人の嫌がる事がやめられないADHDの息子
発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子が、友達やきょうだい、お母さんにわざと困る事や嫌がる事をしてイライラすることはありませんか?
外出先だと、始めは優しく「やめてね」と注意するものの、治まるどころかエスカレート!
そのうちこちらもしびれを切らして「もういい加減にしなさい!」と怒ってしまい、せっかくのお出かけが台無しに…なんてこともあるかもしれません。
学校だと友達とのトラブルの原因にもなってしまうことも。
度重なると先生から報告を受け、しんどい思いをしているお母さんの気持ち、よくわかります。
私には発達障害・ADHDグレーゾーンの小学生の息子がいます。
外出先では3つ下の妹へちょっかいを出し、大きな声を出して叱るまで手が止まらないこともしょっちゅう…。
友達が遊んでいるものをわざと壊したり、おもちゃをとって逃げたりして友達を困らせ、相手の子が「やめて~!」と言えば言うほどおもしろがるということがあり、頭を悩ませていました。
発達障害・ADHDの子が人の嫌がる事をする理由
どうして発達障害・ADHDの子は人の嫌がる事をするのでしょうか?
ADHDタイプの子は「自分のことを見てほしい!」という注目されたい欲求が強く、なんとかしてお家ではお母さん、学校では友達や先生の気を惹こうとしていることが多いんです。
「やめて!」
「いい加減にしないと怒るよ!」
こんなお母さんの注意すら、子どもにとっては
「反応してくれた!」
「かまってくれた!」
「こっちを向いてくれた!」
と感じて、より止まらなくなってしまいます。
叱れば叱るほどエスカレートするのにはこういった理由があったんです。
こっちを見てほしい気持ちを困った行動で表現してしまうのには、コミュニケーションの苦手さも関係しています。
息子をよーく観察していると「いっしょに遊びたい」という気持ちを言葉で伝えられずに、「困ることをして気を惹く」という表現方法になってしまうということに気づきました。
ADHDの特性である衝動性も重なり、気づいたときには手が出てしまっていて叱られてしまいます。
本人にもコントロールできないことで叱られ体験を積み重ねてしまっているので、叱らずに切り替えさせるサポートが必要です。
叱らずできる!止まらない困らせ行動の切り替え術
①注目せずスルー
注目を集めたいがために、人の嫌がる事をするのであれば…お母さんは子どもの行動をスルーしてみましょう。
お母さんの反応が得られなければ困った行動はなくなっていきます。
ポイントは気づかないフリをすること!
否定的なオーラは一切出さず、子どもがその行動をやめるのを待ちます。
安全な環境であれば、違う部屋に行くなど、距離をとるのもOK。
子どもがよくない行動をやめたら「自分で気づけたね」「終わりにできたね」と肯定の注目をしてあげましょう。
この「スルー」が効果を発揮するには条件があります。
それは困ったことをしていないときに、お母さんがたくさん注目していることが伝わる声かけをしていること!
「いつもはこっちを見てくれているお母さんが、こっちを見てくれない!この方法ではダメなんだ!」と気づいて、よくない行動をやめることができるんです
②他の行動に誘う
相手がお母さんであればスルーすることができますが、きょうだいやお友達の場合は難しいですよね。
そんなときは別のことに行動を切り替える声かけがオススメです!
「おやつの時間にしない?」
「あ!あれ見て‼」
「今何時か教えてくれる?」
「そういえばこの間言ってたあれさぁ・・・」
脳は止まることが苦手な特徴があるので、行動を止めるようとするより、意識を違うところに向けるほうが効果的なんです。
この方法がお家で上手くいったら、担任の先生にも共有しましょう!
私は元小学校の教員なのですが、以前サポートに入ったクラスで興奮気味だった子に、「ねぇねぇ、これさぁ・・・」と言って、偶然机の上に合った配られたばかりの手紙に注目を移したら、すっと治まったことがありました!
お家で効果的な声かけは学校でのサポートのヒントになります。
先生とは小さなことでもこまめに情報交換できる関係が作れていると、困りごとの解決も早いです。
いかがでしたか?
発達障害・ADHDの子の人が嫌がる事をする行動は、叱っても効果は一時的。
お母さんの声かけで切り替え上手にしてあげましょう!
▼元教員とADHDキッズのママの視点で書きました!
▼先生を味方にするコツがわかります!