トラブルが絶えない発達障害の子。本当は「困っている子」
お友達を叩いたり、授業中の立ち歩きが止まらなかったり、友達といっつももめてしまったりと、トラブルが絶えないと、お母さんも先生もクラスの子も困ってしまいますよね。
それが続くと環境によっては「問題児扱い」されてしまうことも。
たしかに、かかわる人は嫌な思いをしていますが、本当に困っているのは誰だと思いますか?
もうお気づきかと思いますが、本人なんです。
「困っている」という感覚に本人が気づいているかは別ですが、なにかしらうまくいかない、できない苦しい状況があり、それが「困った行動」となって表れてしまっています。
「困った子」は「困っている子」なんです。
クラスのトラブルメーカーだった息子
私には発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)息子がいます。
息子は小学校に入学してすぐに、授業の妨害、友達に手が出るなどのトラブルを連発し、一瞬にしてトラブルメーカーになってしまいました。
息子は耳から情報をインプットすることに苦手さがあります。
今思うと先生の指示が一度で理解できずに、どうしたらいいのかわからず困っていたんです。
ネガティブな気持ちを言葉で表現することも苦手なので、ADHDタイプの特性である衝動性も重なり、困った行動でアピール&発散していました。
苦手な部分は脳の発達がゆっくりな部分です。
自分ではコントロールしようがないことなので、困った行動ばかりを注意してもよくなっていきません。
息子は、家で脳を伸ばす声かけで土台を作り、先生と連携してできているところに目を向ける声かけをしてもらいながら、苦手な部分を補う支援をしてもらったことで、トラブルメーカーから卒業することができました。
何に困っているのか?
どうして困っているのか?
困った行動の背景はなんなのか?
1番困っているのは本人なんだと言うことを、まずは周りの大人が理解してあげることが何よりも大切です。
その共通理解の元で、お母さんと先生と作戦会議ができると、困った行動自体をなんとかしようと注意したり、叱ったりするのではなく、困り感を減らすためのサポートへと変わっていきます。
ママが先生とチームで対応!大切にしたい支援のポイント
息子のように聞くことが苦手で困った行動になってしまう可能性がある子であれば、困り感を減らすために、
・やることを黒板に書いてもらう
・簡単な図や絵を加えて話してもらう
(これからは目からの情報で補う支援です。)
・もう一度個別に伝えてもらう
といったサポートがあります。
どれも特別な準備はなくてもできる支援です!
とはいえ、先生も30数人を1人でみているため、毎回きめ細やかな配慮ができるとは限りません。
「困った子」は「困っている子」
実はこれは学校現場でも教員の研修などで、よく耳にする言葉なのですが、先生も毎日忙しく、目の前の困った行動をなんとかしようと一生懸命になりがちで、困りごとの根本のサポートに目が向かなくなってしまうこともあります。
それでも先生が、ちょっとした声かけや工夫をしようと思えるのは「この子のためにがんばりたい。なんとかしてあげたい!」という気持ち!
その気持ちを後押しするのが、お母さんと先生の信頼関係だと思っています。
何に困っているかを探るには、学校とお家での様子の情報交換もとても有効です。
困りごとばかりでなく、「お家でこんなかかわりがうまくいった。」という成功事例は学校での支援のヒントになります!
お母さんから先生に積極的に家での様子を伝えて作戦会議に役立ててくださいね!
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