学校では緊張して話せない場面緘黙の子の癇癪への対応

癇癪の対応
場面緘黙と癇癪は、子どもの心の叫びです。お母さんとしてできることは、子どもの気持ちに寄り添いながら、安心感と脳を育てることです。そして、小さな一歩を積み重ねながら、できている事に気づかせていく事が大切です。

場面緘黙と癇癪について

場面緘黙(ばめんかんもく)は、特定の場所や状況で話すことができなくなる状態を指します。家では普通に話せるのに、学校や他の公共の場では声が出なくなることが特徴です。これは単なる内気さや恥ずかしさとは異なり、深刻な不安症の一種です。

 

その一方で、癇癪(かんしゃく)は、子どもが強い感情をコントロールできずに爆発させる状態を指します。泣き叫んだり、物を投げたりするなどの行動が見られます。これもまた、子どもが抱える内的なストレスや不安が原因となることが多いです。

 

場面緘黙と癇癪は一見異なる問題のように見えますが、実は密接に関連しています。特に学校で話せない子どもの場合、そのストレスが家に帰ってから癇癪という形で表れることがあります。このような状況に直面しているお母さんにとっては、どのように対応すれば良いのかが大きな悩みですよね。

場面緘黙の原因やメカニズム

場面緘黙の原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っていることが多いです。遺伝的な要素や家庭環境、過去の経験などが関与しています。

遺伝的要因

場面緘黙は、不安障害の一種とされ、家族に不安障害を持つ人がいる場合、その子どもにも遺伝的に影響があると考えられています。例えば、親が社交不安症を持っている場合、その子供も同様の不安を感じやすくなることがあります。

 

環境的要因

子どもが安全と感じる環境が家だけで、外の世界が非常にストレスフルに感じる場合、場面緘黙が発生しやすくなります。家庭内での過度なプレッシャーや過保護、逆に無関心なども影響することがあります。

 

心理的要因

子ども自身の内面的な問題や過去のトラウマも場面緘黙に影響を与えることがあります。例えば、過去に学校で何か恥ずかしい経験をしたり、友達からいじめを受けたりしたことがある場合、その記憶がトラウマとなり、再び同じ場所で話すことができなくなることがあります。

場面緘黙のある子の癇癪が起こった時の対応

場面緘黙のある我が子も家の中では普段、癇癪を起こす事は多くはありませんでしたが、うまくいかない事があったり、嫌な事が溜まってくると、我慢してきた分、怒りの爆発がとても大きく、場合によってはパニックを起こす事さえありました。

 

そんな子どもが癇癪を起こしてしまった時、親としてどのように対応すれば良いのでしょうか。

子どもの感情を受け入れる

まず最初に大切なのは、子どもの感情を受け入れることです。「また癇癪を起こしてる、困った…」と感じるのではなく、「この子は何かに困っているんだ」とそのまま受け入れてあげましょう。子どもが感情を爆発させている時、その背後には大きな不安やストレスがあることを忘れないでください。

 

安全な環境を提供する

子どもが癇癪を起こしている時は、安全な環境を提供することが重要です。物を投げたり、自分や他人を傷つけたりすることがないように、周囲の危険なものを遠ざけましょう。そして、子どもが落ち着くまでそばにいてクールダウンさせてあげることが大切です。

 

言葉にする手助けをする

子どもが落ち着いてきたら、何が起こったのかを一緒に振り返りましょう。「何があったの?」と優しく尋ね、子どもが自分の感情を言葉にする手助けをします。言葉で表現する、つまり言語化する機会を増やしていくことで、次回から少しずつ癇癪を予防することができるようになります。

 

小さな成功体験を積み重ねる

場面緘黙を克服するためには、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。例えば、家族以外の信頼できる大人と少しずつ話す練習が出来るように、子どもが自信を持てるようにサポートしましょう。

 

親が子育ての軸を持てば心に余裕ができる

親が心に余裕ができると、その安心感が子どもにも伝わります。親が子育ての軸をもって、落ち着いて対応すれば、子どもも安心して自分の感情を表現できるようになります。

 

外では感情をアウトプットするのが苦手だからこそ、お家で感情をことばにして表現できるようにサポートしていきましょう。

 

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