計算が苦手な小学生の息子と親子バトルになってしまう日々
わが家には発達障害グレーゾーンの息子が2人いるのですが、今回は小学5年生の長男のお話を紹介したいと思います。
こんなお悩みはありませんか?
・計算が苦手で「やりたくない!」と癇癪を起こす
・教えても理解できていないように感じる
・繰り上がり、繰り下がりが苦手
・計算のスピードが遅い、ミスが多い
・暗算ができない
長男は計算が苦手なので、算数の宿題は取りかかるのが遅かったり、取りかかっても最後までやるのに時間がかかっていました。
「早く宿題やりなさい!」
「なんでこんな簡単な問題もできないの⁈」
「最後までやらなきゃゲームできないよ!」
怒りたくないのに、宿題をやらない子どもにイライラして怒りにまかせて怒ってばかりでした。
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発達障害グレーゾーンの子の計算が苦手のワケ
そもそも発達障害グレーゾーンの子は、なぜ計算が苦手なのでしょうか?
ここからは、計算が苦手な理由をお話していきますね。
ワーキングメモリが低い
皆さんは「ワーキングメモリ」という言葉をご存じでしょうか?
ワーキングメモリとは、ただ覚えておくだけでなく覚えた情報を使って書いたり話したりする力のことです。
例えば、8+5=?という問題があったとします。
この問題を解く順番は
問題を見て覚える
↓
頭の中で8と5を足して13にする
↓
それを覚えたままノートに書く
このように一時的に数字や途中の答えを記憶して答えを出す必要があります。
発達障害グレーゾーンの子は、このワーキングメモリが低いので、
・8は覚えていられたけど、5を忘れてしまう
・繰り上がる数がいくつかわからなくなってしまう
・手順が途中で抜けてしまう
・情報がたくさんになればなるほどキャパオーバーになってしまう
こんな困りごとが出てきてしまいます。
また、頭の中で次々情報を処理をしていくことが難しく、ゆっくりでないと計算できない場合もあります。
ワーキングメモリが低い場合は、計算式を紙に書いて見えるようにしたり、一気に全部やらせないで1つずつ取り組む、図やブロックを使うと計算しやすくなります。
計算が苦手な算数障害
学習障害(LD)には大きく分けて3つのタイプがあります。
・書くことが苦手な書字障害
・読むことが苦手な読字障害
・計算が苦手な算数障害
全体的な知的発達に遅れはないのですが、勉強の苦手が目立ち学習面で様々な困難がある状態で、発達障害の1つです。
計算が苦手な算数障害は、数を理解したり、計算したり、数を扱うことに難しさを感じています。
「なんでこんな簡単な問題もできないのだろう?」「なんでほかの子はできるのにうちの子はできないの?」と思われるかも知れませんが、努力不足や怠けているのではなく「脳の特性」が関係しているのです。
一緒に問題を解く、電卓や表を使う、問題数を減らす、ゆっくり解けるように環境調整をするなど一人一人にあった方法を続ければ、少しずつ理解できるようになります。
今日からできる!宿題をはじめるようになる2つの方法
息子は学年が上がり自学自習が学校でも出されるようになりました。
内容としては、「どんなものでもOK。できた分だけポイントがつき、レベルアップしたり賞状が出る」というもので、息子は「自分で決めたことのほうが動きやすい」「できたことを見える化したほうがモチベーションがあがる」ので、この取り組みは息子に合っていると思いました。
自主学習の「自由度が高い」という特徴を活用して、わが家では「ハードルを下げる」ことにフォーカスして対応していきました。
子どもの自立に必要なのは「脳の中に成功体験の記憶を増やす」こと、つまり完璧でなくても小さなことでもいいから「できた!」という記憶を積み上げることです。
そこで道具を使ってもいいから「自分で問題を解いた」ことをゴールにしました。
電卓を使ったり、答えを見る
小学生のうちから電卓を使ったり答えを見たらダメじゃないの?と思ったママはいませんか?
私もはじめは「計算できなくなってしまうのでは?」「電卓を使うなんて絶対ダメ!」「答えを見るなんて宿題をやったうちに入らない!」と思っていました。
反復練習や文章問題が苦手な長男は、計算の方法はわかっているのに同じような問題を何問もやったり、文章問題の内容を理解するのに時間がかかっていました。
そこでハードルを下げ、宿題に取り掛かりやすくすることを目標にしました。
そして、子どもにはこんな声をかけました。
「電卓を使ったり答えを見てもいいよ。今度同じ問題が出たら解けるように練習の時間にしよう」
電卓や答えを使ってもいいから自分で問題を解いた経験をさせることにしたのです。
電卓や答えを使うと「やってみる」という意欲が湧いてきたようで、どんどん問題を解いていく姿が見られました。
「一問だけやってみない?」と声をかける
特に、計算ドリルを見ると同じような問題が並んでいますよね。
全部はやらなくてもいいけれど、少しでもやってほしいと思った時にピッタリの声かけがあります。
それは「一問だけやってみない?」と声をかけることです
例えば、こんな感じです。
子ども:(分数の問題を見てやる気をなくしている)
親:「疲れたよね~」
「じゃあ、この一問だけやってみない?」
子ども:「わからない!」
親:「簡単だよ〜。分母はコレ!」「じゃあ分子は?」
子ども:「〇?」
親:「正解!できたじゃん!こっちも同じようにやってみたら?」
子ども:「できた」
親:「できたね!簡単だったでしょ~」
問題のほとんどは、はじめの問題が一番簡単にできていることが多いので
・一緒にやってみる
・はじめの一問だけやる
・1個飛ばしで問題をやる
・番号に丸がついている問題だけやる
など、決めてやっていました。
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自主的に宿題に取り組めるようになった息子
毎日少しずつ宿題を頑張り、ポイントが溜まってきた頃「こんなにポイントが溜まったよ!」と嬉しそうに教えてくれました。
自分のペースでできること、できた内容が目で見てわかることで自信をつけたようでした。
そして、私が「宿題やりなさい!」と言わなくても自分から「今日は〇時からやる」「ご飯を食べ終わってからやる」と言ってくれる日が増えました。
また、苦手な文章問題や計算問題も「ここは電卓使わないで自分で解いたよ!」「答えを見ないでやってみる!」と取り組む姿が見られました。
発達障害グレーゾーンの宿題のやる気を出す方法は、ママの当たり前を手放して子どもに合った方法にすることです。
ポイントは、ママの当たり前を手放して
・ハードルを下げる
・自分で解けた経験をする
です!
ぜひ、試してみてくださいね。
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執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)