友だちとうまく話せない・・場面緘黙の子のコミュニケーション力UP術!

感情の育て方
学校で話せない場面緘黙の子に多くみられる友だちやクラスメイトにうまく話せない、話すのが苦手という状態。この状態があると対人関係にも心配になりますよね。今回は言語発達がゆっくりな場面緘黙の子のコミュニケーション力の伸ばし方のコツをお伝えしていきます。

わが子が学校でうまく話せないことに悩んでいませんか?

皆さんのお子さんは、お友だちとの会話はスムーズですか?

 

場面緘黙のある子は、人との会話の中で気持ちや言いたいことがうまく伝えられなかったり、何も言わずに聞いているだけということがあります。

 

もしかすると、話の内容が分かっていない?ついていけてない?・・と心配になるかもしれません。

 

人と会話するというのは、相手の話を聞き、その場にあった言葉や態度を選び、伝えていくという繰り返しです。

 

ですが、場面緘黙の子の中には、『話を聞いて・理解し・どう言えばいいか考えて・言葉で表現していく』
この一連の流れが途中でつまづいたりして、スムーズにこなせない子がいます。

 

自分から積極的に会話に入ろうとしない子
おしゃべりが苦手な子

もしかすると、人と会話する上で、何らかの困りごとを、この一連の流れで抱えているのかもしれません。

わが子も、お友だちと話をしていても、うなづいたりするだけで、タイミングよく話についていけないことがあります。

 

うまく話についていけないため、興味が薄れてしまうと意識が違うところにいってしまい、いつの間にか会話の輪から外れてしまうのです。

 

わが子に「なんでみんなと話さないの?」と聞いた時、しばらく待ってから「どうしたらいいのか分からない」と困っていました。

 

話せないわけではないのに・・どうしてなのでしょうか?

 

場面緘黙の子が友だちとうまく話せない理由

場面緘黙の子は、脳の特性から人とコミュニケーションをとることが苦手な傾向があります。その理由は3点あります。

 

あいまいな表現が伝わりにくい

話が長くなったり、回りくどい言い方だったりすると、理解できずに話の内容が見えなくなってしまうことがあります。

 

特に子ども同士の会話では、お互いに語彙力も少ないため余計に話がわからなくなってしまいます。

 

目に見えない「あれ」「それ」という言葉は理解が難しく、会話の途中で分からなくなってついていけないことがあるのです。

 

他人の感情に共感しづらい

場面緘黙の子の多くは、言葉をそのまま受け止めてしまうところがあります。だから冗談が通じなかったり・暗黙の了解が伝わらないことがあります。

そして、人の表情や気持ちを読み取ることも苦手です。

 

例えば、「昨日、こんなことがあってさー。」とお友だちに話されても、「ふーん」とか「うん」で終わり。

 

「えー、まじ?!それ面白い!」
「それから、それから?!」

 

など、感情が盛り上がる・共感する会話が起こりにくく、話が終わってしまうので会話が盛り上がりません。

 

だから、話してるお友だちとしても「えー、それしか言ってくれないの?」と会話に物足りなさを感じてしまうのに対し、「え・・なんで?」とミスコミュニケーションが生まれてくる原因にもなってしまいます。

 

どう表現したらいいか分からない

たとえ、聞いた話を理解したとしても、こんなこと言って大丈夫かな、なんていうのが正解なのかな・・と考えているうちに話が進んでしまって、思ったことを相手に伝えられないことがあります。

 

言いたいことがあっても、順序立てて説明することが苦手だから、相手に伝えられないのです。

 

お家では、家族が言いたいことをわかってくれたり、先回りしてくれていると、会話が成立してしまうことがあります。

 

だからこそ、子どもがお友だちと話したいと思っているのに、うまくできなかったりすると歯痒い気持ちになってしまいますよね。

 

場面緘黙の子のコミュニケーション力をアップさせるママの対応のコツ

ここからは、そんなお友だちとうまく話ができない場面緘黙の子が自分から積極的に会話ができるようになるためのお家での対応のコツをお伝えしていきます。

ママが話をする

子どもの言葉を増やしたいと考えた時に、子どもに話させようと考えてしまうかもしれませんが、まずはママから先に経験したこと・感じたことを話す機会を増やしてみましょう。

 

会話は「ひと対ひと」で成立するものです。

ですが、コミュニケーションが苦手なお子さんの場合、家庭内でも会話が少なくなってしまいがちです。

 

ママも子どもと会話をしているつもりでも、気がつくとママばかり話していたり「こうして、ああして」と指示の声かけばかりになっているかもしれません。

 

そうなると余計にお互いに言葉をかわすというコミュニケーションに触れる機会が少なくなってしまいます。

 

だから、まずはママが経験したこと・感じたことを言語化して子どもに伝えてみましょう!

 

例えば、実際体験したことだったり、目で見たことだったり、ママが気になったことや興味のあることをどんどん子どもに伝えてみるのです。

その時のポイントとしては、「短く・ゆっくり」です!

長い文章は、飽きたり内容が分かりにくいです。だからこそ、短く・ゆっくり喋る!そうすれば、子どもにも伝わりやすく理解するための考える時間ができます。

そうすれば、毎日ママの話を聞くだけで、会話ってこうするんだ、ということがスムーズにインプットされていきます。

 

子どもに思ったことを聞いてみる

ママがたくさん話したら、次は子どもの番というように、今日学校であったことや友だちの様子を聞いてみるといいですね。

 

もし嫌がったり、何を話したらいいか迷っている場合には、親子で一緒に見たYOUTUBEの動画の感想を言ってもらうなど言いやすいことから始めてみてはどうでしょうか。

 

初めは、話しやすくするために、一問一答形式で。
「ママはこのシーンが笑ったなぁ、〇〇ちゃんはどこが面白かった?」などから始めて、子どもが伝えた言葉から、さらに具体的に質問して広げていくと、だんだんと表現の幅が広がっていきます。

 

また、子どもが話したことに「そうなんだ!ママ知らなかったよ!」「へー、そうなんだね。〇〇ちゃんはそう感じたんだね」などと驚いたり、しっかりとリアクションしてあげるのがポイントです。

 

すると、場面緘黙の子にとって「こういう場合はこういう反応をするんだ」というお手本になるのです。

 

お家でのママとの会話は、うまく話せなかったらどうしよう・・とかちゃんと伝わるかなという不安は、むしろ少ないはずです。

 

会話の練習というとハードルを高く感じますが、毎日ママが意識すると自然に取り組めるようになりますよ。

 

ぜひやってみてくださいね。

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