繊細な子どもが場面緘黙する原因とママができる対応2選

監修: むらかみりりか
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー

お家ではお喋りな繊細なお子さんが園や学校では喋れないとお困りのことありませんか?
その場合、場面緘黙の可能性があります。ここでは繊細なお子さんが場面緘黙する原因とママがお家でできる対応についてお伝えしていきます。
 
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1.場面緘黙とは

 
繊細なお子さんの人見知り場所見知りが激しすぎることありませんか?
 
人見知り・場所見知りがあまりに強いなと感じる場合、中には場面緘黙(かんもく)のこともあります。
 
場面緘黙とは言語力には問題がなく家では家族と普通に話すことができるのに、保育園や幼稚園や学校のような特定の場面によって話せなくなることで、選択性緘黙ともいわれます。
 
一方、生活場面全体で喋ることができなくなる場合は全緘黙といいます。
 
場面緘黙の子どもは外では自分の殻にこもって自分を守っている状態で、喋らないのではなく喋れないのですが、本人もなぜだか分からず困っていることがあります。
 
そして家では普通に喋れるので、子どもは人見知りしているだけ、恥ずかしがりなだけなどと思われてしまい、周囲から場面緘黙ということに気づかれずに見過ごされてしまうことがあります。
 
場面緘黙の子どもの特徴として
 
・特定の場所で喋れない状況が続いている
 
・不安になりやすい
 
・緊張しやすい
 
・家族以外とは喋れない
 
・自分が喋っているところを見られることを嫌がる
 
・授業中に先生にあてられても答えられない
 
・友達に話しかけられても喋れない
 
・特定の場所で動きがぎこちなくなってしまう
 
・はじめての場所を嫌がる
 
などがみられます。
 

 
場面緘黙は子どもによって症状が異なります。
 
例えば家庭では知り合いがきていても喋れる子どももいれば、家族以外がいる場合には全く喋れなくなる子どももいます。
 
また担任の先生と小さい声なら喋れる子どももいれば、全く喋れなくなる子どももいます。
 

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2.繊細な子どもが場面緘黙する原因とは?

 
場面緘黙の原因は現時点では正確なことがまだわかっていないといわれています。
 
ただ脳の扁桃体というネガティブ感情に関わる部分が刺激に対して過剰に反応することで、より不安を感じやすくなることがあります。
 
そのため、元々不安になりやすかったり、緊張しやすいなどの気質を持っていることがベースにあります。
 
そこに、入園・入学・進級や引っ越しなどの環境の大きな変化や、それにともなうストレスなどの要因が組み合わさり発症すると考えられています。
 

 
繊細な子どもは外で不安や緊張を人一倍感じやすい気質があるため、緘黙傾向が強くなることがあります。
 
例えば繊細な子どもはお母さんや先生が無表情だと怒っているのかなと感じてしまったり、お友達の何気ない一言に過剰に反応して傷ついてしまったり、感覚過敏だったりと刺激に対して敏感に感じやすくなることがあります。
 
また新しいところに行くときや初めて会う人と接するときは、見通しを立てづらいことから不安や緊張が高まり、喋れなくなってしまうことがあります。
 

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3.場面緘黙には今すぐ対応した方が良いワケ

 
場面緘黙は早期発見・早期対応が必要です。
 
場面緘黙は本人が喋らないだけで集団生活において周りに迷惑をかけたり困らせることも少なく、家で喋れているから大丈夫と見過ごされてしまうことが多くあります。
 
園や学校で、気づいてもらえずに「なぜ喋らないの?」と聞かれたり「挨拶や返事をしなさい」と怒られてしまうことで、余計に緊張や不安を高めてしまいます。
 
子どもも本当は喋りたいのに言葉がでず喋れないことで本人も自分でどうしてよいかわからず苦しんでいることも多いです。
 
それにもかかわらず、周りが喋ることを求め続けていくことで、子どもは自信を失ってしまったり自分の殻に閉じこもってしまうこともあります。
 
また喋らないことでお友達からからかわれてしまったり、いじめられる原因にもなることがあります。
 
その結果、園や学校で安心して過ごすことができずに、不登園や不登校になってしまったり、不安が強くなり気持ちが不安定になってしまうことがあります。
 

 
私の息子も小さい頃から相手によっては場面によって緘黙することがありました。
 
家ではお喋りが止まらないのですが、心を開いていない先生やお友だちとは話さない、話せない、関わろうとしない、何か言われても黙り込むという様子でした。
 
「本当のありのままの自分」をお家の外で上手くだせないことで息子は知らぬ間に我慢している状態でした。
 
お家では喋ることができるので、周りからは理解されることもありません。
 
そのうちに 集団で過ごすことがしんどくなって「お家にいたい。ママといたい。」と行きしぶりが始まりました。
 
成長とともに改善するかなと様子を見てしまい、何も対応しないことで、支援も受けられません。
 
そうすると友達や先生とうまく関係性が築けず、そして集団でいることに不安と苦痛を感じ、心に深い傷を残してしまったり集団生活が送れなくなってしまうことがあります。
 
そのため、できるだけ早期に場面緘黙であることに気づき、本人が安心して対人関係を築き集団生活を過ごせるように適切な対応をしていくことが大切です。
 

4.場面緘黙への対応

 

ここで土台となるのが、発達科学コミュニケーションの学びです。

発達科学コミュニケーションは、脳科学・心理学・教育学をベースに、家庭での関わり方や日常の声かけを変えていくことで、子どもの自信・意欲・行動力を育てていくコミュニケーションメソッドです。

 

場面緘黙での対応で最も大切なことは、安心できる環境づくり
 
不安や緊張を感じやすい子どもが多いので、安心して過ごせるように対応が必要です。
 

◆先生と連携をとる

 
場面緘黙の繊細な子どもには、この先生なら安心して話せる、この場所は安全だと感じられる、そんな関係性や環境づくりが大切です。
 
場面緘黙の子どもは、喋りたいのに喋れないことがあるので、喋るように強要することを控えてもらうことが必要です。
 
そして繊細な子どもは頭で考えていることはあるが、それを特定の場面で言葉にして声に出して伝えることが難しくて困っています。
 
そのため、本当は伝えたい気持ちがあるということを理解することが大事です。
 
子どもによってはみんなの前では緊張して喋れないが
 
・先生と1対1なら喋れる
 
・特定のお友達とだったら喋れる
 
・手紙などの文字でのやりとりなら気持ちを伝えられる
 
・はい・いいえを、頷く・首を横にふるで表現することができる
 
場合もあります。
 
お母さんがお家でお子さんにどんな方法ならやりとりができそうかを相談して、担任の先生と連携をとりながら、そのお子さんにあった方法を見つけて対応をお願いしていきます
 
園や学校においても、子どものどうしたいかの思いを知り安心して気持ちを伝えてコミュニケーションを取れる環境づくりをしていきたいですね。
 

◆カウンセリングモードで接する

 
繊細な子どもは自分の気持ちをどう言葉にしていいかわからないことがあります。
 
例えば、ひとりぼっちで孤独を感じているときに、胸のあたりがしんみりしているように感じても、それが「寂しい」という気持ちだと言葉にすることが難しいということです。
 
そして「どんな気持ちなの?」と聞いても「わからない」と答える場合は、自分で気持ちを言語化することがうまくできていないのです。
 
子どもが現実を受け止め、前に進んでいくためには、自分の気持ちを受容してもらい理解してもらい共感してもらうことが必要です。
 
この受容・理解・共感する聞き方は、カウンセリングモードという会話法です。
 
お家で子どもに何かネガティブな出来事があったときに、お母さんがカウンセリングモードで対応することで、感情を言葉にすることや、感情の整理整頓力がついていきます。
 

 
例えば、子どもが何日も前から欲しいおもちゃがあり、お小遣いを持って買いに行ったところ売り切れているのを目の当たりにして、突然わーっと泣き出してしまいました。
 
そんなときに自分の気持ちを言えない場合に、「売り切れていて悲しかったんだね」「おもちゃ欲しかったよね」と子どもが感じているであろうことを想像して代弁することです。
 
そうすることで子どもは自分の気持ちに気づくことができ、同時に自分の気持ちをわかってもらえたと安心することができます。
 
すると、子どもは自分の現実を見つめて、「また明日買いにくる」や「他に似ているおもちゃがないか探してみる」など、自分でどう行動していくかを考えて前に進みやすくなることがあります。
 
このように子どもの感じ方を受容・理解・共感して一緒に整理していていってあげることで、自分の中で解決できるようになります。
 
わかってもらえたと安心できる経験を増やすことで、安心して行動しやすくなります
 
そして自分の気持ちを認識して言葉で表現する力が育っていきます。
 
その結果、お家以外の場所でも、安心して過ごしやすくなるのです。
 
場面緘黙の繊細な子どもにはお母さんとのコミュニケーションで、自分の感情の整理整頓力をつけて、自分の感情を言葉にして伝えられるように今のうちにしてあげたいですね。
 

5.よくある質問(FAQ)

 

Q1 何も話さない時はどうしたらいいですか?

A. 無理に話させようとしなくてOKです。

脳が話せなくなっている状態なんだな」という視点でみてあげてください。安心感があるからこそ、「話してみようかな」という力につながっていくんです。まずは、お母さんが笑顔でおしゃべりをして、お子さんの脳の緊張を緩めてあげましょう。

 

Q2 あいさつは礼儀!と教えるべきでは?

A. 「あいさつしなさい」ではなく、「気持ちを伝えたい」という感情を育ててあげたいです。

「目を見て大きな声で挨拶しないといけない!」これは大人の固定概念。大人でも、全員がそんな挨拶をしているでしょうか?まずは、手を振る、笑顔を向ける、といった、小さなコミュニケーションでも、「ありがとう!」や「またね!」は伝わるよ、ということを教えてあげたいですね。

 

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執筆者:むらかみりりか
発達科学コミュニケーションマスタートレーナー

監修: むらかみりりか
(『HSC繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』著者)

準拠理論:
本記事は発達科学コミュニケーションに基づき執筆されています


この記事を書いた人
むらかみりりか

発達科学コミュニケーション マスタートレーナー
Nicotto Project パートナー

繊細さは、弱さではなく、毎日を彩る力に変えられる。そんな親子の関わりを、心と脳の発達科学をもとに研究し、繊細さ、敏感さのある子の心と脳を育てる専門スクールを主宰しています。

大切にしているのは、子どもたちとの困りごとをただ解決することではなく、ママの心と脳も整い、親子がともに変化・成長していくこと。子どもが外の世界で力を発揮できるようになる土台を育てる毎日の先に、親子の世界が広がる未来を育てています。

また、この学びが一人でも多くのママに届き、教育が変わっていくことを願いながら、心と脳を育てるおうち教育を社会に届けるアンバサダー、トレーナーの育成にも力を注いでいます。

心と脳と夢を育て、親子で世界を遊ぶ。そんな明日を一緒に叶えたいと思っています。

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