YouTubeがやめられない子と親子バトル!不安が強い子の切り替え力を育てる2つの工夫

「もう時間だよ!」「早く宿題しなさい!」「いつまで見てるの!」 毎日、お子さんのYouTube視聴を巡って、こんな親子バトルを繰り返していませんか? 無理にやめさせようとするのは逆効果です。今回は、叱らずにうまく終わらせる工夫を2つご紹介します。

 

YouTubeがやめられないお子さんに困っていませんか

 

「もう時間だよ!」「早く宿題しなさい!」「いつまで見てるの!」

 

毎日、お子さんのYouTube視聴を巡って、こんなやり取りを繰り返していませんか? 

 

ついつい声を荒げてしまい、親子バトルに陥ってしまう。そんな悩みを抱える親御さんが多いのではないでしょうか。

 

我が家も、まさにその状況でした。

 

大好きなゲーム実況や面白い動画についつい夢中になってしまい、声かけをしてもなかなかやめられない息子。

 

「もう少し!」「待って!」となかなか終わらない息子に、「約束したよね」「もう終わりの時間すぎてるよ」と私もイライラモードに。しまいには、「約束守れないならYouTubeなしね」と脅して終わらせるという強硬手段に。

 

無理やりやめさせようとすると、機嫌が悪くなり暴言や物に当たることもありました。

 

 

しかし、叱るのではなく、ある「工夫」を取り入れたところ、叱らずにスッとYouTubeをやめられるようになったのです。

 

今回は、その効果的な工夫を2つご紹介します。

 

不安が強い子にとってYouTube時間は脳の「癒し」だった!

 

YouTubeがなかなかやめられないのはどうしてなのでしょう?

 

子どもがYouTubeに夢中になる背景には、単なる「面白いから」という理由だけでなく、学校生活で抱えるストレスや不安といった要因が隠されています

 

不安が強い子どもは、授業や給食など学校生活の様々な場面でストレスがかかります。

 

我が家の不安が強い息子も、新学期が始まる4月あたりからYouTubeの視聴時間が長くなり、ルールを一緒に決めても守れなくなりました。

 

YouTubeはストレスや不安を感じている子どもにとって脳の「癒し」になっているのです。ですので、その心地のいい時間から次の行動へ切り替えることが難しいのです。

 

 

子どものYouTube視聴時間が増えると、親としてはついつい「もうやめなさい!」と強く言ってしまいがちです。

 

しかし、心を回復させる癒しの時間にもなっているので、無理にやめさせようとするのは逆効果です。

 

脳の「癒し」になっていることを知ってから、息子がYouTubeをやめられない時でも、「学校で疲れたかな」「癒しの時間になってるかな」と少し息子に寄り添えるようになりました。

 

とはいえ、宿題やお風呂など先にやるべきことが残っているのに動画を見続けるのは困ってしまいますよね。

 

では、どうしたら叱らずにうまく終わらせることができるのでしょうか。

 

叱らずに「スッ」とやめられた2つの工夫

 

YouTubeは終わらせ方に、とにかく苦労するのではないかと思います。

うまく終わらせるには、次の行動へ切り替えさせるための事前の「予告」が重要です!

 

ここでは、私が行った2つの工夫をお伝えします。

 

「あと〇分も見れるよ」ポジティブ予告

 

自分でタイマーをかけても、鳴り始めると「もう終わり!?」となることがありました。

 

「え、まだ全然見てないのに!」「ちょうど面白いところだったのに!」という不満があり、なかなか終えることができませんでした。

 

そこで、タイマーが鳴る少し前(我が家は5分前にしています。)に、優しく声をかけて予告するようにしました。

声かけは「あと〇分だよ」ではなく、「あと〇分も見れるよ」とポジティブな声かけにするのです。

 

この声かけは、終わりまでのカウントダウンにならず、「あと5分も見れるのか、ラッキー!」と、子どもに終わりの時間をポジティブに意識させる効果がありました。

 

ポジティブな声かけは不安やストレスを抱えている脳にも届きやすい声かけです。

 

 

「YouTube終わったら〇〇しよう!」お楽しみ予告

 

タイマーが鳴っても、どうしても「まだ見たい!」となる時もありますよね。

 

以前は「終わりだよ〜お風呂入ろう/宿題やろう」と、終わった後に次にやるべきことを一方的に指示していました。

しかも、子どもが嫌がりそうなことを…。

 

ですので、子どもは「せっかく面白いところだったのに」という気持ちを引きずり、なかなか次の行動への切り替えがうまくいきませんでした。

 

そこで、YouTubeを見始める前に、「YouTube終わったら、〇〇(別の楽しいこと)を一緒にしない?」と、子どもにとって魅力的な提案を予告するようにしました。

 

例えば、我が家では夜のYouTubeタイムの前に、

  • 「YouTube終わったら、 かくれんぼしようか!」
  • 「YouTube終わったら、折り紙しようか!」
  • 「YouTube終わったら、デザート食べようか!」

など、子どもの興味を引くような別の楽しい活動を提案しました。

 

タイマーが鳴ってやめられない時でも、「早くやめなさい」という声かけではなく、「早く一緒に遊ぼうよ」「早く一緒に食べようよ」と、事前に予告した楽しい行動に誘うポジティブな声かけをしました。

すると、比較的スムーズにYouTubeから次の行動へ切り替えることができました。

 

 

子どもがYouTubeを終えられた時、「時間を守れたね」「上手に切り替えられたね」と子どもの行動を肯定する言葉をかけることも忘れずに!

自分で切り替えられたという成功体験となり、次第に自分で「スッ」とやめられるようになります。

 

我が家も今では、「終わったよー」と自分でやめられるようになりました。

 

YouTubeをやめることは、子どもにとってはとても大きな決断、一大決心なのですよね。

無理にやめさせようとするのではなく、その役割を理解しつつ、2つの工夫をぜひ試してみてください。

 

<執筆者>

発達科学コミュニケーション アンバサダー

仲村まな

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