感情のコントロールができない発達障害・ADHDの息子
私には発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の息子がいます。
学校で友達を叩いてしまったり、暴言を吐いたりと、感情のコントロールが苦手でクラスのトラブルメーカーでした。
困ったのは、話を聞こうにも「それはもういい!」と怒ってる理由やそのときのことを教えてくれないことでした。
自分のしたことに向き合おうとしない姿にイライラしたこともあります。
「なにか理由があるのかな?」と心配しても話してもらえず、どうしていいかわからなかったこともあります。
そんな息子でしたが、少しずつネガティブな感情とも向き合えるようになり、今では本格的に気持ちが抑えられなくなる前に「イライラするから帰ってきた」と、感情や行動をコントロールできるようになりました。
感情のコントロールができないのはなぜなのか?
どんなサポートが必要なのか?
次の章で解説していきます!
感情のコントロールができない理由
感情のコントロールができない子に必要なのは、自分の感情を言葉で伝えられるようにしてあげることです。
言葉で扱えない感情は、コントロールするのが難しいと言われています。
自分の感じていることを言葉に表すことができれば、その感情を整理しやすくなり、対処方法も考えやすくなりますよね。
たとえば大人でも、「なんとなくイライラするな」と思っているだけではなく、「今は疲れているからイライラしているのかも」と言葉にできると、自分がイライラしている理由を理解しやすくなります。
また、言葉にすることで、感情が頭の中で整理されてスッキリします。
言葉にしないままでは「もやもやした感情」が頭の中にただ溜まってしまうことが多いですが、それを表現するだけでも気持ちが少し軽くなることがあります。
これは、友達と話したりすることで感じる「スッキリ感」と似ています。
感情を言葉にできないと、もやもやした気持ちが頭の中に溜まってしまい、自分でもそれが何なのかわからない状態になってしまいます。
言葉にすることで、その感情を扱いやすくし、ストレスや不安を減らす助けになるんです。
気持ちを話せるようになるママの対応
息子がネガティブな気持ちを話せるようになるまでに、私がしたことを紹介します!
落ち着くまで待つ
感情がたかぶっているときは冷静に考えることができないので、こちらの話は全く耳には届きません。
安全が確保される状態であれば、そっと見守りながら落ち着くのを待ちます。
もし、こちらに怒りをぶつけてくるようなことがあれば「そうだったんだね。」「嫌だったんだね。」と返してあげましょう。
叱らず共感
落ち着いたら気持ちを整理してあげます。
こちらが何か聞こうとしてもシャットアウトされてしまうのは、これまでのトラブルの積み重ねで「またやってしまった。」「また怒られる。」というネガティブな記憶が蓄積され、自分を守ろうとしているからです。
なので、叱るような態度は出さず、「何か嫌なことがあったんだね。」と優しく声をかけます。
気持ちを話してくれるようであれば
「○○が嫌だったんだね。」
「悲しかったんだね。」
「悔しかったんだね。」
とママが言葉を繰り返して、共感してあげてください。
そうすることで、「そっか、ぼくはこんな気持ちだったんだ。」と感情が整理されていきます。
ポイントは「それは違うんじゃない?」と、ジャッジをしないことです!
子どもから言葉が出てこなければ
「今怒ってるんだね。」
「○○で嫌だったんだね。」
「悔しかったんだね。」
と、様子からわかる感情を推測してママが言葉にしてみてください。
子どもが感じている感情に「名前(ラベル)」をつける「感情のラベリング」をすることで、扱える感情の言葉が増えていきます。
学校でのことであれば、先生にその時の状況や様子を聞いておくとよいです。
お家でママとのやりとりができるようになったら、先生にも同じ対応をしてもらえるようお願いしてみましょう。
「ぼく(わたし)のことをわかってくれる。」と感じられる居場所を、ママが先生を巻き込んで作ってあげてくださいね!
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