集団が苦手な場面緘黙のある子が100人以上も集まる場所に行く?!
集団が苦手な場面緘黙のある子が、100人以上もの人が集まるイベントに顔を出す・・
息子がそんな大イベントへ参加しないだろうと思っていましたが、子どもの反応は意外にも「楽しそう!」だったのです。
好奇心や行動力はひと一倍つよい場面緘黙のお子さん。好きなことであれば、意外な力を発揮することも多いのです。
いざ当日になると恐怖心で捉われてしまう
「楽しそう!」という思いとは裏腹に、段々と時期が近づいてくると、状況を理解できてくるものです。
状況を理解してきた息子が当時言い放ったのは・・「無理・・なんでそんなに人がいるの?」の困惑モード。
事前に伝えていたはずなのですが・・聞いていたようで聞いていなかったのです。
いざ当日になると、不安や恐怖心で脳がハイジャックされて、感情が暴れ出してしまったようなのです。こうなってしまったら、もうなにを言っても聞こえません。
好奇心にうまく火をつけて、行動力を引き出すママの対応のカギは「共感力」
場面緘黙のある子にとって、イベントや楽しいものに対しては、好奇心というものがあります。
ですが、たくさん人がいると分かると、それだけで刺激を受けてしまいます。さらに、イヤな記憶を引き出してきて、その情景と今の状況を結びつけて考えてしまい、より嫌なこととして考えてしまうのです。
ですが、なんだかイヤだけど・・行ってみようと思えたら、経験できるチャンスが増えるのです!
そんな時に、ママの対応としてできることがあります。それは「共感力」です。
お母さんの声かけで気持ちを落ち着かせて、前に進めた一歩が大きく成長させる!
子どもが、ネガティブな気持ちになっている時ほど、大人側は焦らせたり、動揺させたりする声かけは禁物です。
つまりは、「肯定・一色」でいいわけです。
例えば
・そうだよねー
・そう思っちゃうよねー
など共感をし続けることです。
そうすると、息子はこんな風に言い出したのです。
・怖いんだよ
・イヤなんだよ
こういったネガティブな感情をどんどん吐き出させることが大事なのです。ネガティブな感情でハイジャックされていた脳が、言葉のアウトプットを増やすことで、感情が落ち着いて、気持ちを整理し始める事ができるのです。
つまり、気持ちが整理できるようになると、どうなるのでしょうか?
それは、脳の思考部分が働き始めるのです。
脳の思考部分が働き始めると、これからどうすればいいのか情報を整理して行動できるようになっていきます。
穏やかに感情を落ち着かせることで、行動を促して、背中を押すのが、まず第一歩なのです。
1人でここまで動き出すのは、難しいものです。場面緘黙の子には「経験が宝」です。経験することで、もちろんネガティブなことも、ポジティブなことも、味わうかもしれません。
ですが、なにもしないより確実にポジティブな経験をする機会が増えると私は確信しています。
わが子にとって、当日嬉しかったことを聞きました。
すると、なんて答えたと思いますか?
「出された弁当が美味しかった!」
えっ?そこ?!って思いましたが、
・家族で楽しくワイワイ食べられたこと
これが何より楽しい思い出だったそうです。
他の人から見たら、ちっぽけな思い出かもしれませんが、その小さな・理解されない自分にとっては嬉しい思い出が、場面緘黙の子の心を満たしたのは紛れも無い事実です。
イベントがあった時は、ぜひお子さんの楽しい思い出を、何を答えてきても・・?!ぜひ会話を楽しんでみてくださいね!