小学生の習い事で「母子分離不安」に悩んでいませんか？
「やりたい！」と子どもが言い出して始めた習い事。でも、いざレッスンが始まるとママにしがみついて離れられない…。そんなお悩みを抱えていませんか？
我が家の小学生の娘も「お友達が習っているから私もバレエを習ってみたい」「ピアノをやってみたい」と言い、それなら！といくつか習い事に通わせてみた事がありました。
教室に着くまではとっても楽しみにしていたのに、いざレッスンが始まるとなると「ママと一緒がいい〜」と足にしがみついて離れることができず、参加することができないのです。
お友達が「一緒に行こう」と迎えに来てくれても、先生が優しく話しかけてくれても頑なに私から離れようとしない娘に、だんだんと教室の雰囲気が重くなっていき、最後はお友達も先生も諦めて親子で教室の外から見学をすることも…。
クラスのお友達がママと笑顔でバイバイし、楽しそうにレッスンを受けている様子を眺めていると、
「なんでうちの子はもう小学生なのに私から離れられないの…」
とやるせない気持ちになり、
娘に「大丈夫だから行っておいでよ！」「1人で行けないならやめるよ！」ときつく当たってしまいました。
結局どの習い事も長くは続かず、娘に習い事をさせるのは無理だと判断し、諦めてしまいました。
母子分離不安の小学生が習い事に参加できない理由
母子分離不安とは、子どもが母親と離れることに強い不安や恐怖を感じる状態のことです。
赤ちゃんの後追いのように幼児期に見られることが多く、発達段階における自然な反応ですが、私の娘のように小学生になっても続く場合は様子を見るだけでなく対応が必要です。
母子分離不安キッズには新しい環境が苦手という特性があります。
そのため、そもそも新しい習い事を始める時には、
レッスンって一体何をするのかな？
先生はどんな先生なの？怖くないかな・・・
お友達が何人くらいいて、どんな子がいるんだろう
というようにたくさんの心配ごとがあり、強い不安を感じています。
不安な環境に1人で飛び込むことができずに、安心感を求めてママから離れることができなくなってしまっているのです。
このように、環境への不安を抱えやすい母子分離不安キッズでもやりたいことにチャレンジできる機会を与えるには、不安があっても行動できる力をつけてあげることが必要です。
「習い事は無理…」と諦める前にできること
母子分離不安により何度も失敗を繰り返してきた私たち親子にまた新しい習い事のチャンスが巡ってきました。
娘が「ダンスを習いたい」と言い始めたのです！
今までの失敗を経験に、今回の習い事は不安が強い小学生でもチャレンジできる環境を用意することにしました。
ここでは、私たち親子が行った対策を2つご紹介しますね！
①教室内で保護者がレッスンを観覧できる環境を選ぶ
小学生になると保護者がレッスンを観覧する機会も少なくなると思いますが、母子分離不安キッズにとってママが見てくれているというのは大きな安心感に繋がります。
また、時々娘が振り返った時に、OKサインやグッジョブサインを出すことで、こまめに肯定ができるため、自分はできているんだ！という自信をつけていくことができました。
②先生と事前に情報共有し、スモールステップで進める
娘の特性を先生にお伝えし、本人のペースで進めていきたいことを伝えておきました。
事前に情報を伝えておいたことで、娘がレッスンには参加できなくても「すごく真剣に見てたね」「上手にできていたよ！」と毎回笑顔で声をかけてくださいました。
このように先生が焦らずに見守ってくださることで、先生の安心感が信頼へと繋がり、自分から積極的に教室へ入ることができるようになっていったのです。
1ヶ月でママから離れて習い事に参加！娘の変化とは？
いざ習い事に通い始めると、最初の２、３回はクラスのお友達と全て一緒に参加することはできませんでしたが、レッスンの度に
・最後まで見学できたね！
・先生とお話できたね。先生も嬉しそうだったよね。
・シューズを履けたね！似合ってるよ〜
・準備運動を一緒にできたね。体を大きく動かせていたよ！
・後ろの方でレッスンに参加できたね。やったー！
とできていることに注目して、たくさん伝えていきました。
すると、娘も
次はもう少し前で参加してみようかな
今度は自分から先生に挨拶してみようかな
と自分から次回のレッスンでチャレンジすることを話し出すようになったのです。
こうして、徐々にできることを増やしていき1ヶ月ほど経つと、教室についてすぐに私の元からスッと離れて1人でレッスンに参加できるようになりました。
楽しそうにレッスンを受ける娘の姿を見ていると、娘に習い事は無理だ！と決めつけて諦めたままにしないでよかったと心から思います。
母子分離不安キッズだから・・・
小学生なのにママと離れられないから・・・
お子さんがやってみたい！と思っていることを諦めてはいませんか？
ママの対応を変えることで不安があっても動ける力を育てることができたら、環境を少し工夫することでお子さんのやりたい！を叶えることができるかも知れません。
ぜひ、親子でチャレンジしてみてくださいね！
執筆者：さいとうほのか
（発達科学コミュニケーションアンバサダー）
