褒めても反応が薄い場面緘黙症の子を褒めることがツライ
どんなに褒めても、嬉しそうじゃない、喜ばない、反応が薄い。また、「そんな事ない‥」と自分を卑下する場面緘黙のある子に、褒め続けるのが正直ツライ。そう感じたことは、ありますか?
わが家の場面緘黙のある息子は、幼稚園の時は割と感情を表現していたほうだと思っていたのですが、引っ越しを機に転園して環境が変わると、新しい人間関係に緊張や不安を持っていたのかもしれません。登園時にお腹が痛くなったり行き渋ることもありました。ですが、説得してなんとなく行くことはできていました。
ですが、小学生になるとそうはいかなくなりました。感情の表現がお家ではあったものの、他の子と比べるとバリエーションが少なかったと今では思います。
例えば、面白ければ手を叩いて、声をあげて笑っていいのに・・悲しければ泣いていいのに・・寂しいなら寂しいって言えばいいのに・・嬉しいなら飛び上がって喜んでいいのに・・
感情をあまり多く表現しない子どもの姿に、褒めても反応が薄いため、手応えを感じなくて、いつの間にか褒めることが苦手になっていきました。
場面緘黙のある子の「特性」が対人関係を築きにくい理由
「褒めても反応がないなら、どうせ意味がない。」実はこれ、私が感じていました。
そんな風に、褒めの反応を思うように感じ取ることができなかった私にとっては、いつの間にか「褒めたくない」感情が増えていきました。
つまり、褒めることへの「抵抗感」を感じやすくなっていったのです。
このように、褒めたくないと感じてしまうお母さんには、褒めることへの抵抗感を、まずなくすことから始めていくのが、第一歩です。
そして、このような場面緘黙のある発達グレーの子の特性として、愛着形成が苦手だったり、自己評価が低い、というところがあります。(愛着形成についての記事はこちらから)
その特性のために、親子関係を築きにくかったり、褒め言葉が伝わりにくくなってしまうのです。
褒めても反応が見えないわが子に、もう褒めたくない!
ちまたでは、子育てにおいて「褒めましょう」といわれますよね。
だから、私も褒めたり、関わり方を変えてみたり、自己流のやり方で必死に変わろうとしていたのを覚えています。
ですが、こんなにも褒めていたはずなのに「どうせ僕のことなんて・・」と言われた日には、もう頭がおかしくなりそうでした。これ以上、もうできないって!って。
親の気を引きたくて「もっと褒めて欲しい」とアピールする子もいる一方で、褒めたのに喜ばない、褒めても悪態をつく、など相手の思いを確認しようとする子がいます。
本当に褒めてくれてるの?本当に信じていいの?と相手の思いを確認する子どもの反応だったとしても、うまく言葉で伝えられていなければ、反応を感じられないママとしては「もう褒めたくない!」と思ってしまう、負の悪循環に突入してしまうのです。
親子の信頼関係の積み重ねを続けていくうちに、このような相手の思いを確認しようとする行為はなくなっていきましたが、まだ褒めることを始めた段階では、この思いを確認しようとする行為は割と多くみられるので、ここはママの踏ん張りどころなのかもしれません。
安心してママの愛情を心の底から信じることができなければ、コミュニケーションをスムーズに保つことができないのです。それだけ敏感になっているということを理解してあげなければいけないのです。
場面緘黙の子を褒められない・・という悪循環を抜け出すためのキーワードは「先」!
感情の表現が苦手な場面緘黙の子を育てるママの子どもを褒められない・・という悪循環を抜け出すためには、「先」にする! これが大事です。
子どもが褒めてほしい・・とアピールしてくるよりも前に、「先に褒める」という先手必勝型の褒める方法を使えばいいのです!
つまり、子どもですら、気づかない・気づいてない、できているところを認めて褒める方法です!
自分の長所って意外と人に聞いてみる方が良かったりするんです。逆に、自分の短所だと思っていたことが、実は周りからは長所だと思われていたりなんてこともあります。
ですが、素直に褒め言葉を受け入れられるほど、メンタル面に余裕がないから、周りの人に「たまご焼き上手だね。」と言われても、素直に言葉を受け取れないのです。「どうせ、お世辞に決まってる・・」と捉えてしまうのです。それは本当にお世辞だったとしても安心して過ごせないし、ストレス溜まる一方で、勿体ないですよね。
それは、つまり褒めを素直に受け取れるように脳を伸ばして思考を切り替えてあげればいいんですね!
そして、思ってもみなかった褒め言葉ってすっごく嬉しいものです!
思ってもみなかった、予期せぬ「褒め」は、褒めて!とアピールするよりも「前」に褒められることで、もう驚きと嬉しさで脳がググーッと成長するんです!
褒めを素直に受け入れられる脳を作るために、まずは「先手必勝型の褒める方法」を使っていきましょう!