息子が学校に行かなくなった頃
私は、息子を
「管理すること」に必死でした。
「学校に行かないなら、せめて家で勉強しなさい!」
そう言って、学校の時間割通りに動くように指示を出していました。
「今は勉強の時間!ゲームはダメ!」
「掃除の時間だから、玄関を掃いてきて!」
そんなふうに、
時間を区切って「ちゃんとさせる」ことばかり考えていました。
みんな学校に行ってるのに、なぜこの子は行けないの?
焦りと不安が大きくなるにつれ、私はますます言葉が厳しくなっていきました。
だけど、うまくいかなかった。親子関係は悪化する一方でした
タブレット教材を申し込んでみたり、
地域の不登校相談室にも足を運びました。
できることは全部やっているつもりなのに、うまくいかない。
そんな中、兄弟たちも
「お腹が痛い」
「今日は俺も休む」
「いつも休んでずるい」
…そんな言葉が増えていきました。
もう、全部やめたい。
家事も手につかない。
なにもかもが嫌になる。
そんな気持ちになる日もありました。
「このままでは家族が壊れる」と思った夜
どうにかしたい。
夜な夜な、
ネット検索をする日々が続きました。
そのとき見つけたのが、
「発達科学コミュニケーション」。
まずはメルマガやインスタを登録して、
夢中で情報を読みあさりました。
「勉強の遅れ」ばかり気にしていた私にとって、
コミュニケーションを整えることが先という言葉は衝撃でした。
「我が家のコミュニケーション、崩壊してる…」
そう痛感し、受講を決意。
(ちなみに夫への報告は事後でした、笑)
「できていることを見つけるだけで、こんなに変わるの?」
受講後は、
今まで知らなかった子育てのノウハウを、
脳科学の視点から学びながら実践する毎日。
「できていることを探す」ことに必死になりました。
最初は
「褒めるところなんてない」と思っていた私も、
息子をじっくりと観察することで
「お、手伝ってくれた」
「これ、自分で終わらせてる!」と
できた!を自然と見つけられるようになっていきました。
ある日、
私の変化に気づいた息子が、
不思議そうな顔で見てきた日がありました。
「おかあさんなんかいつもと違うよね」
その瞬間、
「私、今までどれだけ怒ってばかりだったんだろう…」と気づかされました。
もちろん、ここまで、
すべてが順調に進んだわけではありません。
子育ては年齢があがるにつれて悩み事も変化します。
怒ってしまって落ち込む日もたくさんありました。
でもそんなときは、
トレーナーさんに「怒っちゃいました~」とメールしていました。
そのやり取りで自分の気持ちを整理できたし、
「うまくいかない日もあるよね。だけど積み重ねてきた肯定の言葉は、ちゃんと届いてるよ!」
そう励ましてもらえたことで、また前を向くことができました。
ひとりにならないこと。
その大切さを、身にしみて感じながらの日々でした。
「次はこうしてみよう」
「もっと笑顔で伝えてみよう」
そんなふうに試行錯誤を重ねながら、
少しずつ、息子の変化も
感じられるようになっていきました。
そして気づいたら、
“ママべったり”だった息子の姿も、
少しずつ変わってきたのです。
「母にしてくれて、ありがとう」
今日は母の日。
母として、
まだまだ未熟な私ですが、
息子の行きしぶりをきっかけに、
子育てに本気で向き合うことができました。
あのときは本当に苦しくて、
どうしたらいいのかわからなかったけれど、
それでも一歩踏み出したことで、
今の私があります。
そして今、
トレーナーとして活動しているのも、
あの頃の私のように、
ひとりで不安を抱えているママたちの力になりたい、
少しでも「大丈夫」と思える時間を届けたい、
そんな想いがあるからです。
母になって、
たくさん悩んで、たくさん泣いて、
それでもやっぱり、
母になれてよかったと、
今は心から思えます。
「母にしてくれてありがとう」
そんな気持ちを、
子どもたちに、そっと伝えたい日です。
最後まで読んでくださって、
本当にありがとうございます。