何度言っても起きてこない、朝が苦手なお子さん対応で朝からへとへとなママはいませんか?この記事では、ASD傾向のある子どもが朝スムーズに起きられるよう、スキンシップを活用した安心ルーティーンの実践法を紹介します。親子の朝が穏やかに変わる体験談です。
切り替えが苦手?ASDキッズが朝起きられない理由とは?
こんな悩みありませんか?
- 声をかけても布団から出てこない
- 起きてきたとしても、ボーッとして動かない
- 学校の準備が全然進まない
- 「早くして!」と毎朝バトル
では、
なぜASDキッズは朝が苦手なのか?
理由は大きく3つあります。
「切り替え」が極端に苦手だから
ASD傾向のある子どもたちは、「今やっていることから、次の行動に移る」ことが非常に苦手です。
睡眠から覚醒に切り替える行動は、最も大きなハードルのひとつ。
しかも朝は、「着替え」「朝ごはん」「学校準備」など、次から次へと行動が必要になります。
切り替えがうまくいかないと、体も心もブレーキがかかってしまうのです。
「音の刺激」が負担になるから
朝の「起きなさい!」という声が、耳にとって不快な刺激になっていることも多くあります。
特にASD傾向のある子は、聴覚過敏がある場合も多く、大きな声や急な呼びかけにビクッと反応してしまい、かえって身構えてしまいます。
「安心できる環境でない」と動けないから
ASDの子どもたちは、「いつもの安心ルール」があると動きやすいタイプです。
けれど朝は、寝起きでぼんやりした状態。
ママの焦った声や慌ただしい雰囲気に飲まれて、不安と緊張が先に立ってしまい、体が動かない…ということが起こるのです。

疲れが溜まる学期末は特に丁寧な対応を
行事やテスト、慣れない学校生活で、子どもたちの心も体も疲れがたまってくる頃です。
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朝の生活リズムが乱れてきた
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学校へのモチベーションが下がってきた
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「もう頑張れない…」という気持ちが見え始めた
そんな中で、「朝起きられない」「行きたくない」が表面化しやすいのが学期末のタイミング。
今のうちから、「朝の安心ルーティーン」を整えておくことで、夏休みに入るまでの登校を穏やかに乗り切ることができます。

ASDキッズの朝の対応にイライラしていた私の実体験
起こせば機嫌が悪く親子バトル。
本気で悩んでいたママのひとりです。
当時、小学2年生だった息子はASD傾向があり、ある日から突然、起きるのが極端に遅くなってきました。
最初は「朝だよ」と優しく声をかけていましたが…
「起きて!」
「早くしなさい!」
「もう○時だよ!」
と、だんだんイライラした声が増えてしまい、親子バトルが勃発。
私自身も朝から疲れ果ててしまい、朝の少しの時間だけで、一仕事終えたような気分になる毎日でした。
そんな中で出会ったのが、発達科学コミュニケーション。
肯定のテクニックのひとつ。
「スキンシップは期間限定の肯定テクニック」という言葉でした。

ASDキッズに効果的なスキンシップで安心ルーティーンを作る方法
Step まずは近くに寄って「背中をすりすり」
朝一番は、言葉をかける前にスキンシップから。
そっと背中をなでることで、「ママがそばにいる」という安心感が伝わります。
急に大きな声で呼ぶより、感覚の刺激で目覚めのスイッチが入りやすくなります。
Step 「好きなスキンシップ」を一緒に見つける
ある子は頭ポンポンが好き。ある子は手をにぎってもらうのが安心。
我が家の息子は、背中をさすってもらうのが一番心地よかったようです。
ポイントは、嫌がらないものを確認しながら続けること。
子どもの感覚に合わせたスキンシップが、朝の合図になっていきます。
Step 毎日繰り返し、ルーティーン化する
スキンシップは、一度やったからといってすぐに効果が出るわけではありません。
けれど、毎朝繰り返すことで、息子にとっては「これが始まると起きる時間」というルールに。
結果、起きる時間が自然に早くなり、親子バトルも消えたのです。
よくあるNG対応とその落とし穴
スキンシップ起こすことを始める前、私もやってしまっていたNG対応があります。
- 「起きなさい!」と大声で何度も言う
- 急にカーテンを開けて強い光を当てる
- ベッドから引っ張り起こそうとする
これらは、ASDキッズにとっては「刺激が強すぎて逆効果」になることが多いです。
目覚めは、
「やさしい・静か・安心」の
3拍子が大事。
起こす私も、起きる息子もこんなに変わった!
- 声を荒げなくて済むようになった
- 息子が自分のペースで布団から出てくるように
- 起きるまでの時間が明らかに短くなった
- 朝の支度がスムーズに
- 親子で朝から笑顔が増えた
そして何より、「今日もまた怒ってしまった…」という自己嫌悪がなくなったことが、私自身にとっても大きな変化でした。
「もう小学生だし…」「男の子だから…」
そんなふうにスキンシップを避けていた自分が、今ではもったいなかったと思っています。
ASDキッズにとって、朝は不安と混乱の時間。
ですが、ママの手のスキンシップで、それが安心の時間に変わることがあるんです。