入学してすぐに問題児になった息子
私には注意欠陥多動性障害(ADHD)の息子がいます。
入学式はどこにいるかわからないくらい落ち着いて過ごせていたので、ホッとしたのも束の間。
翌日からさっそく騒いで先生から電話。
数日後にはお友達に手が出て電話。
近所の友達から聞く話だと、授業の時間にもかかわらず廊下で暴れる・逃走。
授業の妨害もあり、5月にはクラスの保護者から学校にクレームが入るほどでした。
夕方学校に呼ばれて、管理職やスクールカウンセラー、数人の先生に囲まれ面談したこともありました。
仕事を休み、定期的に学校に様子を見に行くことが続く、そんな学校生活のスタートでした。
なくならない学校トラブル
先生とはすぐに連携し、いいところ、できいていること、がんばっていることを伝えあう仕組みを作り、家でも学校でも褒める環境を作ってもらいました。
おかげで息子は先生のことが大好きでしたし、トラブルを起こしながらも、クラスの子たちも息子のよいところを見つけてくれるありがたい環境でした。
私は当時小学校の教員でしたので、発達障害についてある程度の知識がありました。
叱るよりもよい行動を褒めて定着させようと、「できていることを褒める」をしているつもりでした。
ですが、悪くはならないものの、よくもなっていかない息子。
落ち着いたかと思えばまた手が出てケガをさせたと報告があり、
「もう、しんどい。」
「なんとか落ち着いて欲しい。」
「今日は何もなく帰ってきますように…。」
と願う日々でした。
普通の子育てじゃ変わらない!学ぶことを決意
そう願うのと同時に、好奇心旺盛で行動力がある息子のよさをつぶしたくないという思いもありました。
普通に育ててたんじゃこの子は変わらない。
そう思って以前から気になっていた発達科学コミュニケーション(発コミュ)の受講をスタート。
そしたら1年悩んだ学校でのトラブルがすっと落ち着いたんです!
それはもう別人のように!!
新年度というタイミングだったので、「始めだけかな?」と思っていたのですが、そんなことはありませんでした。
先生から「休み時間は彼がみんなを誘って出て行くんですよ!」と教えてもらったときは本当にうれしかったです。
問題児卒業の秘訣はポジティブな記憶を脳に残す会話
私がしたのは小言は封印し、ポジティブな記憶を脳に残すために、ほめて終わることを意識したことです。
「肯定のサンドイッチ」と言われる会話の型なのですが、ただ褒めるのではく、この会話の型で子どもに行動させながら「できた!」という小さな成功体験をコツコツと積んでいくことで、脳が発達していくんです!
①肯定の声かけで楽しく会話をスタート
いきなり指示出しから入らずに、楽しい会話で子どもの耳を開きます。
ママの声かけが、脳に届きやすくなる準備です!
「YouTube見てるんだね!誰の動画?」
②行動したくなる提案
「それならすぐできそう!」と思えるくらいやることを分解して伝えます。
「さっき使ったハサミしまおうか!」
③自信がつく言葉で会話を終える
ここが最大のポイント!会話の最後を褒めて終わりにします!
脳に成功の体験としてインプットです。
「助かったよ!ありがとう♪」
ここで封印してほしいのが、「次は使ったら片づけてね!」という期待の言葉。
褒めっぱなしで終わることで、よい記憶として定着し、だんだんと言われなくてもやるようになったり、サッと片づけてくれたりと、よい行動が増えていきます。
②の提案は少しコツがいりますが、一度で動き出さないときは間をおいてもう一度笑顔で提案してみてくださいね!
余裕がないときや早くしてほしいときは、ついいきなり「○○して!」と言いそうになりますが、「どっちが脳が伸びる?」と自分に聞くようにしています!
「褒めてたつもり」を見直し、脳に届く声かけに変え、これまで以上に先生にも子どものポジティブな姿を伝えていくことで、息子はトラブルメーカーを卒業できました。
もし、一生懸命褒めていても子どもが変わっていかないのであれば、その言葉が脳にしっかり届いていないのかもしれません。
「肯定のサンドイッチ」で褒めっぱなしで終わることを意識して、声かけを見直してみてくださいね!
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