突然の登園渋り、娘の身体に起きたSOS反応
わが家の娘は、繊細さんと言われているHSCの気質があります。
幼稚園に入園した頃からよく「幼稚園行きたくない」と言っていました。
しかし私はちゃんと受け止めず、子どもはよく言うセリフだろうと聞き流していました。きっと時間が立てば幼稚園に慣れてくれるだろうと…
しかし、年中の夏休み明け、朝家を出発しようとした時、娘が「お腹が痛い」と言って泣き出したのです。
その時やっと私は、娘にストレスが強くかかっていたことに気付いたのです。
でも私は迷いました。
「休ませていいのか?」
「正しい母親はこんな時どうするの?」
恥ずかしい話ですが、そんな緊急事態の時なのに世間の目を気にしていました。
迷った私は幼稚園のベテラン先生に電話で指示を仰ぎました。
先生は「○○ちゃんにとってお腹が痛いのはSOS反応だから、今日は休ませましょう。明日以降も休みたいと言うようであれば、また相談しましょう」
先生と話してその日は休ませる事にしました。
幼稚園をお休みした娘は、午後からはすっかり元気な姿に。
「明日はどうなるのか…」と不安でいっぱいな私。
次の日、私はママ友と会う約束をしていました。
「もしかしたら明日はキャンセルさせてもらうかもしれない」とママ友に連絡すると「何かあった?」と聞いてくれて、今日の出来事を相談しました。
偶然にもママ友は、数年前に登園渋りからの不登園経験者!
そんなママ友からこんな言葉をもらいました。
「うちの子の場合は、1カ月休ませた。不安だったけど、子どもと過ごす時間を楽しめたよ。今となっては良い思い出。○○ちゃんママもいつか良い思い出と思える日が来るといいね」
その言葉を聞いて私は幼稚園を休ませる事を決意!!
その日の夕方、先生に「娘が行きたいと言うまで休ませます!!」と宣言しました。
不当園中、休ませて何をして過ごす?
休ませると決めてしまえば、心は少しですが軽くなりました。朝「今日は幼稚園行く?行かないの?」と聞かなくて良いからです。
しかし、数日たつと「このままずっと行かなかったらどうしよう」と不安が押し寄せてくるのでした。
それに休ませると決めたものの、どの様に過ごしていいのか…
勉強?遊び?出掛けていいの?
ネットで調べてみましたが、欲しい情報は得られず…
迷いましたが、家に閉じこもって私にストレスがかかると娘に矛先が向くのが怖くて、楽しいお出かけをして気を紛らわす事にしました。
買い物に出掛けて、新しい靴を買い「これを履いてたくさんお出かけしたいと思って欲しいな」と思ったり。
映画を一緒に観て感想を言い合ったりもしました。
そんな中で私が一番気を付けていたことは、ママ自身のストレスをためないことでした。
ママがストレスをためて自分を追い込むとどうなるでしょうか?
子どもに影響があるのはもちろん、家族全員が過ごす家庭の雰囲気が悪くなり、悪循環になってしまいます。
私は買い物に出掛けた時に、いつもは買わない贅沢なコーヒー豆を購入したりして、自分へのご褒美にしていました。
繊細さんの登園渋りはなぜ起こるのか?
繊細さんは見通しの立たない事が苦手なので、園で今日何をするのか分からないと不安になります。
運動会や遠足など、初めての行事も疲れてしまう原因です。
また自分が怒られていなくても、クラスメイトが先生に怒られているのを見るだけで萎縮してしまうので、だんだん行くのが辛くなってきます。
急に「行きたくない」と言われたり、お腹が痛くなる身体症状が出て、ママはびっくりしてしまいますよね。
繊細さんはストレスに敏感なので、登園渋りを解消するためには、無理強いをせず、ストレスをかけないことが大事です。
発達科学コミュニケーションの吉野さんの言葉
「心を壊してまでやらなければならない事は、この世にない」
この言葉を聞いた時、大事な物を忘れてしまいそうになっていることに気付きました。
子どものストレスを減らす、今すぐできる方法
登園渋りの原因はストレスなので、まずストレスを取り除く事が大事です。
私のおすすめはスキンシップです。
ママとのスキンシップは心と脳に安心感を与えてくれます。
特に一日の終わりの寝る前と、今から頑張らなきゃいけない幼稚園へ行く前に、抱きしめてパワーを補充してあげると良いそうです。
それ以外の時でも娘が「ぎゅーして」と言ってきた時は、できる限り抱きしめてあげるようにしていました。
外では頑張っているので、家ではパワーチャージができて安心できる場所になれば良いなと考えています。
スキンシップの他にも、一緒においしい物を食べる、一緒に楽しいテレビを観るなどのコミュニケーションも良いです。
家族との会話が癒しになってストレスが和らいでいくはずです。
注意点は子どもが話してくれた内容を聞いて、決して否定はしないほうが良いです。
私はもし思いもよらない話をされた時、「そうなんだ、そう思ったんだね」と保留のスタイルで返事をしています。
良かれと思ってアドバイスをしたくなる時もありますが、不安が強い時はアドバイスするのはやめています。
ついに登園渋りを卒業、今後の対応
休ませて娘が少し元気を取り戻してきた頃、カレンダーを一緒に見ながら
「いつから幼稚園に行こうか?不安だったらママと一緒に午前中だけ登園してみない?」
と声をかけてみました。
娘は「ママも一緒にいてくれるなら、来月から行く」と自分で決めることができました。
繊細さんは人の顔色や空気を読み過ぎる傾向があります。ママの少しの態度の変化をも感じ取って、不安になってしまいます。
なのでママの普段からの接し方を変えていけば、不安は和らいでいくことができます。
娘も幼稚園をお休みして、スキンシップや家族とのコミュニケーションで、娘の心も落ち着き安心できたのではないかと思います。
登園渋りの時に出てきたお腹の痛みは、まだ自分の気持ちを上手に伝えられない娘のSOSでした。
少しでも早くSOSに気付いてあげることが、早く解決出来るポイントなのです。
子どもを肯定し、どんな些細なこともほめてあげて
「わたしはここにいていいんだ。愛されている」と安心を感じることが、繊細さんには大事です。
<執筆者>
発達科学コミュニケーションアンバサダー
川澄みさ