片付けない子どものことが理解できませんでした
おもちゃ、脱ぎっぱなしの服、おかしのゴミ・・・
少し目を離すといつの間にかリビングが物で溢れていて、足の踏み場もない状態!
全く片付けようとせず、ゲームをしている子ども。
「片付けなさい!」と何度言ってもいうことを聞かない子どもにイライラしているお母さんはいませんか?
我が家には、片付けが苦手なASD(自閉症スペクトラム症)の息子がいます。
「片付ける前に、次のおもちゃを出すということを繰り返す」
「脱いだ服は脱ぎっぱなしであちこちに散らばっている」
「おかしのゴミは床に置きっぱなし」
リビングはリラックスして家族団らんで楽しく過ごす場所なのに
我が家は物が散乱していて、リラックスを味わうどころかイライラが生まれる場所でした。
あまりにもひどい様子に、「いい加減片付けをしなさい!」と強く言うと、
「ママ嫌い!」とますます私を避けるように。
何度も言っているのに伝わらない。
なんでこんなに物があっても気にならないのか…私には理解できませんでした。
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ASDの子どもが片付けに取り組まない理由
実は、「片付け」というのは大人が思っている以上に難しくてレベルが高い行為なのです。
ASDの子どもが指示を出されても片付けられない理由は主に2つあります。
動き始めに負荷がかかる
脳は新しい行動を始めようとする時に一番負荷がかかるという性質をもっています。
特に片付けは楽しく遊んだ後にすることが多いので、「片付け」というワクワクしない新しい行動を始めるのは、脳に負担がかかってうまく身体に指令が出せないのです。
ただでさえ、好きなことや興味を持ったことに対して、没頭して取り組み、周りのことが気にならなくなるという特性があるので、なおさら動き出しづらくなるのです。
「片付け方が分からない」
「片付けなさい!」という指示は抽象的でイメージできていない可能性があります。
つまり、「片付けなさい!」と言われても、何をどうしたらよいのかが思い浮かばなくて動けないのです。
実は「片付ける」という行動は複数の行動が組み合わさって出来ています。
①おもちゃなのか、洋服なのか、ゴミなのか等種類を認識する
②ゴミ箱を探すなど いつもある場所を思い出す
③家の中のどこに持っていくのか探して決める
④元の場所に戻すための動作をする
簡単に考えても、4つのことが必要になります。
これらの行動を起こす時、脳は別々の場所を使っているので、脳の処理としては、
「ひとつのこと」ではないのです。
「これはどこに戻すんだっけな」「戻すためにはまず何をするんだ?」などと考えていくうちに「めんどくさい!動きたくない!」という気持ちがうまれてしまうのです。
このようにASDの子どもが片付けないのは脳の特性によるものなので、怒ったところで片付けができるようになるわけではありません。
そればかりか、片付けに対してネガティブなイメージがついてしまい余計に苦手意識が強くなってしまいます。
大切なことは、片付けない子どもでも思わず動きたくなるような工夫をしていくことです。
ここから、我が家で実践した対応方法についてご紹介していきますね。
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片付けが苦手な子どもが思わず動きたくなる方法とは?
片付けが楽しくなる言葉を使おう!
我が家では片付けのことを「宝探しゲーム」と呼ぶことにしました。
「片付け」の代わりに「宝探し」という言葉を使うことで思わず行動したくなる仕掛けをつくったのです。
こうすることで、息子は「何が始まるんだろう?」という興味を示し、片付けという苦手なことも遊びの延長で気持ちよく取り組めるようになりました。
行動をはじめたらご褒美を!
子どもが行動をはじめたら、すぐに褒めるようにしてください。
それがおもちゃ1個でも、ティッシュ1つだとしても、動けたこと=出来たことに注目するのです。
そして、動けたことに対して、ぜひご褒美もあげてください。
ご褒美と言われると、おもちゃやお菓子などの物を想像される方が多いと思いますが、実はご褒美には3種類あるのです。
「言葉のご褒美」「物のご褒美」「活動のご褒美」この3つです。
言葉のご褒美は、「ありがとう」「助かったよ」という感謝の声かけ。
物のご褒美は、おもちゃやお菓子などの物。
活動のご褒美は、ママと一緒に活動することです。
子どもと一緒にゲームするのも活動のご褒美になります。
ポイントは、ママもOKできるものであるということです。
お子さんと一緒に相談して決めてみてくださいね!
親子で楽しく片付けしよう!
なかなか片付けることができなかった我が家の息子ですが、片付けを「宝探しゲーム」と名付けたことで、遊び感覚でおもちゃやゴミなどを探すようになり、「見つけたよ!」と私に報告してくれるようになりました。
報告してくれた時に、「お、見つかったね!これはどこに置くのかな?」と聞くと、「ゴミ箱!」「洗濯機!」などと言い、次の行動に移れるようになったのです。
そして、片付けが終わると、活動のご褒美である「ジェットコースターロケット観覧車」を一緒にやるという流れができ、片付けに対しても積極的に取り組めるようになりました。
今では、自分の近くにゴミ箱を置いてから、お菓子を食べはじめるなど、自分で考えて動いています!
片付けない子どもにイライラしているお母さん、ぜひ子どもと楽しみながらお片付けの成功体験を増やしてあげてくださいね
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<執筆者>
発達科学コミュニケーション トレーナー
永岡 万侑