初めてが苦手!不安が強い子の就学前健診どうする?ママができる3つの事前準備と声かけ

初めての場所や人、ことに不安を感じママから離れられない母子分離不安。ママは心配になりますよね。不安が強い子の脳の特性を理解し、対応をする事で子供は不安を和らげて行動できるようになっていきます。

 

初めての場所や人、ことに不安が強い母子分離不安の娘 

 

私には6歳の娘がいます。

不安が強く繊細で初めての場所や人、環境の変化にも対応するのが苦手なHSC娘です。

 

小さな頃から初めての場所や人に不安が強く、習い事の体験やお友達の家、公園でさえも大泣きしたり、「ママと一緒がいい」と私から離れることができませんでした。

 

いつも私は「今日は泣かないで」「私から離れて参加してみて」と心の中で思ったり、「みんなもやってるんだから大丈夫だよ」と無理に背中を押していました。
しかし、一人だけ参加できない事が多く、お友達の家や公園で子供同士で遊んでいるのに娘だけ私の横にべったりくっついていました。

 

「なんでうちの子は私から離れられないんだろう」と周りの子をみては差を感じ、落ち込むばかり。「ママが大好きなんだね」という言葉に「子供がべったりじゃないからそんな風に言えるんだよ。私の気持ちなんてわからないでしょ」とひとり隠れて涙することもありました。

 

次第に、私は初めての場所や人というシチュエーションに娘を連れて行くのも苦痛になっていきました。

 

このままでは新しいことに挑戦できない子になってしまうのではないかという不安。初めての場所や人という環境にひとりでも動けるようにしてあげたい。そんな気持ちはあるのに、どんな対応をしたらいいのか分からず途方に暮れていました。

 

そんなある日、「HSC」「母子分離不安」というワードを見つけ、これかも!と。娘が初めての場所や人に不安を感じる理由は、脳の特性が関係しているということ。そして、特性にあった対応方法があることを知ったのです。

 

 

不安の強さはどこからくるの?

 

繊細な子は不安やネガティブな感情を強く感じやすく、見通しを立てることが苦手でネガティブなことを記憶しやすいという脳の特性があります。


見通しを立てられない


見えないものをイメージする事が苦手で、言葉を聞いただけでは頭の中で具体的な想像ができません。

 

【娘の場合】

「就学前健診」は

・初めての小学校という場所

・初めての先生やお友達

・何をするかわからない初めてのこと に不安でいっぱいになっていました。

 

そして、娘は過去に病院で感染症の検査をされたことがきっかけで病院にいくのが怖くなっている状況でした。そのため、痛いことはしない健診とはいえ、頭の中は「痛い検査」になっていたのです。

 

これらの特性からプレッシャーや不安な感情で脳を支配し、行動にブレーキをかけてしまいます。ママがいないと不安、離れられない=母子分離不安に繋がってしまう事があります。

 

初めての環境で何をするかわからないことは、大人が想像するよりも大きな不安とストレスになっているのです。

 

では、不安を和らげてあげるためにどんなことをしたらいいのかを次にお伝えしますね。

 

 

「就学前健診」に向けて見通しを立てるためにママができること

 

はじめに、不安を軽くするために「いつ、どこに、誰と、何のために、何をしに行くのか」
見通しを立てられるように準備をしました。

 

見通しを立てるためにママができるサポートは3つあります。 

 

①予告をする

②目に見えるものを用意する

③情報共有 

 

娘の「就学前健診」に向けてこの3つの対応をしました。

 

①予告

「就学前健診」の通知が届いてから、こういうのがあるんだよと一緒に冊子をみながら、なぜそのような検査をしなければいけないのか理由も一緒に伝えました。
2週間前には日にちをカレンダーに記入。そして、1週間前、3日前、前日というように予告をしました。


②目に見えるものを用意

ネットでいくつかの「就学前健診」の画像を探し、行われる予定の視力検査、聴力検査、眼科検査、内科検診の様子をそれぞれ確認。お医者さんごっこをしながらやり方を伝えました。

また、小学校まで一緒に歩いて行き、外からではありましたが入口や教室の様子などを確認しました。


③情報共有

同じ小学校のひとつ上の学年の子に昨年の状況を聞き、学校に入ってから始まるまでの様子や、身体検査以外の面談の内容もできる限り具体的に伝えました。

 


そして、当日、何時に小学校に行き、何時から始まって何時にママはお迎えにくるからねと時計を見て説明、離れている間にママは何をしているかということも伝え、一緒に確認しました。

 

 

緊張からお漏らし!!失敗を成功体験に変えたママの声かけとは

 

このように3つの事前準備で娘は不安な様子はみられたものの、「就学前健診」をイメージし、見通しを立てる事ができたことで不安が和らぎ、初めての小学校で私と離れて他のお友達と一緒に回る事ができたのです。

 

ところが、娘は緊張から「お漏らし」をしてしまったのです。

 

以前の私だったら、「何してるの?恥ずかしい!我慢しないで行かなきゃダメでしょ!」と怒っていたでしょう。しかし発達科学コミュニケーションで不安が強い繊細な子の脳の特性や対応を学んでからは否定はしません。

 

初めての場所でママから離れて行動できたことは⚪︎。
お漏らししてしまったことを×にしてしまったら、失敗体験として終わってしまいます。成功体験として記憶に残すためにはできていることだけに注目し肯定する事が大切

 

私のかけた声かけとは

 

・冷たいのに最後まで頑張ったね〜はなまる〜!

・漏らしてしまったこと泣かないで先生に伝えられたんだね〜

・ママ、⚪︎⚪︎ちゃんのおかげで最後まで先生のお話聞けたよ!ありがとう!

 

娘は私がお迎えに行った時、お漏らししてしまったことで落ち込んでいる様子がありました。しかし、私がかけた声かけ、それに加えて先生ができていたことをたくさん褒めてくれたことで、笑顔になり自分の中で「成功体験」にする事ができたのです。

 

娘は帰宅してから、家族に「私、緊張しちゃってお漏らししちゃったんだけど、泣かないで最後まで頑張ったんだよ!すごいでしょ!小学校のトイレの場所ももうわかったよ!」とニコニコ報告していました。

 

娘のように不安が強い子にとっては、事前準備が何よりも大切です。
また、子供の行動に肯定を意識する事で、失敗を成功体験に変えることができます。

 

ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

 

 

<執筆者>

発達科学コミュニケーション アンバサダー

白倉ひより




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