学校行事が多く、トラブルが増えがちな2学期
運動会、音楽会、秋の遠足…と、2学期は気候がよく約4ヵ月と長いため、行事も盛りだくさん!
クラスの思い出が増え、力を合わせて取り組む中で友達との仲も深まり、楽しい面もありますが、トラブルが多くなる時期でもあるんです。
私は小学校の教員をしていましたが、2学期は次から次へと行事の準備があり、忙しい毎日でした。
授業の変更も多く、限られた時間の中で学習内容と行事をやりくり。
余裕がなかったことを覚えています。
子どもたちにとっても同じで、わくわくや緊張感で高ぶった気持ちと、日常のやるべきことへの切り替えの行ったり来たりでお疲れ気味な子も多いです。
発達障害・グレーゾーンの特性があるとなおさら!
ストレスが貯まり、落ち着かなくなったり、イライラしやすくなったりしてトラブルを起こしやすくなってしまいます。
この記事では、行事の多い時期を笑顔で過ごすためのお母さんがお家でできる対応をお伝えします。
発達障害の子にとって行事がストレスになる理由
集団行動が増える
学校行事では、練習から本番まで学年で集まる機会が増えます。
集団が苦手な子にとっては、さらに大きな集団での行動となるので負荷がかかってしまうんです。
大きな集団での一斉指示は聞き取りにくく、やることの理解が追いつかないこともあります。
その結果、みんなと同じ行動がとれずに注意されてしまうようなことがあると、悪目立ちしてしまい、行事が嫌いになるきっかけになってしまいます。
見通しがもてない
発達障害・グレーゾーンの子は、先の見通しがもてないと不安になりやすい特性があります。
行事の期間中は学年でそろって練習をするため、授業の変更が多くなります。
「いつもと違う」ため、見通しが立たずに不安感が増します。
練習中も全体への指示を聞いてその場の状況に合わせて対応しなければならないことが続くので、疲れてしまうんです。
これは発達障害・グレーゾーンの子だけに限ったことではありません。
どの子にとっても疲れが貯まりやすい状況なので、クラスがそわそわし、トラブルが増えやすいんです。
先生もそれをわかって対策を考えています。
より負荷を感じやすい発達障害・グレーゾーンの子は、お母さんがお家でもケアをしてあげて、トラブルを予防しましょう!
トラブルを予防するママの声かけ
学校行事でのストレスを貯め込まず、トラブルを予防するためにお母さんにしてもらいたい対応は、「できていないことはスルーし、できていることに目を向ける」「お家はパワーチャージの時間にする」ということです。
当たり前にできていることを褒める
まずは元気に学校に行って帰ってきたこと、それだけで大きなハナマルです!
学校から帰ってきたら、笑顔で「おかえり!」と言ってあげてください。
そして、今できていること、やっていることを笑顔で伝えてあげてください。
・歯磨きしたね~!
・ご飯たくさん食べたね!うれしい♪
・手洗いばっちりだね!
・集中してゲームしてたね♪
特別なことである必要はありません。
「当たり前」と思うことでも子どもができていることをどんどん伝えて、疲れや不安が貯まっている脳に、ポジティブな記憶をエネルギー補給してあげましょう!
できていないことはスルー
人間の脳は、肯定の注目は目減りして、否定の注目は割り増しで伝わると言われています。
疲れているときには、できていないことをスルーしてあげることも必要です。
例えば、「おやつのゴミ、捨ててほしいなぁ」と思っても、しばらくはお母さんがサッと片付けてしまいましょう!
偶然でも捨ててくれたときには「ありがとう!」とその瞬間を逃さず伝えてあげてくださいね!
お家はパワーチャージの時間にする
学校行事の有無や発達障害やグレーゾーンの子に限らず、学校という集団生活の中で、子どもたちは毎日精一杯頑張ってきています。
学校から帰ってきたら、まずは自分の好きなことをしてリラックスしたいと思うのは自然なことです。
なので、家に帰ってきてすぐYouTubeやゲームをし始めても、そこはOKにして思いっきりパワーチャージをする時間にしちゃいましょう!
大人だって仕事でイレギュラーが続くとどっと疲れて、家事をする元気が残っていないなんてことはありませんか?
子どもも同じと思って、穏やかな気持ちで見守ってあげてくださいね!
家で疲れている様子があるとき、私は積極的に先生に伝えていました。
事前に情報があることで、先生も気にかけて見てくれて、活動量を調整するなどの配慮をしえもらえました!
お家でのサポートと先生との連携で、行事の多い時期を笑顔で過ごせるよう、ぜひ試してみてくださいね。
▼元教員とADHDキッズのママの視点で書きました!