学校で叱られがちなADHDの子の二次障害を予防する!冬休み中のママのかかわり方

コラム
発達障害・ADHDの子どもに「最近怒りっぽいな。」という様子が見られたら、それは子どもからのSOSかもしれません。間違った対応をしてしまうと二次障害に発展してしまうことも…。この記事では、学校で叱られがちなADHDの子の二次障害を予防するママのサポート方法を紹介します!

学校で叱られがちなADHDの子に心配な二次障害とは?

 

エネルギーや創造力、好奇心が豊かな発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子。

 

その反面、学校で叱られることが多く、トラブルになってしまうことも少なくありません。

 

このネガティブな経験を積み重ねることで心配なのが「二次障害」。

 

二次障害とはADHDの特性そのものからくる困りごとではなく、周りの環境や経験が原因で後から生まれる問題のことです。

 

ADHDの子どもは、もともと持っている特性によって抱えている困りごと(一次障害)があります。

 

例えば、

 

・落ち着きがない(じっとしていられない)

・忘れっぽい(ランドセルに入れたはずの宿題が見つからない)

・注意散漫(授業中に話を聞いているつもりが他のことに気がそれる)

・衝動的(友達の話に割り込んでしまう)

 

などです。

 

これは本人のせいではなく、脳の「注意をコントロールする力」や「感情を抑える力」の発達がゆっくりなことが原因です。

 

 

 

 

これに対して二次障害は、うまくいかないことに対して先生や親から叱られることが多かったり、友達とトラブルになりやすかったりと、ネガティブな経験を積むことで起きてしまう問題です。

 

例えばこのような様子です。

 

・感情が爆発する

 怒りっぽくなったり、泣いたり、大声を出したりして、自分の感情をコントロールするのがより難しくなる。

・自己肯定感が低くなる

 「どうせ自分なんてダメなんだ」「僕なんかいなくてもいい」と思い込んでしまう。

・不安や抑うつ状態

 将来のことや友達関係に不安を感じて、気分が沈みがちになる。

・攻撃的になる

 友達や家族に暴言を吐いたり、物を投げたりすることがある。

 

 

ここまででなくても、「最近家で落ち着かないな。」「怒りっぽくなってるな。」という様子があれば、それは子どもからのSOSかもしれません。

 

ネガティブな経験を積みやすいADHDタイプの子の二次障害はママや先生の理解とサポートで防ぐことができます。

 

この記事では私の実体験と二次障害を防ぐために冬休みにできるママの対応について紹介していきます!

 

 

 

 

暴言・暴力が増え攻撃的になった息子

 

二次障害の対応に親子ともに苦しい日々

 

私にはADHDの小学生の息子がいます。

 

息子は学校でうまくいかないことが続き、すっかり自信をなくしてしまった時期がありました。

 

そして起きたのが「二次障害」です。

 

前の章で書いたような症状が次から次へと出てきて、毎日対応に追われました。

 

些細なきっかけで火がついたように怒り出し、攻撃的な言葉を大声で連発。

 

と、思ったら「生まれてこなければよかった。」などのネガティブな発言。

 

そんな息子を見て私も辛く苦しく、目を背けたくなるときもありました。

 

 

 

 

落ち着いて過ごせる時間を軸に回復

 

親子ともに苦しい時間でしたが、落ち着いている時間にポジティブな記憶を積み重ねていくことで息子は回復していきました。

 

自分の存在を否定するようにまでなってしまった息子でしたが、好きなことに没頭しているときや、家族での外出など、穏やかでいられる時間もあったんです。

 

怒っているときや落ち込んでいるときは脳は冷静に働かない状態なので、穏やかな状態のときに楽しい経験や肯定の注目を増やすことで徐々に荒れる時間が減り、笑顔が増えていきました。

 

 

 

 

 

冬休みはストレスゼロに!二次障害を予防するママの対応

 

二次障害にまでなってしまうと、対応するのは大変です。

 

もし、学校でストレスを感じている様子を感じられたら、二次障害を防ぐためにも冬休みはストレスゼロにし、エネルギーをチャージする時間にしましょう!

 

 

できていないことはスルー、できていることに目を向ける

 

人間の脳は、肯定の注目は目減りして、否定の注目は割り増しで伝わると言われています。

 

私たちの声かけが

肯定の注目:否定の注目=8:2や9:1

で、子どもには

肯定の注目:否定の注目=6:4

で伝わるイメージです。

 

特に、自信をなくしていたり、怒りっぽくなっていたりと、よくない様子が見られるときは、できていないことをスルーして否定の注目をとことん減らし、できていることだけに目をむけることも必要です。

 

私も息子がどん底のときには

 

・早く歯磨きしてほしいなぁ。

・お菓子のゴミくらい捨ててほしいなぁ。

・使った工作の道具、片づけてほしいなぁ。

 

という言葉は飲み込み、その分、

 

・もう着替えたんだね!

・おやつおいしいね!

・集中してたね!なに作ってるの?

 

と、見たまんまの様子や、やっていることに関心を示す言葉をかけ続けました。

 

 

 

 

ゲームや動画視聴も肯定!

 

家にいる時間が長くなる冬休み。

 

ゲームやYouTubeなどの動画を見る時間が長くなることが心配なママもいると思いますが、小言は控え思い切って肯定してみましょう!

 

・それおもしろそうだね~!

・どうやったらそんなにうまくできるようになったの?

・レベル上がってるね!!

 

お家を「どんな自分も肯定してもらえる」という安心な場所にしてあげてくださいね!

 

冬休みが明けたら、先生とのやり取りを増やし、学校でもよいところを褒めてもらえるようにしていくことも必要です。

 

元小学校の教員とADHDの子育ての経験から、先生を味方にするコツを1冊の本にまとめました!

 

こちらも参考にしてみてくださいね!

 

▼元教員とADHDキッズのママの視点で書きました!

 

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