学校で友達とトラブルが絶えないADHDグレーの息子
私には注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーンの息子がいます。
学校では授業中の立ち歩き、脱走、友達に手が出るなどのトラブルが絶えませんでした。
特に悩まされたのは友達とのトラブル。
コミュニケーションがうまくとれず、些細なことをきっかけに急に怒り出すこともあり、頭を抱えていました。
感情のコントロールが少しずつできるようになり、大きなトラブルは減っていったものの、なんだか会話がかみ合っていなかったり、トラブルになるほどではないけれど相手が嫌な気持ちになっていたり、「うまくコミュニケーションがとれていないなぁ」という場面は続いていました。
その原因の1つが「聞くことが苦手」ということだったんです。
聞くことが苦手なADHDキッズ
ADHDタイプの主な特性として、衝動性・多動性・不注意が挙げられます。
このような特性から、友達の話を聞かずに、自分の思いを主張しすぎてしまい、トラブルに発展してしまうことがあります。
発達障害の子は目から情報を取り入れることが得意な「視覚優位」な子が多く、反対に耳から情報を取り入れることが苦手な子が多いです。
ADHDキッズの場合は不注意や衝動性の特性も重なり、人の話に注意を向けて聞くことや、最後まで聞くことが難しいんです。
また、衝動的に行動するため、目の前の自分の欲求に集中してしまうのもADHDキッズの特徴です。
自分の思いに真っすぐに、集中力を発揮できることは強みにもなります!
ですが、友達との間では、自分の思いが優先になりがちで相手の気持ちに目を向けられず、自己中心的な考えや行動と捉えられてしまいます。
その結果、友達とのやりとりが自分の思うように話が進まなかったり、否定されたりして怒り出してしまい、トラブルに発展してしまうんです。
本人に悪気はないため、友達との関係がうまくいかないことが続くと、どんどん自信をなくしてしまいます。
嫌な記憶はどんどん蓄積され、悪循環になってしまいます。
次の章では、聞く力を育てるお母さんとのコミュニケーションを紹介します!
会話の中で聞く力を育てるスモールステップ
会話の中で聞く力を伸ばすには、1対1の会話で「聞けた!」「わかった!」という成功体験を積んでいくことが大事です。
ここではお母さんがお家でできる聞く力の育て方と、先生との連携の仕方を紹介します!
ママのほめ言葉で聞く耳を作る
「話を聞くといいことがある」ということを脳に覚えてもらいましょう!
お母さんが子どもに注意したり、小言を言ったりすることが多いと、「聞きたくない!」と耳はシャットアウト。
反対に、お母さんが小さなことでもたくさん褒めてくれると、お母さんの言葉は子どもにとって聞きたいものになり、耳が開いていきます。
「褒める」というと自信を持たせたり、自己肯定感を高めたりするイメージが強いと思いますが、聞く力を育てるためにも有効なんです。
「最後まで聞いてね」と前置きをする
「大事な話だから、最後まで聞いてね」とお母さんに注意を向けてから話をスタートしましょう!
ポイントは2つ。
穏やかな口調で、子どもが集中できる長さで話すこと!
最後まで聞けたら
「聞いてくれてありがとう!」
「最後まで聞けたね!」
と褒めてあげることで、「聞けた!」といううまくいった記憶をお母さんが作ってあげてくださいね!
お母さんの話が聞けるようになったら、先生にも成功体験を共有しましょう!
「大事な話は、穏やかに『最後まで聞いてね』と伝えると、聞くことができるようになりました。」
と先生に伝え、先生にも同じ声かけで話をしてもらうことで、家での成功体験を場所や人が変わってもできるようにしていきます。
お家での成功体験は先生の支援のヒントになります!
日頃から、お家でうまくいったことを先生とどんどん共有できる関係を作ることも意識してみてくださいね!
▼元教員とADHDの子育ての経験から、すぐにできるテクニックを紹介しています!