子どもが友達に暴言を吐き、手が出てしまう…。叱っても言い聞かせてもよくならない…。そんな状態が続くと子どももお母さんも苦しいですよね。そんなときに必要なのは、言い聞かせることよりもポジティブな記憶を作ってあげること。その理由と対応の仕方を紹介します!
友達とのトラブルで謝罪の日々
私にはADHD(注意欠陥多動性障害)グレーゾーンの息子がいます。
息子は友達が大好きなものの、言葉より先に衝動的に手が出る、暴言を吐く、自分本位だったりと、うまく関われないことがあり、トラブルになってしまうことが多々ありました。
学校ではトラブルメーカーの息子。先生からのトラブル報告の電話で謝罪、相手の保護者へ謝罪の日々…。
褒めても叱っても改善せず、発達科学コミュニケーションの受講を決めました。
怒り爆発で暴言が止まらなくなった息子
発コミュを学び始めてトラブルは激減。
トラブルになってしまうことがあっても、私自身が対応の仕方に軸を持てるようになっているので、悩むことはなくなっていたのですが、ある日友達の一言に息子の怒りが爆発。
激しい暴言が始まりました。
「落ち着くまで待ち、気持ちに共感し、どうしたらよかったかを一緒に考える」といういつも通りの対応をし、なんとかその日は落ち着いたものの…。
数日後、その友達と会うとまたトラブル発生。
感情的に怒り出し、だんだん暴言がエスカレート…ということが何度か繰り返されました。
その子や周りの友達も、息子が怒っていない時でも顔を合わせると「○○(息子の名前)が来たー‼︎」と言うようになり、息子もそれに敏感に反応してわざと相手が嫌がるようなことをしたり、「死ね‼」と過激な言葉を使うようになったりと、悪循環が止まらない状態に。
周りの子に嫌な思いをさせてしまっていることはもちろん心配でしたが、何よりも息子が苦しそうで、危機感を感じました。
子どもを叱っても改善しない理由
これまでの経験から「言い聞かせたり叱ったりしても変わらない」ということはわかっていました。
ADHDタイプの子どもは行動や感情のコントロールに苦手さがあり、叱られたり周りから責められたりしてしまう悲しい経験を積み重ねてしまっています。
ネガティブな感情は記憶に残りやすいと言われていて、不安や恐怖を感じることが続くと感情をコントロールする部分が働きにくくなってしまうのです。
また、脳の中でよく使う回路はクセになってしまうとも言われています。
まさにその時の息子は、ネガティブな経験から些細なことで怒り出して暴言を吐くことが脳のクセになってしまっている状態でした。
このような時に必要なことは、ポジティブな記憶を脳に入れてあげること、穏やかに過ごす時間をできるだけ長くすることです。
発コミュを受講してこの軸を持っていた私は、息子にポジティブな経験をいつも以上に増やし、ストレスなく楽しく過ごせる時間を作ることで感情の暴走を落ち着けようと決めました。
ポジティブな経験を積み重ねる
私が意識して行ったことは2つです。
できていることに目を向け、できていないことはスルー
肯定の声かけは、子どもにとって小さな成功体験です。
朝ごはん食べたね!
おやつ自分で出したんだね!
着替えたね!
歯磨きしたね!
何見てるの?おもしろいね!
というように、実況中継するようにできていることを言葉にしたり、やっていることに興味関心を示したりしました。
できていないことに関してはいつも以上にスルーすることも徹底していきました。
例えば「おやつのゴミ、捨ててほしいなぁ」と思っても、しばらくは私がサッと片付けつつ、偶然でも捨ててくれたときに「ありがとう!」とその瞬間を逃さず伝えることを続けていきました。
そうすることで生活の中でのちょっとしたストレスを取り除きながら、子どもの成功体験を積むことを地道に行っていきました。
トラブルになる子を家に招いて楽しく遊べた記憶を作る
トラブルになってしまう子を家に呼べるタイミングが合ったので、息子が安心して遊べる環境の中で、「楽しく遊べた!」という成功体験を積む機会を作りました。
息子にはもちろんですが、相手の子に対しても発コミュ対応で肯定の声かけをしたところ…
これが大成功!
息子だけでなく、相手の子にとっても一緒に遊んで楽しかった記憶をインプット。
その後、お友達も「お前いいやつだな!」と言ってくれるようになり、すっかり仲良く遊べるようになりました!
困りごとが起きても迷わない!
子どもに言い聞かせたり叱ったりしてもよくならない、けれどそれ以外の方法がわからない…。
そんな悩みは、脳の仕組みを理解し、子どもをよく観察することで解決します。
私は「できていることに目を向け続け、よい記憶を入れてあげる」という軸をもって対応できるようになったことで、息子の状態がよくないときでも迷うことがなくなりました。
まずは子どものできていることを見つけて言葉にしてあげることから始めてみてくださいね!
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元教員とADHDの子育ての経験から書きました!