朝、学校に行く時間が近づくと、
お子さんが急に動けなくなることは
ありませんか?
服を着替えたり、
ランドセルを背負ったりするだけなのに、
なぜか手が止まってしまう。
そんな姿を見て、
親として「どうして動けないの?」と
困ってしまうことがあるかもしれません。
特に、
場面緘黙のある子の場合
学校自体が
心の中で大きなストレス源になり、
登校の準備が進まないことがあります。
今日は
そんな状況で役立つ
3つのアプローチをご紹介します。
①お子さんの気持ちに寄り添う
まず大切なのは、
お子さんの心の状態を理解しようとする姿勢。
学校に行けない理由は、
単に「怠けている」ように思われやすいですが、
決してそうではなくて
心の中に不安や恐怖が
渦巻いていることが多いです。
親としては「早く準備して!」と
急かしてしまいがちですが、
まずは「今、どんな気持ち?」と
静かに問いかけることで、
お子さんが自分の感情を
少しずつ表現できるように
促してみましょう。
お子さんが気持ちを言葉にできなくても、
「行きたくないよね」
「怖い気持ちがあるんだね」と
言語化することで
安心感が生まれます。
②小さなステップに分けて行動を促す
登校準備の一連の流れが、
心の中で「大きな壁」に感じられている
可能性があります。
例えば、服を着替えて
ランドセルを背負って玄関を出る、
この行為が一つの巨大なタスクとして
お子さんにのしかかっているのです。
この場合、一つひとつの行動を
もっと小さなステップに分けてみましょう。
「まずは顔を洗おう」
「次に靴を履こう」というように、
順序立てて具体的に指示を出し、
その都度「よくできたね」と励ますこと。
これが心の負担を軽減させます。
③朝のルーチンを視覚化する
視覚的なサポートを活用することで、
お子さんが自発的に行動しやすくなります。
朝の支度を
絵や写真で表現した「ルーチン表」で
目で見て次に何をすればよいのかが
一目でわかるようにしてみましょう。
例えば、
「起きる」
「着替える」
「朝ごはんを食べる」
「ランドセルを持つ」など
タスクを順番に並べ、
お子さんがクリアするごとに
シールを貼ってビンゴ形式にしてみる!など
ゲーム制を加えてみると楽しくできますので
楽しさと達成感を味わえる工夫を
してみるのもおすすめです。
学校に行く時間になると
動けなくなるお子さんに対して、
親としてどう対応すべきか
悩むことは多いでしょう。
しかし、大切なのは
お子さんの不安や恐怖を理解し、
無理に急かさないことです。
少しずつ小さなステップを重ね、
視覚的なサポートを取り入れることで、
少しずつお子さんの行動が促され、
登校へのハードルが低くなっていくはずです。