場面緘黙キッズがポジティブになれるママの関わり方

感情の育て方
場面緘黙症の子は、特定の場面・場所で話すことが難しいだけでなく、ネガティブ思考が強いことも。そんな子どもへは、ちょっと対応を変えるだけで、できない自分への視点が変わり、ネガティブ思考を切り替えることができるので、その日々の関わり方をご紹介します。

場面緘黙の子が陥りやすいネガティブ思考に気づく

場面緘黙の子が、ネガティブ思考に陥ると、思考がループし気持ちの切り替えが難しくなってしまいます。

 

だから、まずは自分がどのような場面でネガティブ思考に陥りやすいのかを知ることが大切です。

 

たとえば、学校で発表する場面だったり、音読する場面など、みんなの視線が集まる状況で不安を感じる子が多いかもしれません。

 

色々な場面があると思いますが、お子さんは自分がどのような場面で、どのような気持ちになるか、言葉や絵、顔文字のスケールなどで具体的に見える化することで、ネガティブな思考パターンを把握しやすくなります。

場面緘黙キッズが思考の視点を変える小さな成功体験

同じような場面を想像しても、親と子で見る「視点」が違う・・と感じることがあると思います。

 

たとえば、「また今日もうまく話せなかった・・」と考えてしまう子どもの思いを聞いた時、みなさんなら、どんな言葉を返しますか?

 

ぜひ、肯定も否定もしない、ありのままの思いを受け入れる。それから、今日はどんなことをしたのか、具体的に言語化して気づかせてあげることが大事です。

 

ネガティブ思考が強いと、自分の失敗ばかりに目が向いてしまいます。そこで、日常生活の中で「できたこと」「うまくいったこと」に目を向け、小さな成功体験を意識的に積み重ねていくことが大切です。

 

例えば、「今日は友だちと目を合わせて一言しゃべれた」「少しだけでも意見を言えた」というように、”小さな一歩”を大切にして、認めてあげることです。

 

これを日記やメモに書き記しておくことで、ポジティブな出来事にフォーカスしていく習慣がつき、ネガティブ思考を和らげることができます。

 

最初は難しいかもしれませんが、ネガティブ思考をポジティブなコトバに言い換える練習を繰り返すことで、少しずつ視点を変える力をママからまず身につけて、ロールモデルになるとスムーズです。

場面緘黙の子が恐れる「失敗」を「経験」として捉える

場面緘黙症の子は、失敗をとても恐れてしまう傾向があります。これは、脳の思考のクセなので変えようと思うと長期的な目で見ていく必要があります。

 

ですが、そもそもの話、失敗は決して悪いことではなく、成長するための貴重な”経験”です。「うまく話せなかった」という結果も、その場面で自分がどう感じたのか、次はどうすればいいのかを考える思考の部分を育てることが次につながっていくのです。

 

わが家の子どもも、失敗することが他の子よりも多く、「なんで出来ないの?」とクラスの子に言われている場面を目にすることがありました。その場面を見るまでは、そんなことを言われているなんて思いもしなかったので、ずっと心の中で引きずって、一人で悩んでたんだ・・と胸が痛みました。

 

このような失敗をどう感じるのかは、子どもの感性です。だから、そこを変えていくのではなくて、日々の体験から感じたことを、ただの失敗体験で終わらすのではなく、どう感じているのか感情を言語化していくことができれば、それは立派な「成功体験の学び」へと変われるチャンスになるのです!

 

ですが、日々の思い・ネガティブな感情を吐き出さず、無理に押し込めていた場合、不安や自己嫌悪が強まることがあります。

 

ネガティブな感情を抱えている時には、その感情をどんな形であれ一旦受け入れてあげましょう。
人は愚痴を言いたいとき、「こうした方がいい!」という提案を受けたいのではなくて、「そうなんだ〜」と聞いて欲しいものです。

話を聞いてもらうことで、ネガティブ思考の自分を癒すことができます。
「失敗した自分を責めたい気持ちがあるんだね」と認められる経験をすることで、子ども自身も、ネガティブな感情と距離を置きやすくなっていきます。

 

距離を置くことは、感情を客観的にみれるので「また次に挑戦すればいい」と気持ちを切り替えることができるようになっていきます。

場面緘黙の子をポジティブに変えるママの対応

人はネガティブ思考が強くなると、緊張して体がこわばることが多いものです。そばにいる親御さんも、同じように緊張や不安を感じてしまうと、さらにその思いを子どもは感じ取って、お互いにネガティブな感情を共鳴し合ってしまいます。

 

ネガティブな感情を共鳴し合うのではなく、ぜひポジティブな感情を共鳴し合いたい!
そう思う方は、読み進めていただければと思います。

 

会話の前に「1:3深呼吸」をする

名前の通り「1秒吸って3秒吐き出す深呼吸」です。

 

特に、焦っている時やイライラしている時、緊張が強い場面の前などに、大きく息をフーッと長く吐き出す習慣を持つことでリラックスできて、心と体のバランスを取り戻し、気持ちの切り替えがスムーズに行えるようになっていきます。

 

リラックスできる時間に自分のいいところ一つ挙げて、褒める時間をつくる

ネガティブ思考が強い子どもの背景にあるものは、自己評価の低さや自己肯定感の不足があると言われています。

 

だから、そんなお子さんには、自分自身を認めて・受け入れる、これらの時間を1日のどこかで作って欲しいと思います。

 

例えば、わが家ではお風呂から上がってリラックスしてる時に、2〜3分でいいので自分の良いところ・今日できたベストワンを一つ挙げて、それを褒める習慣をつけています。ここで、あまり長い時間にすると子どもは嫌になってしまうので、お子さんに合った時間を測ってみるのも一つです。

 

その時のワンポイントアドバイスとして、他の子と自分を比較するのではなく、昨日と今日の自分を比較して、一歩前進した点をたった一つ見つけること!です。

場面緘黙症の子がネガティブ思考に陥ることはよくあります。

ネガティブな思考パターンに気づき、失敗を経験として捉え、小さな成功体験を通じて「視点」を変えていくことが、お子さんの気持ちの切り替えには効果的です。

お子さんの感情を受け入れて、アウトプットを増やし、心のバランスを整えていきましょう。

 

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