振り回される理由は「ママのせい」じゃない
ADHDキッズの子育てを頑張るママの中には
「肯定的な声かけをしたほうがいい」
「叱らないほうがいい」
とご存じの方も多く、肯定をしようと頑張っていらっしゃる方もいます。
だけど、頭では理解しているのに、実際の場面ではできない…。
子どもの暴言や反発に、我慢できずにママがカッとなって叱ってしまう。
「わかってるのにできない自分」がつらくて、ますます自分を責めてしまう。
ですが、責めないで欲しいんです。
なぜならそれは意志が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。
理由は、脳の仕組みにあるから、なんです。
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感情は移る!「情動感染」とは?
「情動感染」という言葉を聞いたことがありますか?
簡単に言えば、感情は伝染するということ。相手の気持ちが他者に移ってくる現象です。
子どもが楽しそうにキャッキャと笑っていると、つられて笑顔になる。
子どもがギャーっと怒っていると、ママもまたか、もうやめてとイラッとして苦しくなる。
そんな経験、誰もがあると思います。
これは「ミラーニューロン」という脳の細胞の働きによるもので、相手の行動や感情を見てあたかも自分が同じ行動をしているかのように脳内で反応してしまう現象です。
空腹を感じるのと同じように、生理的に起こる反応なんです。
そして残念ながら、怒りや不安といった負の感情ほど感染しやすい。
つまり、ママが感情をコントロールできないと感じるのは、いつも怒っている子どもの感情がママに伝染しているだけ。
ママのせいではなく、ADHDキッズの特性から始まっている反応なんです。

感情を整える第一歩は、「自分の感情を知る」ことから
ママの感情がコントロールできないのは、脳の仕組みだったんです!
まずここを知ることがとっても大事♪
なぜなら、知ることで自分の感情を意識して変えていくことができるからなんです^^
ではここからどうしていったらいいのかをお伝えしますね!
STEP1:自分の感情に気づく
「あ、今イラッとしてるな」
「子どもが怒ったから、私も反応したんだな」と、ただ“気づく”だけでOKです。
それは「お腹が空いた」と気づくのと同じ。
自然な反応に気づくことで、冷静さが少し戻ります。
STEP2:感情を観察する
そうしたら次にご自身の感情がいつもとどう違ったのかを観察してみてください^^
「子どもが怒ったから、私も反応したんだな」と考えることができたら、なんかいつもより冷静になれたかも!
こんなふうに冷静に受け止めることができたら最高!
STEP3:戦略的に対応する
冷静に受け止められるようになると、肯定が戦略的に使えるようになっていくので
「お!ここ褒めたら反応してくれそうだな♪」
「これについて肯定したら動いてくれるかも!」
そんなふうに肯定を上手に入れられるようになっていきます♪
この、感情に気づく → 観察する → 戦略的に対応する
この流れを繰り返すうちに、「怒りに飲み込まれにくい自分」が育っていきます。

ママの感情が整うと、不思議なほど、子どもも少しずつ穏やかになります。
子どもはママの表情や声色から、安心か不安かを瞬時に感じ取っています。
ママが冷静でいられると、子どもの脳も「今は安全」と感じ、落ち着きを取り戻しやすくなるんです。
怒る子どもを前に、泣きたいほど苦しい日もあると思います。
その中で、「変わりたい」と思っている時点で、あなたはすでに一歩前に進んでいます。
ママの感情を整えることは、我慢することではありません。
自分の気持ちが起こるメカニズムを知り、冷静に受け止めること。
ADHDキッズの怒りも、ママの怒りも、どちらも脳の反応。
どちらも悪くありません。
親子で一緒に、少しずつ感情のコントロール力を育てていけたら、その関係は確実に変わっていきます!
参考になれば幸いです!
執筆者:梅村やよい
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)



