スーパーでの「これも欲しい!あれも欲しい!」というお子さんの
困りごとについてお話しします。
特に境界知能のお子さんの場合、このような場面が多く、
親御さんにとっては大きな悩みですよね。
「2個買って!」と言われて1個だけに絞らせようとするたびに、
泣いたり怒ったりして大変な場面、
きっと何度も経験されたのではないでしょうか
ですが、このような困りごとも、お子さんの特性を理解し、
ちょっとした工夫を加えることで、
驚くほどスムーズに解決できます。
なぜ「2個買って!」と言うのか?
境界知能のお子さんが「2個買って!」と言いはる背景には、
いくつかの理由が隠れています。
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選択肢を絞るのが難しい
境界知能のお子さんは、物事を比較したり優先順位をつけるのが
苦手なことがあります。
そのため、「どちらか1つ」という指示を理解しても、
どちらも欲しくて選べないのです。 -
今の欲求を優先してしまう
境界知能のお子さんは、目の前の欲しい気持ちが強くなり、
将来的な結果(「1つしか買えない」)を
考えることが難しい場合があります。 -
感情のコントロールが難しい
「1つだけ」と言われたとき、納得がいかず、
感情的になってしまうのも特徴です。
これが「怒り」や「泣く」という行動に現れることがあります。
我が子が「1つを選べる子になった!」
うちのグレーゾーンの娘も
「スーパーに行くたびに、『これも買って、あれも買って!』と大騒ぎでした。
2つは無理だと言っても泣きわめいて、床に転がり込んだことも。
周りの目が気になり辛かったです。
そこで私は、声かけをかえ
1つだけを選べるようになるためのシンプルな方法を試したんです。
それは、「選択肢をあらかじめ限定し、選べたらたくさん褒める」というものです。
具体的にはこんなステップです。
お子さんが「1個だけ選べる」ようになる3つのステップ
1. 選択肢を2つに絞る
スーパーに行く前に、「今日は2つの中から1つだけ選んでね」と伝えます。
例えば、「チョコのお菓子かグミのお菓子、どっちにする?」と
具体的に選択肢を与えるとお子さんの中で選ぶ準備ができます。
2. 選べたらすぐに褒める
実際にお子さんが1つを選んだら、すぐに「すごい!○○くんは、1個だけ選べたね!」と笑顔で褒めます。この瞬間がとても大切です。お子さんは「選べた自分」に自信を持ち、次からも意識して選べるようになります。
3. 失敗しても落ち着いて対応
もし「やっぱり2つ欲しい!」と言われても焦らず、
「じゃあまた次のお買い物で考えようね」と伝えます。
ここで感情的に怒ったりすると、お子さんも混乱しやすくなるので、
冷静さを保つことがポイントです。
生徒さんからも嬉しい報告が! 「うちの子も1つだけ選べました!」
小1知的グレーゾーンの女の子のママも、
お子さんの「あれ買って、これも欲しい!2個欲しい」に悩んでいました。
この方法をお教えして試していただいたところ、
そのママから驚きの報告がありました。
「先生、スーパーで2つ選ぼうとしていた息子が、1個だけ選べるようになったんです!最初は少し迷ったけれど、『今日はラムネ!』と言ってくれて、
泣くこともなかったんです。
『1つ選べたね』と褒めたら、本人も嬉しそうに笑っていました。」
この成功のカギは、
お子さんが「自分で選べた」という達成感を感じられたことにあります。
境界知能のお子さんにとって、
こうした小さな成功体験がセルフイメージを高め、
次の挑戦への自信につながるのです。
お子さんと一緒に成長できる!
スーパーで「2個買って!」と言われたときのママの困り顔が、
1個だけ選んだお子さんの笑顔に変わる瞬間。
それは、ママのちょっとした工夫によって生まれるものです。
境界知能のお子さんが自分で選ぶ力を身につけるその日を
、ぜひ一緒に目指していきましょう。
焦らず、少しずつ、一歩ずつ成長していける親子関係を応援しています!