朝、保育園や幼稚園でお子さんが泣いて離れられない――。
「どうしてうちの子だけ?」「私の接し方が悪いの?」と悩んでいませんか?
実は、母子分離不安はママのせいではなく、
発達特性に基づく
感じ方の違いが大きく関係していることがあります。
この記事では、
母子分離不安の本当の理由と、
今日からできるサポート法をやさしく解説します
母子分離不安とは?
母子分離不安とは、
「ママと離れるのが不安で泣いたり拒否したりする状態」のこと。
1歳半〜4歳頃に多く見られる自然な発達段階のひとつです。
とはいえ、
登園のたびに泣かれると、
ママの心も疲れてしまいますよね。
「私の愛情が足りないのかな?」
「しつけが間違っていたのかも…?」
そんなふうに感じてしまう方も少なくありません。
けれども、
これはママが悪いのではなく、
お子さんの脳や感覚の発達のペースが
関係しています。
母子分離不安に悩んだ、あるママのストーリー
朝の支度が終わるたびに、
胸がざわつく。
園に近づくと、
子どもからぎゅっと手を強く握られる。
玄関で泣き出してしまう小さな背中を前に、
「どうしてうちの子だけ…?」と、
思わず涙があふれた。
そんな朝を迎えるママの多くが、
自分を責めてしまいます。
「私がもっとしっかりしなきゃ」
「もう少し上手に離れられるようにしてあげたい」
けれども、
泣くことは悪いことではありません。
それは、お子さんがママとのつながりを
強く感じている証拠なんです。
子どもにとって、
ママは安心の拠点です。
だからこそ、
新しい場所に行くときに不安になるのは自然なこと。
この時期に見られる涙は、
愛着がしっかり育っている証でもあります。
大切なのは、泣かせないことではなく、
「泣いても大丈夫」
「ママはちゃんと迎えに行くよ」と
安心を伝え続けることなんです。
登園の朝。
「ママ、いってきまーす!」と
笑顔で手を振るお子さんに
ママも笑顔で
「いってらっしゃい!」と返す。
母子分離不安に悩んだ時間は、
離れることではなく、
信頼を積み重ねる時間だったんだと
気づけた瞬間です。

「泣いてもいい、泣けるほどママを信じているんだよ。」
そう思えると、
毎朝が少しやさしくなります。
母子分離不安は、
ママと子どもが新しい一歩を
踏み出すための大切な時間です。
発達特性から見る本当の理由
母子分離不安が強く出やすいお子さんには、
次のような発達特性が見られることがあります。
① 感覚が過敏・または鈍感
新しい場所や音、
人の声に強く反応しやすいタイプです。
朝の園のざわざわした環境が、
不安を引き起こすこともあります。
② 見通しを立てるのが苦手
「次に何が起きるのか」が分からないと、
不安が大きくなります。
予定や手順を見える化することで
安心感が生まれます。
③ 安心の切り替えに時間がかかる
ママと離れる=不安、という強い結びつきができている場合、
新しい環境での安心を感じるまで少し時間がかかります。
これらの特性は
お子さんの感じ方の個性であり、
決して「甘え」や「ママの接し方の問題」ではありません。
おうちでできるサポート法
1. お別れの儀式をつくる
毎日同じルールで
「いってらっしゃい」をすることで、
安心のパターンが育ちます。
たとえば、「ギュッ→タッチ→バイバイ」の
3ステップ。
2. 安心の予告を伝える
「今日は先生とお外で遊ぼうね」
「お迎えは3時だよ」と、
これからどうなるかを前もって伝えるだけで、
不安が減ります。
3. 絵カードや写真で見せる
発達特性があるお子さんは、
言葉より視覚で理解しやすい傾向があります。
スケジュールカードや
イラストで伝えるのもおすすめです。
泣いても大丈夫。
泣けるほど、ママを信じている証拠です。
今日も、
あなたとお子さんの朝が少しやさしくなりますように。

