小学生になってもトイレの水の音が怖い!
「トイレの流す音が怖い!」と言って、自分で水を流せない子はいませんか?
我が家の不安の強い息子は、家のトイレの水が怖くて流せません。
ところが、保育園やショッピングモールの子ども用便器や男性用小便器の水は、音が小さいようで流せます。
私はたまたま同じように「トイレの水の音が怖い」と言って、水が流せない子を知っていました。
その子も不安が強い子だったので、息子にも無理強いはしませんでした。
外では流してるんだからいいか…と、小1になるまでずっと流してあげていました。
さすがに小学生にもなると、いまだに家でトイレの水を流せない様子に、そろそろ出来るんじゃないか、いい加減自分でやってほしいなと思うようになりました。
「こわくないよ、大丈夫だよ!」と言っても、「こわい!」と余計に頑なになる息子。
実は「大丈夫だよ」は、不安の強い子には逆効果な言葉でした。
そんな不安が強い息子ですが、今ではトイレの水の音を怖いと言わなくなり、自分で流せるようになりました。
この記事では、なぜそこまでトイレの音が怖いのか、そして自分で流せるようになる対処法をお伝えしていきます。
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不安の強い子がトイレの流水音が怖い理由
なぜトイレの水の音がそこまで怖いのでしょうか。
大きく2つの理由をご紹介します。
(1)聴覚過敏がある
聴覚過敏がある子どもは、普通の人が気にしないような音にも過剰に反応してしまいます。
トイレの流水音、ドライヤーなど特定の音、また音の強さや高さに敏感で、恐怖を感じやすい傾向があります。
トイレの音は急に大きくなるため、子どもにとっては予測できない音の変化が不安感を引き起こすのです。
さらに、音の反響やエコーが加わると、その音が強調されて聞こえる場合もあります。
(2)不安やストレスが強くなっている
実は、聴覚過敏は不安やストレスによって強くなることがあります。
普段は、脳が周囲の音を自動的に処理して、必要な音だけを聞き取るようになっています。
ところが、不安やストレスが強い時には脳の働きが乱れ、音に対する反応が過敏になります。
その結果、いつもは気にならない音にも強く反応してしまい、大きな音に感じたり、イライラや不安を引き起こしたりすることがあります。
我が家の不安の強い息子も、トイレの流水音が怖いと言い始めたのは保育園の行きしぶりをしていた時期でした。
もともとの聴覚の過敏さに加え、不安の強い状態がさらに音への恐怖感が増してしまったのです。
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聴覚過敏や不安があっても行動する克服法
聴覚過敏や不安が強い場合に、どうしたらトイレの水が流せるようになるのでしょうか。
ポイントは、あせらないこと&ごほうび作戦。
感覚過敏は、脳が成長してくると自然とやわらいでいきます。
決して、子どもの「こわい!」という感じ方を「大丈夫だよ!気にしすぎだよ」などと否定せず、「そっか」と受け止めます。
また、子どもの不安の強さをよく観察してみてください。
不安が強いのか比較的リラックスしているのか、心の安定を見てあげてください。
息子は4~6歳まで、断続的に登園しぶりをしていて心は不安定でした。
その間はずっと、家でのトイレの水の音を怖がり、親が流してあげていました。
そして小1で不登校になり、家で元気に過ごすようになりました。
「トイレの水はどのくらい怖い?」と聞くと、「10000%!」と言っていた息子が、「90%」に変わりました。
今ならトイレの水も流せるかもしれない!と思い、息子に「トイレの水を流したらごほうび!」を提案しました。
それも超スモールステップで少しずつ慣れていきました。
① 流水レバーにタッチしたら5ポイント
② ママと一緒に流したら10ポイント
③ 自分で流したら15ポイント
流せた時には、「がんばったね!」「流せたね!」と一緒に喜びました。
息子はポイントをコツコツと集め、好きなゲームソフトの追加コンテンツをゲットしていました。
ごほうびは、不安が強くて行動にブレーキがかかっている子の挑戦を引き出す、前向きな方法です。
ママの肯定的な言葉といっしょにごほうびを渡し、子どもに成功体験をプレゼントすることができます。
ごほうびは癖になるのでは?と心配するかもしれませんが、行動が習慣化するとごほうびがなくてもできるようになります。
「もうトイレの音は怖くない」と大変化した息子
不安の強い息子は、7歳の誕生日には、ごほうびなしでもトイレの水を自分で流せるようになりました。
息子は余裕で水が流せるようになったので、誕生日の日からはトイレごほうびは卒業して次のチャレンジにしようか!と話していたのです。
息子に「前はトイレの音がこわかったよね?今は?」と聞いてみました。
「今はこわくないよ。」
「前はね、ママに流してもらって待ってるだけでも、音が怖かった。」
と話していました。
「音の他に、トイレに心配な事とかイヤな思い出ってあったの?」
「ない」
との答えでした。
ごほうびを使っていなかったら、今でも息子は自分でトイレの水を流していなかったかもしれません。
一度「こわい!」と思って拒否したことは、ネガティブな記憶が残り、繰り返し同じ思考、同じ拒否行動をする脳の特性があるからです。
息子の不安の強さがおさまってきた時期に、タイミングよくごほうび作戦が提案でき、「トイレの水の音=怖い」の記憶をごほうびで上書きしたのだと思います。
それでも、聴覚の過敏さがなくなったわけではありません。
今でも、揚げ物をしている時の大きな音など特定の音には、「うるさーい!」と怒り出します。
トイレのように、聴覚過敏で生活に支障が出るような事があれば、子どもの不安の強さをよく観察し、気持ちや心配事を聞いてあげてください。
時にはごほうびを使って「意外とこわくないかも」というネガティブな記憶の上書きをお手伝いしてあげることも手だと思います。
ぜひためしてみてくださいね。
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<執筆者>
発達科学コミュニケーションアンバサダー
松原みのり