消極的な場面緘黙の子がやりたいことを言わなくなったら危険信号!
何かしようとしても消極的、遠慮がち・・そんなお子さんはいませんか?
特に、場面緘黙の子は不安や緊張を感じやすいため、周りに遠慮してしまい、他の子よりも経験値が減ってしまう事が多いです。
周りに遠慮しないで経験値を上げていくためには「自信を積み上げていく対応」が場面緘黙の子には必要です。
ですが、ママが子どもに自信をつけたくて褒め続けたとしても、感情をあまり表に出すことが少ない場面緘黙の子の反応では、褒めることがツラく感じてしまったり、褒め続けるのをやめてしまったりすることが多いものです。そして、自信をつけるために褒めなければいけない!とプレッシャーを無理に感じていると、褒める側のモチベーションも下がり、疲れてしまいますよね。
わが家の場面緘黙のある息子は、褒めてもこちらが思ってるような反応を見せない事が多かったです。
例えば、大きな声で笑ったりすることは、あまりなく、微笑んだりする程度でした。だから、褒めても「のれんに腕押し」状態で、手応えを感じづらかった・・というのが本音でした。
だから、母親である私が『褒め続ける』というのがツラい、と感じてしまうことが何度かありました。
ですが、コミュニケーションの本質を見直してからは、感情をあまり表に出さない場面緘黙の子への「自信の積み立て方」を発見することができました。
それからは、子育てが楽しくない・・反応がなくて面白くない・・とネガティブに感じていた私でも、子育てって楽しい!面白い!と子どもの反応をひとつひとつ楽しめるように変わっていく事ができたのです!
本当はやりたいことがあるのに消極的な場面緘黙の子がよく使う言葉
感情をあまり表に出さない場面緘黙の子には、本当はやりたいことがあるけれども、こんなこと言ったらダメかもしれない・・怒られるかもしれない・・否定されるかもしれない・・というネガティブな想像が膨らみやすいところがあります。
そのため、周りに遠慮して言いたいことが言えなくなる、ということがあります。
そんな消極的な場面緘黙の子には、よく使う『ことば』があります。
「やっぱ・・いいや・・」
「(本当はこうしたいけど、きっとできないかもしれないから)
やっぱ、いいや・・」
という心の声が出ない、そして心の声が多いです。
思ってることを素直に言ってくれれば、コミュニケーションがスムーズになり相手に伝わりやすくなるものですが、心の声が出せないと、相手に思ってる気持ちが伝わりにくいですよね。
だから、「やっぱ、いいや・・」と言われると、毎日話を聞いているママとしては、「いやいや、なんかあるなら言ってよ!」と聞きたくてウズウズしてしまいます。
ですが、聞いても答えられないのは、理由があります。
それは、
・子どもが気持ちを言語化できない
・心の声を溜めやすい(内言が多い)
・相手に伝えるコミュ力の経験の少なさ
です。
「あの時こんなことがあって嫌だったんだ・・」
こう言われると、「気持ちが言えてるじゃん!」と思ってしまいそうですが、実はこれ、よく話を聞いてみると1週間以上前のことだったり、時には1ヶ月前の事だったりします。
わが家の息子は、一年前のことをついさっきのように言ったりする事が何度もありました。
つまり、それまでの間ずーっと心の中でイヤな思いを塞ぎ込んでいた、ということです。
何日も、何週間も、何ヶ月も、何年も、ネガティブな心の声を溜め込んでいると、元々持っていた自信は崩れてしまいます。
なので、心の声を引き出していくことは、発達障害・グレーゾーンの場面緘黙の子にとって、毎日やってほしい対応であり、大事なポイントです。
消極的になる理由は周りに敏感すぎる脳が原因
では、どうして場面緘黙の子は、消極的になってしまうのでしょうか?
場面緘黙のある子は、脳の内側にある扁桃体という部分が刺激を受けやすい状態だから、周りに敏感になりやすいといわれています。もちろん、環境や不安になりやすい気質も影響します。
ですが、この敏感さというのをそのままにしておくことは、困りごとを放置してしまう事になります。だから、言いたいことを言おうと思っても、周りを気にし過ぎて、消極的になってしまう。
行動量が減ると、経験値も減ってしまうので、結果、脳の成長スピードを弱めてしまいます。
お家でのママの声かけが場面緘黙の子にはプレッシャーになっていた
周りを気にし過ぎて、消極的になりやすい場面緘黙の子の対応は、お家での会話で敏感さを和らげる関わり方で上手くいきます!
私は当時、子どもの気持ちを聞いてあげるんだ!と前のめりになって対応していました。だから、無理に笑顔をつくっているのが子どもに見透かされてしまう、そんな事がありました。そして、上手くいかなければ、突然怒ったり、泣いてしまったり・・ということを繰り返していたことがありました。これは、自己流の関わり方をしていたから・・だから上手くいかなかったのです。
人の脳というものは、慣れた方法に戻したくなる特徴があります。
つまり、今までの自己流の関わりかたの方が慣れていた、ということです。
ですが、今までのやり方だと子どもは変わらないという事がわかっていましたし、私のコロコロ変わる態度が、子どもに不安とプレッシャーを与えていた・・ということにも気づきました。
話をしている相手が、コロコロ態度が変われば話しにくいし、反応が怖いですよね。
子どものために一生懸命になって、頑張りすぎるとママは疲れてしまいます。だからこそ、戦略的に子どもに関わることで、一貫した対応ができるママになりましょう!
消極的な場面緘黙の子の親にやってほしい2選
子どものことを一番に考えてしまうママだからこそ、頑張りすぎてしまうところがあります。
頑張りすぎると疲れてしまうので、ぜひ戦略的に対応できるママになるために、今日はポイントを2つお伝えしますので、ぜひやってみてくださいね!
子どもの反応が出るまで3倍以上『待つ』
消極的な場面緘黙の子は、コミュニケーション力が苦手です。元々対人関係のコミュニケーション経験が少なく、脳が未熟な部分があるから、学校などの緊張や不安を感じる場面では、会話のテンポについていけず集団から孤立してしまいがちです。
外でのアウトプット経験が少ないなら、お家でのアウトプット経験を増やしてあげませんか?
ことばのキャッチボール経験が出来るだけ続けられるように、まずは子どもの反応を待つことから始めてみましょう。
子どもの反応を待てなくて、ついつい大人側が会話の主導権を握ってしまうことが多いので、ぜひお子さんに会話の主導権を握らせながら、会話のキャッチボール経験ができるようにお家では反応を待つこと・会話したら反応を待つ、ということをやってみてほしいのです。
その時に、どのくらい反応を待つのか?
ぜひ、大人が思っている「3倍」待ってみてほしいと思います。
場面緘黙歴が長ければ長いほど、時間はかかるものですから、はじめは根気が必要になります。それまでの間のコミュニケーション経験値を取り戻す、と意識してみましょう。
そもそものゴールは、大人にまで持ち越さないことです!
大人になってから子どもが苦労しないように、今のうちからできることをしてあげるのが親の役目なのではないでしょうか。
『笑顔』は何のためにしてるか知るとラクになる!
子どもがイライラしている時、言うことを聞いてくれない時、笑顔になれますか?
私は、無理です!!
ですが、何のために笑顔になっているのかを理解していると、自然と表情が和らいでいくものです。これこそが戦略的に笑顔を作るポイントなのです。
何のために笑顔を作っているのか?
それは、脳を育てたいから、です。
何のためにやっているのか、を常に意識すると、行動自体も変わってきます。ぜひ、この2つのポイントを意識してやってみてくださいね!
2つのポイントを押さえながら、戦略的に関わることで、お家でのアウトプットを増やしていく事で、自信を育てる第一歩を踏み出すことができますよ。