ことばでの指示がうまく伝わりにくい場面緘黙の子
人前では緊張して話せない場面緘黙のあるような子は、元々聴覚が苦手な特徴があります。
そのため、会話のキャッチボールが苦手、かつ言語を司る脳の成長がゆっくりになることで、感情コントロールやコミュニケーション力の伸びが追いついていかないことがあります。
だから、図や絵などで示してあげると分かる、なんて子も多く、わが子もそのタイプです。文章題だとか、長い会話は理解が難しい。
ですが、絵本などでは、絵を追うだけでストーリーが読めてしまうんです。だから、周りからは「楽だね」なんてよく言われたものです。
話すスキルは持っている場面緘黙の子。ですが、伝える力が未熟なところがあるのです。
つまり、内言が蓄えられている、ということです。ですが、こういったことを理解されてないと、なんで伝わらないの?なんで言うこと聞かないの?と叱られたりすることが増えてしまうのです。
決めたらやめない強さがある場面緘黙の子
なんで話せないの?と叱ったところで直るものでもないのは、叱ることに意味がないからです。
ほめたところできちんと褒められないと、虚栄の自己像を肥大化させたり、自信のなさをますます増幅させてしまうので注意が必要です。
ですが、周りにわかってもらいたくて、いつまでもアピールをやめない頑固さも備えているのが、発達グレー・場面緘黙の子の特徴です。よく言えば、粘り強い子なんです。
こういったお子さんには、素直さを伸ばしつつ、伝える力を伸ばしてあげて、ラクにコミュニケーションがとれるようにしてあげれば上手くいく!
そのためには、肯定して自信をつけることです。脳の土台である力を整えてあげること。これはすべて日常の会話で肯定するコミュニケーションにヒントがあるのです。
場面緘黙の子に諦めない肯定の声かけができるようになるためにしてほしいこと
うまく人との距離感や関わる力が保てない場面緘黙の子は、自信のなさが背景に隠れています。
自信がないから、単純に自信をつけてあげればいいと思ってしまいますが、実はそうでもない。
素直に褒めを受け取れるようになるまでに、時間がかかる可能性があるため、大人側は肯定の声かけを諦めないでほしいタイプです。
コミュニケーションが苦手だから、がむしゃらにコミュニケーションをさせるのは、いわゆるグレーゾーンの子育てには合わない「しつけ教育」なるものです。
うまく伝わらないからこそ、難しいコミュニケーションではなくて、脳が育つ「順番」に従ったコミュニケーションをするだけ。シンプルに考えなければ、もう嫌になって諦めてしまいます。
これだけすればいい!これを軸にして、ママの視点がずれなければ必ず、諦めない肯定の声かけが楽にできるようになっていきますよ!