今日は、子どもとの「約束」がうまくいかないときのお話です。
「さっきやるって約束したのに
まだやってないの?」
そんな風に思ったこと、ありませんか?
実は、子どもが「わかった!」と言っているのを聞いて、
「約束してくれた」と思っているのは親だけ、ということがよくあります。
子どもにとっては、ただその場を乗り切るためや、
目的を達成するための言葉だったりすることがあるんです。
ですが、ほんの少し「約束の決め方」を工夫するだけで、
子どもが自然と約束を守りたくなる方法があります。
なぜ子どもは「わかった!」と言いながら 約束を守らないの?
まず、なぜ子どもが約束を守らないのかを考えてみましょう。
その理由には、次のようなものがあります。
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「約束」という概念がまだ曖昧
境界知能のお子さんにとって、
「約束」は親が思うほど重いものではありません。
親が「約束=守るべきもの」と考えるのに対し、
お子さんは「その場を切り抜けるための返事」として
「わかった!」と言っている場合が多いです。 -
目の前の欲求が優先される
お子さんは今欲しいものややりたいことに集中してしまうため、
将来的に約束を守ることの重要性をイメージするのが
難しいことがあります。 -
親の期待に応えたい気持ちが先行
「わかった!」と言うのは、お母さまを喜ばせたい気持ちの表れでもあります。ただ、その場で安心させたい一心で返事をしているだけなので、
実際には内容が頭に入っていないことが多いです。
実際にあったエピソード 「約束の決め方を変えたら守れるように!」
小2知的グレーゾーンの男の子のお子さんがいる受講生さんから
こんな相談をいただきました。
「うちの子、いつも『ゲームが終わったら明日の準備してね』って言うと
『わかった!』って言うんです。
だけど、いざゲームが終わると寝転がって漫画を読み出して、
次の日の準備をするのは寝る前!」
この受講生さんは毎回同じことで注意するたびにイライラしてしまい、
「なんで約束を守れないの?」とお子さんに詰め寄っていたそうです。
そこで提案したのが、「約束の決め方」を少し変えてみる方法!
子どもが約束を守りたくなる「決め方」のコツ
1. 子どもが納得できる言葉で決める
「約束」は押し付けではなく、一緒に決めるものです。
例えば、「明日の準備はゲームの前にする?それとも後にする?」
と具体的に確認し、子どもの意見を聞いてみます。
自分で考えた約束なら、守る意識が自然と芽生えます。
2. 約束を具体的にする
約束が抽象的だと、子どもには理解しにくくなります。
「ゲームを終わらせたら」ではなく、「ゲームが終わったら5分以内に」
というように、具体的に区切ることで子どもが取り組みやすくなります。
3. 約束を視覚的に見える形にする
紙に書いて見える場所に貼る、タイマーを使うなど、視覚化することで子どもは約束をイメージしやすくなります。
例えば「宿題を終わらせる。5分以内に明日の準備をする」と書いて
リストにすることで、約束を守る道筋が見えるようになります。
4. 守れたときには肯定する
守れなかったときに叱るよりも、
守れたときに欠かさず肯定することが効果的です。
「ゲームの後、1分以内に準備ができたね!」と具体的に伝えることで、
「また守りたい」という気持ちが育ちます。
受講生さんが実践してどうなった?
先ほどの相談者のママが、この方法を試してみました。
最初はお子さんも戸惑っていましたが、
「ゲームの後は、5分以内にランドセルに教科書を入れる」
と具体的にリストに書いて視覚化すると、
スムーズに動けるように!
その結果、
「宿題が終わった後、指示しなくても準備ができるようになりました」
と嬉しい報告をいただきました。
ママ自身もイライラする時間が減り、
親子の時間が穏やかになったそうです。
子どもが約束を守るために
境界知能のお子さんのお子さんが約束を守らないのは、悪気があるわけではなく、
約束の決め方が分かりにくかったり、抽象的すぎたりするからです。
「一緒に決める」「具体的にする」「視覚化する」ことで、
お子さんが約束を理解しやすくなり、自分で守りたくなる気持ちが育ちます。
ママのちょっとした工夫が、親子のイライラを減らし、
穏やかな時間を増やしてくれますよ。
ぜひ今日から試してみてくださいね!
お子さんとの毎日がもっと楽しくなることを願っています!